07 "親友として"

「!?、F組が人質として捕まってるだって!?!?ほ、ホントなのか!!?」


「あ、ああ・・・F組に男たちが入っていくのを見たって生徒がいたらしい・・・」


「それにF組が今、この場にいないしな・・・」


「・・・・・マジか・・・」


(・・・大丈夫なのか、優真)


俺、篠崎慧しのざきけいは自分のクラスメイトたちと校外へと避難していた。しかし、避難できたはいいが、そこで耳にしたのは俺の親友である神岡優真のクラスが男たちに人質として捕まっていることだった。


俺は助けたいという衝動にかられ校内に戻ろうと駆けようとしたが腕を咄嗟に掴まれてしまったために校内に戻ることができなかった。


「どこに行こうとしてるの!?!?篠崎君!?」


咄嗟に腕をつかんできたのは、うちのクラスの担任だった。担任の教師は血相を変え力強く俺の腕を掴み決して離そうとしなかった。


「っ!!離してください!!、先生!!俺はアイツを助けたいんです!!」


「!?、校内に戻ろうとしてるのっ!!??ダメよっ!!危険すぎる!!」


「このままここにいてもしょうがないだろ!!」


パンっ!!乾いた音とともに頬に熱を帯びた。一瞬何をされたかわからなくなったがすぐに自分は殴られたと気づいた。


「冷静になりなさいっ!!」


先生が今までで聞いたことのない声と目じりに涙を浮かべながら怒鳴っていた。


「篠崎君が向かったところで何になるの、ただ捕まりに行くだけよ!!相手は銃を持っていたし発砲してくるかもしれないわ。最悪、死ぬかもしれない・・・・警察が助けてくれるのを待つべきよ。」


「・・・・俺は何もできないのか・・・」


「何もできないんじゃないの。待つことが今、篠崎君にできる最善のことよ。・・・それに、神岡君だって篠崎君が自分のために危険を冒すことを望んでいないと思うの。」


先生の言葉を聞いて少しだけ落ち着きを取り戻すことができた気がした。


(・・・優真、あと少しだけ待っていてくれ・・・)


・・・少し時間がたつと警察の特殊部隊が到着し、学校を包囲した。




 


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