第26話 鎌倉幕府オワコン化!? 楠木正成のハチャメチャ戦法!
元の自滅によって危機から脱す事ができた鎌倉幕府でした。しかし今回の戦いは防衛戦でした。
攻めてきたゴジラを倒したようなものですから、土地や金銭などの得られたものがありませんでした。
さらに国防に多額の資金を投じたため、幕府のサイフには冷たい風が吹いていたのです。
そのため多くの御家人が、ただ働きとなり……
御家人「くっそー! 俺たち頑張ったのに、なんで褒美がないんだよ! 幕府ムカつく!」
このように多くの人が幕府に対して、不満を持つようになったのです。
元は鎌倉幕府を倒す事は出来ませんでしたが、結果的に北条家に亀裂を生じさせる事になりました。
【不屈の
???「くっくっく。北条の支持率は下がっている! 倒幕するなら今しかない!」
おや? なにやら笑ってる男がいますね! 何者でしょうか?
ついに朝廷が動き出したのです! しかし……
幕府「お前の行動は、全て、全部、なにからなにまで、丸っとお見通しだ!」
後醍醐天皇「いやああああああ!」
後醍醐天皇の企みは、北条氏に見破られており、あっさりと阻止されてしまいました。
しかし後醍醐天皇は不屈の精神を持った男でした。
それから数年後……
後醍醐天皇「俺は何度でも立ち上がる! 今こそ倒幕の時がきた!」
再び打倒鎌倉幕府のために動き出しました。
一度、やられたくらいじゃ諦めない、不屈の天皇です。
倒幕のために後醍醐天皇は兵を集めるのですが、その中に『悪党』と呼ばれる一人のサムライがいたのです。
【鎌倉時代の悪党!
悪党というと、なんだかフリ○ザだったり、バイキ○マンだったり、悪者をイメージしますが、昔は違います。
鎌倉時代の悪党とは、幕府や朝廷に属さないサムライの事でした。
つまり現代でいうところの、フリーランスみたいなものですw
後醍醐天皇が集めたサムライの中には、
この楠木正成の活躍が、鎌倉幕府に一矢むくいる事になります。
後醍醐天皇「よっしゃー! 鎌倉幕府め! 覚悟しておけよ」
挙兵した後醍醐天皇でしたが……
幕府「だから、お前の行動はお見通しなんだって!」
幕府にマークされていたのか、すぐに鎮圧軍がやってきました。
後醍醐天皇「こんなところで負けてたまるか!」
幕府「うるさい! 天皇は都でカルタでもしてろ!」
後醍醐天皇は果敢に立ち向かいますが……
幕府「幕府チョップ!」
後醍醐天皇「ぎゃああああああ!」
後醍醐天皇は挙兵してすぐ、幕府軍にやられてしまったのですが、楠木正成を逃がしました。
後醍醐天皇「正成! 後は頼んだぞ!」
正成「て、天皇!」
後醍醐天皇「いいから行け!」
正成「わ、わかりました! この正成、必ずや幕府に一矢むくいてみせます!」
正成は逃げ出し、後醍醐天皇は命こそとられなかったものの、捕まってしまいました。そして……
幕府「後醍醐天皇さあ。反乱起こすの2回目だよねぇ。 再犯だから実刑ね!」
こうして後醍醐天皇は、島流しの刑に処されました。
幕府「くっくっく、残るは楠木正成だけだな!」
鎌倉幕府はたった一人のフリーランスを倒すために、サムライを正成のところに送り込りんだのです。
正成の運命やいかに!?
【正成の悪党魂炸裂! 赤坂城の戦い】
後醍醐天皇を倒した幕府軍は楠木正成が逃げ込んだ、赤坂城という城を取り囲みました。
幕府軍30万にたいして、正成軍は500。
この戦力差は絶望的です……正成諦めろ!
