まず、発想が面白い。
感情を買う、という発想はたしかにいろいろな場所(同人誌やそれこそweb小説)で見掛けられるため独自性がないと批判をする者もいるかもしれないが、あくまでも"見掛けられる"というだけであって、クリシェと認識される程ではないため、私は独創的だと思う。
日々の生活に弾力を失った主人公が"幸せ"を買う、というものがこの物語の主軸なわけだが、さぁ一体"感情を買う"と言う行為は良いのか悪いのか。
私はどちらでも良いと思っているが、作品内では「感情に身を任せる人間は愚かだ」的な事を言っているのである。
そう言う部分でも、自分で考えるきっかけになれば良いなと、そういう意味でこのレビューを書き、多くの人に読んでもらいたいなと思っている。
文章に拙さを感じるものの、このぐらい淡白なものの方がこの作品にはあっているのかなと思った。
素敵な作品をありがとうございました。