『火の島』 上の中

やましん(テンパー)

『火の島』 上の中


 深く巨大な森の麓には、町がありました。


 住んでいるのは、宇宙ごきにより征服された、くまさん型生物でした。


 地球のくまさんよりかなり小型で、だいたい、少し大きめの、ワンちゃんクラスです。


 ただし、知能は高く、地球の19世紀初頭くらいの社会技術がありましたが、かなり偏りがあり、交通機関は自転車レベルに押さえられていましたし、軍備は禁止されていました。


 惑星上には、同種のくまさんが、三億くまくらい生活していましたが、むかしは、もっと、いたのです。


 宇宙ごきが、少しずつ、食糧にしていたのです。


 つまり、もう長く、宇宙ごきにより、抑圧されているのです。


 森の木に登ることは、固く禁止されていて、破れば、死刑でした。


 高い木の上に、何かが住んでいるのは明らかで、上から来る廃棄物の処理は、くまさん族の仕事でした。


 まだ、中学生くまの、くまろうは、引きこもりでした。


 でも、たくさんの本を読み、結構色んなことを知っていました。


 しかし、くまろうには、秘密の宝物がありました。


 それは、以前、禁止されていた、森の中の散歩をしたときに、発見した『本』でした。


 ただし、それは、不可思議なもので、まったく読めない文字でかかれていて、さらに、たくさんの、挿し絵がありましたが、宇宙の景色らしい、色のついた、素晴らしく美しいものが、たくさんあったのです。


 かしこい、くまろうは、これが、木の上から落ちてきたと推測しました。


 それは、この森の、恐ろしく高い木々の上には、別世界があるという、確かな証拠だと、思われたのです。


 そこで、なんとか、森の上を見たいと、願っていました。


 それは、最も、重い犯罪に当たることは、知っていましたが。


 その本には、見たこともない、宇宙生物らしき生き物(=人間)の絵(写真)も、載っていたのです。


   ・・・・・・・・・・・・・・・・


 くまろうのおじさんは、役所の、森林保護官でした。


 なかなか、開けた考えのあるくまさんで、進歩派のひとくまでした。



 くまろう、最大の理解くまだったのです。



  ・・・・・・・・・・・・・・・



      こうなったら、つづく❗

 

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