決めろ!理科系科目勉強法!!

「にしても、理科酷いな……」


テストが終わった今、俺は武田とテスト直しをしている。

因みに結果見た後は三人で遊んだ。


「おう、お前は何が駄目だったか分かってるか?」


「ん〜、やっぱり時間かけられなかったからかな〜」


武田は腕を組むと、


「まぁ覚える必要のある公式が書かれてないものな。公式覚えてても解けない奴よりはいいだろう」


「公式覚えている問題は解けてるもんな」


絶望的ではない。

これは俺に、俺たちにとって一つも希望ではあった。

まだなんとかなる……からな。


「じゃあ、とりあえずテスト直しな」


「え~、めんどいわ~。それより、期末テスト対策しようぜ」


「お前なぁ、テスト直しの重要性わかってないだろ。そもそも、テストは成績云々もあるが、、、自分の苦手なところをあぶりだす意味もあるんだ」


「それでその苦手なところを勉強して覚えろと?」


「そうそう。それでようやく定着するかどうかってとこだな」


と武田は首を縦に振る。


「ほう、それでその知識を何に使うのかな?」


「何ってそりゃあ、、、あ、お前受験しないんだっけ?」


「おう。元々卒業が目標って言ってたろ」


「そうだったな。なんか自分が進む進路が普通だと思ってたんだよな。はぁ、なんか頭が固い気がする」


「そりゃあ、頭は固いもんだろう?」


と、俺は自分の頭をコンコンと叩く。


「ああ~、そういうんじゃあないんだよなぁ」


「どういうことなんだよ」


武田は笑って、


「そういうのを頭が固いっていうんだよ。あれ、違うか?」


「え?」


違う、、、のか?




「あと、一週間ね……」


「そうだな」


「はあ、、、なんでこうなったのかしら」


「いや、なんかこう、壁にね……」


木下と俺はいつもどうり勉強をしていたのだが……


「そうね、これは壁ね」


何がどう壁かというと、物理的な壁だ。

実は俺が壁にぶつかったのだ。

家の。


「いやあ、ジュースをぶちまけてしまうとは。参考書に」


「まぁ、なんとか……なったらいいわよね」


オレンジジュースをこぼしたのだった。

おかげでジュースの拭き取りに時間を取られ、参考書は天日干しに。

仕方のないことである。

こうして二人のスイッチは切れてしまったのだった。


「あ」


「何?」


「ジュースこぼしたし、もっかい持ってくるわ」


「その調子なら大丈夫そうね」


「?」


とりあえず今度はしっかりと前を向いて歩こう。

よそ見はいっぱいしてきた。

もう十分なのかもしれなかった。

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