夢哭き様のお通りだ

博士の異常な愛情

プロローグ

 ――ヒソヒソヒソ……ヒソヒソヒソ……。

 常夜灯になり薄暗い部屋の一角の敷布団、小さな声が地に落ちる。僕は怖くて目を開けず、腕をひらひらさせてみた。だけど掛布団は無くて、代わりに何かを掴んだら、ひんやり冷たい――人肌か?僕は思わず凍り付く。急いで腕と手引っ込める。そしたら掴んでくる誰か。耳元に吹く冷たい吐息。聞き取りにくいが何か言う。

「……ユメナキサマノオトオリダ。」

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