コミカライズして欲しい、アニメ化して欲しいという作品は多いですが、こちらの作品に関しては、ゲーム化して欲しいと思ったのが最初の印象です。
神を殺すべく作られた人型戦略支援躯体であるヒトガタの主人公が、神の軍勢による蹂躙の果て、朽ちて行く世界になおも現れる異形の天使たちと戦うダークファンタジー。
Ⅰ;Gun Parts Childrenの前半は、主人公ノヱルと山犬両名の能力を紹介するかのようにバトルシーンが続きますが、このノヱルが銃を次々と入れ替えます。本人も自分の性能を理解していないので試行錯誤が続き、状況に応じて使用する銃をどんどん変更。
遠くから狙撃する鳥銃、速射性の双銃、猟銃、騎銃……。その入れ替えがとにかくかっこいい!ダークファンタジーは中二心をくすぐられてナンボ、みたいなところがあるのですが、これはもうワクワクしますね。
山犬についても、やっている事は残虐なのだけど、彼女の明るい性格と、食いしん坊でいつもハラペコ感があるのも可愛い。
チート級に強くなる片鱗を見せながらも今は進化前と言う感じなので、今後の彼らの成長も楽しみであり、先行していた一基目とどう関わって行くのか、彼らに神殺しを命じた男は何処に?神とは?天使とは?等と、ストーリー自体も目が離せません。
状況描写が上手い筆力の高さから、残虐シーンはヘヴィですが、キャラの個性のおかげで一歩引いて読めるので、グロめの描写が苦手な人も読みやすいかと。
ルビがハイセンスで、言葉遊び的でもあり、それもこの作品の見どころの一つです。