幕府軍「オラオラ正成。出てこいやあ!」
ここぞとばかりに、赤坂城に攻め込んだ幕府軍でしたが……
正成「うるせー! 俺の悪党魂を見せてやる!」
なんと、正成は攻めてくる幕府軍に対して、城の上から岩や大木を落として戦ったのです。
幕府軍「ぎゃあああああああ!」
正成「俺の悪党魂は、こんなもんじゃないぞ!」
さらに正成は熱湯を浴びせます。
幕府軍「うわー! あちち! あちち!」
正成「まだまだ! 次はこれをくらえ!」
幕府軍「ん? なんだこれ……ぎゃー、う○ことおし○こだ! 汚ねえ! くさーい!」
なんと正成は溜め込んだ、う○ことおしっ○をぶっかけたのです。汚物をかけられた幕府軍は、たまったものじゃありませんね 汗
えんがちょ
こんな感じで、正成のメチャクチャな戦い方に翻弄された幕府軍は、退散しました。
【千早城の戦い!】
う○ことおし○こをぶっかけるという、言葉通りに汚い戦法で戦いに勝利した正成でしたが、今度は鎌倉から100万人の大軍が攻めてきます。
対する正成軍の兵はちょっと増えて1000人ほど……ゾウとアリほどの戦力差があります。
諦めろ正成!
と言いたいところですが、アテルイは10倍以上の戦力を持っている、朝廷軍相手に連勝しました。
つまり兵士が多いからといって、戦に勝てるとは限らないのです。
さて幕府から逃げる正成は、千早城という城に立てこもりました。
サムライA「正成さん! どうするんですか!? 俺たち追い詰められてますよ」
サムライB「もうだめだぁ!」
正成「お前ら、落ち着け! 俺に考えがある。いいか!」
正成は一体、どうすのでしょうか!?
一方幕府軍は……
幕府軍「正成の兵士って、たった1000人しかいないんでしょ。よゆーよゆー♪」
このように考えていました。
幕府軍「えっ!? あれが千早城? あんなショボイ城に立てこもってるの? 1日で落とせるでしょ」
完全に正成をなめていました。
幕府軍「オラオラ! 正成、お前の首をよこせ!」
なんの考えもなしに千早城に突っ込んでいく幕軍でしたが……
正成「今だ! やれ!」
なんと正成軍は、
幕府軍「うわー! いたい! いたい!」
投石に幕府軍が怯みました! そこへ、正成軍が弓矢を射ってきたのです。
幕府軍「ぎゃああああああああ!」
千早城に突っ込もうとした幕府軍に、大きなダメージを与えたのです。
【幕府軍の断水作戦】
幕府軍「正成のことなめてた。これからはちゃんと作戦を考えたないといかんね」
下手に千早城に突っ込むことは止め、作戦を考える幕府軍。
幕府軍「ていうか、千早城ってさ。山の頂上にあるよね。ていことは、水源がないんじゃない。そのうち、水を汲みに城から出てくるんじゃないの? そこを狙えばいいよね!」
このような作戦を思い付き、早速幕府軍は水辺に兵士を配置しますが……
正成「迂闊に出てくとやられるから、水はたくさん蓄えておこう。あと、ここに湧き水もあるから」
正成の方が一枚上手でした。幕府軍残念!
幕府軍「正成、来ねぇな。なにしてんだ……」
千早城に水がたくさんあることを知らない幕府軍は、水辺で待っていました。
幕府軍「正成、来ないんじゃない?」
時間をもて余した幕府軍は、油断するようになってきました。そこへ、正成は弓兵をこっそり送りこんで……
幕府軍「ああ、眠い……って、いたい! いたい! 弓が、弓の攻撃が、ぎゃああああああ!」
またしても正成にやられた幕軍。
【正成のわら人形大作戦】
幕府軍「ぐぬぬぬ、正成め! よくもやってくれたな!」
何度も正成にやられている幕府軍ですが、今度は何をするのでしょうか?
