VRMMOで付き合っている彼女が1年前に別れたヤンデレ美少女元カノだった
神月
プロローグ 俺の日常
「……」
俺は今VRMMOのゲームで通称H・J・O、H(ホープ)・J(ジェネレーションズ)・O(オンライン)にハマっている。
このゲームは過去や未来、異世界やなどの‘時代‘を行き来し、それぞれの世界でモンスターを倒したりトラブルを解決したりして自分自身が‘希望‘になる、と言ったコンセプトのゲームだ。
人口は世界人口の12分の一ぐらい…だいたい5億人ぐらいらしい。おそらくこのゲームがVRMMOの中でも1、2を争うぐらい人気だと思う。
だが、俺が今このゲームにはまっているのはモンスターを倒したり時代を行き来したりできるから、では無い。
「お待たせー、待ったー?」
「ま、待ってない…」
「顔が待ったって言ってるよ?」
「はは、悪い」
この会話で分かるかもしれないけど、なんと俺には彼女がいる!…ゲームでだけど。そう、そもそも俺がこのゲームを始めたきっかけは1年ほど前に別れた元カノのことを忘れたくて始めたんだ。現実逃避するために…
俺がこのゲームを始めたのは元カノと別れてからだいたい1週間ぐらい。そして、ゲームでだけど、一応彼女の‘マユ‘も俺と同じ時期ぐらいか、俺より少しだけ遅い時期ぐらいにこのゲームを始めたらしい。
因みにこのゲームはもちろんだけど、自分のアバター名は自由に決めれて、俺の場合、本名は狛神 誠でアバター名は‘マト‘にしていて、基本的には‘マト‘と呼ばれている。
「で、今日は何するの?」
「ああ、今日はちょっとクエストに────」
「ダメ」
と、クエストに行きたいと言うだけでいつも断られる。そして、理由を聞いてみるも…
「だって、もしそれでもしマト君が死んだりしたらどうするの!?」
「いや、だからこれはゲームだから別に死んでも何の問題も無いんだって」
「問題あるよ!目の前でマト君が死ぬようなことがあったらその殺した奴を私が殺して後追い自殺するからね!」
「な、なんでそこまで…?」
「なんでって…だって好きなんだもんっ!」
「え…」
…そ、その言葉は俺が別れた‘あいつ‘もよく言っていた言葉だ。好きだからこそなんでもしたいと言い、だけど、その度が過ぎていて…
やめよう、俺の悪い癖だ。過去のことを思い出してうじうじする。
「そ、それは困るけど、でも俺たちまだ一回も一緒にクエストに行ってないだろ?」
そう、マユがこんな調子だから俺たちはこのゲームの醍醐味である時代を超えるとか、希望になるなんてことが一回もできていない。強いて言うならチュートリアルの時にチュートリアル場からこの基本スペースに移動したぐらいだ。
「うーん…そうだね、じゃああとちょっとしたら行こ?」
「いいのか!?」
「うんっ!そこまで頼み込まれたら‘彼女‘として見過ごすわけにはいかないもんね!」
「よしっ!」
そして俺たちは数日後にクエストに行く約束をした。
◇
甘々で激重な大物美少女たちが、俺を養いたいと言いながら過激に迫ってくる件────という最新作を公開させていただきました!
ご興味をお持ちいただけた方は、そちらの物語も併せてお読みいただけると幸いです!
↓作品URL
https://kakuyomu.jp/works/16818093089472865717/episodes/16818093089472888773
◇
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