小ネタ12 (Garam = 熱い(ヒンディー語)、 Barrel = 砲身、銃身 (英語))

 ※ 下    品    注    意

 ※ タイタン族関係のネタバレ含むため、82章までクリア推奨です。



「おい、ガラムバレル。一つ確認したいことがあるのだが……お前、本当にタイタン族なのか?」


「ギルドナ………………私は、確かにタイタンの子だよ。なあ、ゲルドバリス。」


「そうだ、ガラムは確かにタイタン族だ。私は、ガラムが子供の頃から。何故そんな事を聞く。」


「いやなに、冷静に考えるとガラムバレルがタイタン族だという証拠なんて、何も無いと思ってな。もしかしたら、タイタンの夫婦が捨てられていた人間の赤子を拾って育てて―――――そして今に至っているんじゃないかと……なんてな。」


「ギルドナ! いきなりなんて事を言うんだ! そんなの、あり得るわけが無いだろう!!」


「おいおいアルド。お前は拾われた子供で、正体は猫だったろう。ガラムバレルが、実は拾われた人間の子供だったという可能性を、否定出来る立場にはあるまい?」


 タイタン族は、その名の通り巨体の種族である。だが、ガラムバレルは普通の人間と変わらない体格をしている。彼を見て、タイタン族だと思うものは……先ず居ないだろう。それほどにガラムバレルは大きさも、顔つきも――――タイタン族と全くかけ離れている。


「確かに、そう考えると何もかも辻褄は合ってる気がするわ………。確か、タイタン族だけが変身してしまう鬼火洞の封印を解いたとき……あの時、オーガと化したのはゲルドバリスだけだったわね。」


「ヘレナまで、そんな事を言うのかい!? それは確かにそうだったが ……ならばオーガクラスタ戦で、私がタイタン族として、遠い子孫であるオーガ達の怨念の憑代よりしろになっていただろう? あれで、証明にならないか!?」


「確かにお主は、その身でオーガベインの力を押さえてはいたでゴザルが…それもタイタン族に特有の力とも言い切れないでござるな。拙者がアルドたちと出会った頃の話でござるが………オーガベインの封印は確か、人間ラチェットにも干渉可能であったでござるよ。」


「サイラス……。じゃあ、獣の印の陵墓での通行止めの道はどうだ!? アルドと一緒に『滅びし種族の因縁ある者』枠で通っただろう。私が、ただの人間ならばあそこは通れないはずだ!!」


「それこそ何の証左にならん。お前は赤子の頃からタイタン族の中で暮らしてきた事は確かだからな。」


「ソウデスネ。ギルドナさんのイウ通りデス。ガラムバレルさんがタイタン族の血をヒイテイル、イナイに関わらず、因縁ハ成立してイマス。」


 ガラムバレルが旅の中、タイタンであることを示しているであろう事象を列挙してみせたが……ヘレナ、サイラス、ギルドナ、リィカによる反論を受ける事になってしまった。




「………………………………………………………ごめん、ガラム。何だかオレも、お前が本当は人間なんじゃないか……って思い始めてきた………。」


「オタマジャクシは大人になればカエルへと姿を変えるでござるが……お主は成人してもその体躯でござる。実は人間という方が道理が通るでござるな。」


「遺伝子鑑定ナラ、イツでも受け付けてマス!! ノデ!!」


「確かに、一度ちゃんと検証した方がガラムバレルのためにもなるかもしれないわね……。」


「どうだ? あながち、あり得ん話ではないだろうが。」



 アルド、サイラス、リィカ、ヘレナ、そしてギルドナの5人が詰めよるようにガラムバレルに問いかける。

 疑う事を止めない彼らを横に、ゲルドバリスとガラムバレルは顔を見合わせた。


「ガラムバレル……。どうやら彼らは本気で、お前が人間だという可能性があると思っているようだ。………………。」


「ゲルドバリス……。そうだな、そこまで疑うなら、見せてやるとしよう。私がタイタン族であるを。―――――――アルド、サイラス、ギルドナ。お前たち、ちょっと現代まで一緒に来てもらおうか。」






















 ◆◆現代 怨尼ケ原 温泉 まほろばの湯◆◆



 カポーーーーーーンっ


(※ ただいま男子たちが入浴しております。しばらくお待ちください。)



【ベレッタM3032】

 ベレッタ社が1996年に発表した自動拳銃。全長125 mm, 重量410g, 使用弾薬 .320ACP, 装弾数7(+1)。携行用, 護身用の銃として、捜査官や警察官などのから高い評価を得ている。トムの通称でも知られている。


【Smith & Wesson Model2 Army】

 1861年から1874年にかけて、S&W社によって製作されたリボルバー式の古銃。シングルアクションオンリー, 主製造品の銃身は5-6インチ, 32口径, 装弾数6。坂本龍馬の銃として知られている他に、旧幕府軍側の人員が多数所持していたこともあって最後の、新選組の土方歳三も所持した可能性があるとも言われている。


【鏡面獣銃DXミラージュマグナム】

 実在する銃でなく、『仮面ライダーウィザード』に登場する仮面ライダービースト (ハイパー)の銃ミラージュマグナムの名である(バンダイからおもちゃとして販売もされていた)。側面に百ライオンの意匠が施されている。さあ、お前の罪を数えてランチタイムだ。


【レミントンM1859スケールアップモデル (トビー・レミントン)】

 でかああああああああああっっい!!!説明不要!!!! ポーランドのリシャルト・トビー氏によって作られ、2002年ギネスブックに掲載された世界最大の銃。全長1.26 m (上述したベレッタM3032の10倍!), 口径28 mm (44マグナムの2.5倍), 重量45 kg, 装弾数6, 136 gの弾丸を50 m発射する化け物銃である。正にのための銃と言えよう。



(※ 上の拳銃の解説文に、深い意味はありません。多分。)


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「タイタン族でした!! ガラムバレルは……いや、ガラムバレルさんは……確かにタイタン族でした!! 前に見た (第53章)、朱雀のなんてホントもう、比べ物になんない!!」


「疑ってしまった事、心からお詫び申し上げる。確かに其方そなたはタイタン族に相違ない。熱く滾る銃身ガラム・バレルの名のとおり、ご立派なタイタンでござった。」


「あれが伝説のバベルタワーか……魔王たるオレも……あれでは認めざるをえんな………。」


「分かってもらえて、何よりだよ」


 男湯から出てきた男子たちが、畏敬の込もった瞳でガラムバレルを見つめている。

 疑いは晴れアルド達はガラムバレルの事を、確かにタイタン族だと認めたようだ。

 よかったね。





「ハテ、ヘレナさん……アルドさん達はガラムバレルさんの、何を見たとイウノデショウカ?」


「リィカ……奴らあのバカどもは、ガラムバレルのを見たのよ。」








(ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲じゃねーか完成度高けーなおい。 ガラムバレルの名の意味を考えてみたら何とまあ品の無いことに…………。)


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