社会

まだオアシスの中にいるから

砂漠にいる連中に馬鹿にされるんだと思っていた


ところがどっこい

気がついたら私も砂漠にいたのだ


彼らにとって私の環境が

過去の蜃気楼と重なってオアシスに見えただけだった


砂だらけになりながら息も絶え絶え

一滴の水にも縋りつき

それでもただ何かを目指して歩き出す


イマージュは後ろに置いてきた


ここにあるのは今や太陽と影だけ


灼熱を真っ向から受けて

影を作り出せる俺だけだ

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