幕府軍「次は
兵糧攻めめというのは、相手の城をただ取り囲むという単純な戦法です。
「えっ!? ただ取り囲むだけなの?」と思うでしょうが、籠城している相手にはけっこう効果的です。
というのも、城に閉じこもっているので、いつかは食料がつきます。
そして空腹に耐えきれなくあった相手を襲うか、餓死させるという戦法です。
さて城を取り囲む幕府軍でしたが……
正成「どうやら、兵糧攻めにでたようだな」
あらら、正成によまれていました。
正成「お前ら、ワラで人形をつくるんだ!」
「えっ!? 呪いの儀式でもするんですか?」
正成「違う。いいか、お前ら。兵糧攻めに出たという事は、向こうは腹が減って、俺たちが城から出てくると思っているはずだ。だから、ゴニョゴニョ」
「ふむふむ、流石! 正成さん!」
正成には何やら案があるようですね。
そして数日後の朝……
幕府軍「おや? あんなところに正成の兵士がいるぞ。くっくっく、腹が減ってでてきたんだな。計画通り!」
すぐに正成軍に襲いかかる、幕府軍でしたが……
幕府軍「あれ? ワラ人形!?」
言うまでもありませんが、正成の罠でした。
正成「かかったな! アホが! 」
すかさず幕府軍に向かって岩を落としたり、矢を射ったりしました。
幕府軍「ぎゃああああああああ!」
またしても、正成にボコボコにされた幕府軍。
普通、人とワラ人形を間違えるはずがありませんが、「兵糧攻めでその内出てくるだろう」と、思い込んでいた幕府軍の心理をついた、正成の巧みな作戦だったのです。
【ハシゴ作戦】
送り込んだ軍がなかなか正成を倒せず、しびれを切らした当時の執権、
高時「ちょっと、正成1人に時間かかりすぎじゃない!? なにやってるの? いいかげんに城を攻め落としなさい!」
このように軍を叱りました。
幕府軍「どうしよう、ボスに怒られた……そうだ! 長いハシゴを堀に立てかけて、そこから城に攻め込もう!」
このように考えました。
幕府軍「まさか、堀をハシゴを使ってわたってくるとは、思ってもいないだろう! くっくっく」
正成に奇襲をしかけようとしている幕府軍ですが、上手くいくのでしょうか?
幕府軍「行くぞ! ハシゴを使って渡って、攻め込むのだ!」
奇襲をしかけた幕府軍でしたが……
正成「お前らの行動はお見通しだ!」
城の中から正成が顔を出しました! 何をするのでしょうか?
おや? ハシゴに何か液体をかけています。そして火のついた
うわ! ハシゴが一瞬で燃え上がりました。どうやら液体は油だったようです。
幕府軍「あつい! あつい! うわああああああ! ハシゴが焼ける!」
燃え上がるハシゴを上れるはずがないし、下にはたくさんの兵士がいて降りることもできません。
ハシゴは崩れ落ち、たくさんの幕府軍が犠牲となりました。
【千早城戦の本当の目的は時間稼ぎだった!?】
千早城で籠城戦を展開した正成と、幕府軍の戦いは数ヵ月も続きました。
そもそも水や食料をしっかり備蓄しているあたり、正成は最初から長期戦に持ち込もうとしていたのです。
というのも正成の目的は『時間かせぎ』だったからです。
正成が幕府の軍を引き付けている間、後醍醐天皇の仲間が各地で兵士を集めていました。
さらに千早城の戦いが行われている最中……
後醍醐天皇「ふははは! やっぱりシャバの空気は旨いぜ!」
島流しにされた後醍醐天皇はこっそり戻ってきたのです。
鎌倉幕府はどんどん不利になってきましたね。
時間稼ぎの千早城の戦いですが、その最中、動き出した幕府軍の男がいました。
???「ちょっと俺、お腹が痛くなってきたから、帰ります(嘘)」
仮病を使って幕府軍を抜け出した男の名前は、
義貞「ついに幕府を倒す時がきた!」
この新田義貞というサムライは、元々後醍醐天皇の軍にいた反幕府勢力の人物でした。
しかし後醍醐天皇が島流しにされ、反幕府勢力が弱体化したため、仕方なく幕府軍につき、千早城の戦いに参戦していました。
しかし、正成が千早城の戦いにて、時間を稼いでくれたお陰で、後醍醐天皇がリーダーである反幕府勢力は回復したため、新田は幕府軍を抜けたのです。
新田「いざキャバクラ……間違えた、いざ鎌倉!」
新田が鎌倉へ向かっているその一方で……
???「オラオラ! 北条ども! 全員やっつけてやる」
京都で暴れている男がいました。
北条氏「ひ、ひいいい!
尊氏「うるせー! 俺は前からお前らのことが気に入らなかったんだよ!」
足利尊氏といえば、後に室町幕府初代将軍となる人物ですね。彼は元々、鎌倉幕府から「後醍醐天皇をやっつけて!」と言われていたのですが裏切ります。
そして、六波羅探題を襲撃したのです。
悪党(フリーランス)、楠木正成は時間稼ぎによって、鎌倉幕府に一矢むくいたのです!
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