第8話えんそく

きたときはきがつかなかったけど


ぼくたちは かなり山みちをおりていたらしくて


のぼりざかをいそいであるいて いきがハアハアいった。


あつくて あせがでる。


さとちゃんはかずくんとずっと手をつないでいる。


きっと手が あせできもちわるくなってるだろう・・・



どうしてさとちゃんは かずくんと手をつないだのかとかんがえた。


さとちゃんも こころぼそかったのかとおもったけど


きっとそうじゃなくて


かずくんが なきそうだったから


手をつないであげたんだとおもう。


ぼくはちょっと まいごになったのかもとおもって こわかったから


かずくんと 手をつないであげることができなかった。



ぼくもかずくんと手をつなげばよかった・・・・



だけどかずくんと手をつないだら


ぼくもないてたかも。


きっと手も あせでベタベタだ。


だから


さとちゃんが かずくんと手をつないでくれたよかったんだ・・・。



わかれみちにきても


「こっちだよ。きたときこの木があった。」


ってさとちゃんがすすんでいく。


「さとちゃん、みちおぼえてるの?」


ってきいたら


「みちはわからないけど まわりのようすはおぼえてる。」


っていった。


やっぱりぼくたちはまいごになったんだ。


でも


さとちゃんといると ぜったいかえれる、っておもえた。



しばらくいくと こえがきこえてきた。


先生のこえだ。


ぼくたちの名まえをよんでいる。


ぼくはうれしくなって


「おーい」っておおきなこえでさけんだ。


さとちゃんも


「おーい」ってさけんで


かずくんも


「せんせーー」ってさけんだ。




ぼくたちがいなくなって


先生たちがしんぱいしていたらしい。


ずいぶんしかられた。


かずくんとさとちゃんはもう手はつないでいない。


かずくんのなきそうなかおは もうなきそうじゃなかった。


ぼくたちは先生に ごめんなさいと なんどもあやまった。



学校について


ぼくたちはいえにかえる。


かえりみちで


かずくんがさとちゃんに


「さとちゃんってすごいよね、みちおぼえてて。


すごくかっこよかった。」


っていった。


「かずくん、こわかったでしょう?なきそうだったもん。」


ってぼくがいったら


「まーくんはこわくなかったの?」ってかずくんがきくから


「ぜんぜん!ねーさとちゃん。」


っていった。


そしたら


「かずくんだけが なきそうだったよ。」ってさとちゃんがいった。


ほんとはぼくも なきそうだったけど


さとちゃんはきがつかなかったらしい。


「えー!ふたりとも しんぱいじゃなかったの?」


かずくんがいう。


さとちゃんにきづかれてないなら・・・と ぼくもつよきになる。


「そうだよ。かずくんだけが しんぱいそうだったんだよ。」


っていったら


かずくんがすこしむくれた。


そして


「また、ポケモンさがしのぼうけんにいこうよ!」


っていった。


それをきいたさとちゃんが


「かずくんがもっとつよくなったら、ね、まーくん。」


ってぼくにいった。


ぼくも


「そうだよ、かずくんがないたらポケモンがにげちゃうし。」


っていった。


「ないてないじゃん!」ってまたかずくんがむくれて


さとちゃんとぼくをぺシぺシたたいた。


「にげろ~」


ってぼくたちがはしって


かずくんがおいかける。



おいついたかずくんが


ぼくとさとちゃんに


小さいこえで


「ありがとう・・・」っていった。


さとちゃんがにっこりわらう。


ぼくは


まいごになって ほんとうはすこしこわかったけど


そうじゃないときは とてもたのしかったから


「またいこうね。」


っていった。


そしたらさとちゃんも


「こんどはぜったいポケモンみつけよう。」っていった。


かずくんも「うん」っていって


また三にんでならんであるいた。




こんどいくときはは ぼくも


こわがらないでぼうけんしたい。


かずくんといっしょに


さとちゃんと しゅぎょうしようかな・・・?


そしてつよいヒーローになって


もしまだ かずくんがこわがったら、


こんどはぼくが


手をつないであげたいな・・・とおもった。





                            おわり

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