いじめ ～変化するココロ～

第0話 招待状

　『いじめ』での自殺が多くなっていますね…。　

私もいじめを受けてきた人間として死にたくなる気持ちはわかります。

何度自殺を考えてきたことか…。

ただ私は現在（いま）を生きています。

死んでしまっては元も子もないですからね。

　私のように『いじめ』を乗り越えてきた人もいれば、乗り越えられず自ら命を絶ってしまった人もいる…。

それは事実です。

そして、乗り越えてきた人々も簡単に乗り越えられたわけではありません。

少なくともココロに深い傷を抱えながら乗り越え、現在（いま）を生きています。

　『いじめ』による自殺があった場合、ほとんどの保護者や教員は「相談してくれれば良かったのに…」と言いますよね。

確かに、相談できれば良かったんです。

でも、できなかった。

それはなぜか？

これからのストーリーでもしかしたら相談できなかった数ある理由のうちの一つはわかるかもしれませんね。

　これから誰も見たくない…いや、もしかしたら見て見ぬふりをしていたかもしれない『いじめ』の世界へ招待しましょう。

これから先を読み進め、あなたが何を思いどう考えるのか。

そして、行動を起こすのか否か。

それは私にはわかりません。

　あなたは『私』となりこのストーリーの主役として『いじめ』の一端を体験していただきます。

そう、あくまでも一端です。

感情移入しすぎると読むことすらも辛くなるかもしれません。

ここから先は、覚悟をして進んでくださいね…。

もちろん今ならまだ引き返せます。

進む覚悟があるのなら一歩を踏み出してください。

――――

　それでは招待しましょう！

苦痛や憎悪、怒りや狂気。

数えきれない程の負の感情が蔓延る『いじめ』の世界へ！