第2話
「いやでもさ、緊急の電話かもしんないし...」
と俺。
「そっか。じゃあ、この続きはまた後で」
電話は見知らぬ番号だった。
でも。
着信の文字をタップして電話に出たら声は
聞いたことがある綺麗な声だった。
「もしもし」
「あ、山吹くん!
私だよ!今日山吹くんに振られた
林ユーコだけどさ...!」
「あ、ああ...」
「今、山吹くん家の玄関まえに
いるの。ちょっと家の中、入れてほしいなって
思って...」
「いや、今はちょっと取り込んでいて
ダメなんだ...」
俺はチラリとマヒロを見た。
早く、電話切ってよ、
と言いたげにほっぺを少し膨らませてた。
少しの間の後。
「え、あ、こんばんは」
と挨拶の声。
「君は?家に何か用?」
俺の父親の声だった。
「あ、私、同じ学年の林ユーコと言います。
えっとシンジくんに用事があってきました」
「そうなんだ。じゃ、今、鍵を開けるね...」
おおおおおい、
や、やめろ、親父...
ガチャリ...の音がリアルに聴こえて。
更に。
嬉々とした林ユーコの声も耳に入ってきた。
「お邪魔しまーすw」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます