占い

勝利だギューちゃん

第1話

占い。


信じない。

胡散臭い。


でも、女子は占い好きが多い。

血液型占い、星座占い、動物占い・・・

何でも占いにしたがるし、当たると評判になると長蛇の列が出来る。


女は、わからん。


「あんたもたしか、女だったと思うけどな」

友達の香織に言われる。

確かに、占いを信じない女の子は、変わっているかもしれない。


私は、佐藤英美里。

占いは信じない。


対する友達の、福田香織は占い好きだ。

女の子らしいといえば、らしいが・・・


でも、私は理解できないものは、出来ないのだ。


「ねえ英美里、、行ってみようよ。駅前に出来た水晶占い。当たるって評判よ」

「パス」

「ひまでしょ?付き合って」


占いで、幸せになれるのなら、不幸な人はいない。

でも、話のネタにはなるだろう。


「わかったわ。付き合うわ。香織」

「そう来なくっちゃ」


私は、しぶしぶ英美里と、その占いの館に行った。


「うわー混んでるね」

「2時間待ちだって」


私は友達と、驚いた。

他に行くと来ないのか・・・


「まだかな・・・」

香織が言う。


私は、いったん列から離れる。


「どこ行くの?英美里」

「お花畑」

「すぐ戻ってきなよ」


私、佐藤英美里は、最近できた占いの館の前にいる。

1人でなく、友達と来た。

その友達は、福田香織。


女の子にしては、珍しく占いが嫌いと来てる。


しかし、物の見事に女性ばかりだな。

まあ、占い好きな男は、気味悪いが・・・


あれ・・・

あそこにいるのは、クラスの平田くんだ。

占いに来たのかな?


それにしても、遅いな。

香織・・・


ようやく列が動き出した。

すぐに占いを終えて帰る人がいる。


待ち時間は長いのに、占い時間は短い。

まるで、病院の診察時間だな。


香織はまだかな・・・


あっ、平田くんが戻ってきた。


「平田くんも、占い好きなの?」

「あっ、佐藤さん。ぼくはこいつの付き添い」

隣には、綾ちゃんがいた。


平田くんの妹の綾ちゃん。


「綾ちゃん、こんにちは」

「お姉ちゃん、こんにちは」


平田くんとは、妹繋がりで割と仲がいい。


「佐藤さんは、一人で来たの?」

「ううん。香織と一緒。今、外してるけど」

「そうなんだ・・・」


占いの事に関しては、訊かなかった。

楽しみにがなくなる。


そして、私の番となる。


「学生証を見せてください」

受付の人に、私は見せる。

「高校生ですね。では学割で、1000円になります」


安いと不安だ。

結局、香織は来なかった。


「次の方どうぞ」

私は入る。


さすがに、暗い。

そして、テーブルには水晶玉がる。


占い師は、顔を隠しているが、おそらくは若い女性だろう。


「まあ。座りなさい」

私は腰を下ろす。


「その方は、何を占いたい?」

「私は、素敵な彼氏が欲しいです」

「そなたの思う、素敵な彼氏とは、どんなタイプじゃ」


私は、正直に答えた。


「では占うぞ」

占い師は、水晶玉に何か念じている。


「うむ、結論を言うぞ」

「はい」

「今、そなたが望んでいるタイプの彼氏は出来ない」

「そうなんですか?」

何だ・・・がっかり・・・


「だが、20歳の頃に生涯のパートナーとなる男性と出会う。

最初は戸惑うが、その男性とは一緒の墓に入れるぞ。

いい意味でな」


なんだ・・・

つまんないな・・・


香織のいうように、占いは当たらない。

適当もいいところだ。


結局香織は来なかった。

明日、文句を言おう。



「ふう、疲れた」

私は、伸びをする。


「先生、お疲れ様でした」

「あなたも、お疲れ様」

「どうでした?今日の客は?」

「客ではなく、クライアントといいなさい」

「はい。で、どうでした?」

「見知った顔が、何人かいたわ。特に親友の女の子が来たときは、焦ったよ」

「どなたですか?」

「英美里って子・・・まっ、一緒に来たけどね」


私は福田香織。

占い師であり、霊媒師。


私は、ここで占い師の仕事をしている。

いや、占いというより、予知に近い。


水晶玉は飾り。

私は、クライアントの顔を見ただけで、未来が見える。

そして、その事を伝える。


自分が仕事にしているからこそ、わかる。

占いなんてない。


気の持ちようだ。


でも、英美里にはドタキャンしたことを、謝っておこう。


ただ、英美里の相手は、もうすでに出会っている。

ただ、恋仲になるのは、20歳のころ。

そこから、加速するのだが・・・


これは、伏せた。




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占い 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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