小ネタ11 (下衆は語り継がれる)
―――――天空に散りばめられた星々の瞬≪またた≫きを、
夏の夜。満点の星々と月。雲一つ無い空の下。草木も眠る丑三つ時。
イザナの民草も皆寝静まる真夜中に、
「ゲンシン様。シオン、ここに馳せ参じました。」
「うむ、よく来てくれたのう。」
ゲンシンは一人、開けた野の真ん中で夜風に当たりシオンを待っていた。
このような夜半にシオンを呼び出したのも、このゲンシンである。
曰く内密にせねばならぬ話があると……。ために深夜、シオンは一人クロサギ城下の野原まで駆けていたのであった。
「殿。……ここは安全ではございませぬ。
「いや、シオン。ここで良い。城の中ではやりづらいのでな。」
密談があるならば殿中の一室で―――――それが普段の彼らのやり取りであった。だのにわざわざ外に出て話さねばならないとは、余程の話であろうか。
だからと言って、こんな夜中に警護もなく外に主君の身を晒すなど上策ではない。
今、二人の周囲に人の気配は無く、何者か……例えば、暗殺者などが潜んでいるという事も無いだろう。されど万に一つという事もあるのだ。
「はっ。殿の意向であらば……余計な提言ご容赦を。――――して、一体どのような話でございましょう。」
シオンにとっては、主君の御身を守ることが第一なれど……当人が構わぬというのならば、黙して従う他にない。
「うむ、一つ決めねばならぬ事があってな。それについて、お主の意見を聞きたいのじゃ。」
「承知致しました。何なりと御言葉を申し下さい。しかし何故……このようなところに出てまで………」
シオンの心の不穏さを表すかの様に、夜の
「何せ……恐らく向こう100年先まで民草に語り継がれる事になるでな。どこに耳があるか分からん。事は秘密裏に進めたいのだ。」
「はっ……。向こう100年、で御座いますか……。」
「そうじゃ………永くイザナの民を育みその心に根ざす事業よ。それを決めねばならぬのだ。」
ああ、そうか。
そういう事か。
シオンは、心を得た。
殿は、国家百年の計を為そうとしているのだと。
シオンのハチマキが夜風に流されはためき、パタパタと音が鳴らす。
『一年の計は穀を
国を栄えさせるために最も大切なもの……それは人材を育てるという事であろう。
そしてそれは終身……つまり人にとって百年かけて行わなければならない程の事なのだ。
きっとゲンシンは、民を育み、国家運営の
………恐らくは、人材の登用の取り決めか、或いは新たな学位体制のための新法、教育制度の改革か。
そのような話は臣下の……特に保守派閥などとは名ばかりの、己が掌中の利にしがみ付く輩には―――――反発されることも多い。人払いでは足りず、万に一つも誰かの耳に入ることが無いよう外に出たのは道理である。
人の教育の成果………その果実は実るまでは遠く、悠長な話である。
自身が生きている間に、その結果を見ることは
ためにゲンシンがイザナの領主として、何を決めるというのか……その選択に関われるという事は、史に名を残す事にはなかれども、サムライの
「御国の将来に関わる役目、光栄で御座います。……このシオン、サムライの誠意にかけて、殿の御言葉を
「よっしゃ、よく言うたシオン、両の耳の穴、冥峡界まで貫通するほどかっぽじって良く聞けい!!」
【A案:猫と下衆の魔王】
下衆の~~♪ ままの~~♪ 姿見せるのじゃ~~~♪♪
下衆の~~♪ ままの~~♪ ワシになるのじゃ~~~~~♪♪♪
【B案:となりの下衆ロ】
下っ♪衆っ♪ろう~~♪ 下っ♪衆っ♪ろう~~♪ ワシ~は元気ぃ~♪
下衆るの大好き~~~♪ どんどんいくぞ~~♪
下衆槍♪ 下衆火♪ 下衆の一声~♪
下衆に入っては~♪ 下衆に従え~~♪
伝家の下衆刀に~~♪ 下衆♪寝♪入♪り~~~~~♪♪♪
【C案:下衆の刃】
下~衆に~♪ なれる~♪ 答えを知った~~♪
ワシを~♪ 連~れて~~♪ 進め~~~~♪♪
どうしたって♪
消せない下衆も♪ 終わらない下衆も♪
下衆の魔王に♪ な~れるから~♪
有難う♪ 下衆染みよ~~♪♪♪
[GESURAC:許諾―第
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「うちの"国歌"を、この中から決めようと思うんじゃがの………お前的にどれがいいと思う?」
「殿っ!! どれもこれも
【Samurai Heart】
下衆を守るため♪ そのために生まれてきたんだ~♪ (I need GESU♪)
堕落する~ほどに♪ 下衆のそばにいてあげ~る~♪♪
下衆った横顔♪ 下衆れるこの胸♪ Samurai Heart♪♪♪
「シオン、お前の
「殿、もう帰って寝て良いですか?」
(GESURACと書きたかっただけ。はあ、下っ衆い下っ衆い下っ衆いわ。鬼滅の映画は、映画館に行って見たかったけど出来なかったノデ、結局地上波で見ることに。巷で言われる無賃乗車で各駅停車という表現は成程その通りですね。)
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