青春の無駄遣い

@m13k

無駄にしてしまった青春

当時の自分は青春なんてクソ喰らえだと嫌っていた。将来なんの役にも立たないから、青春に使う時間があれば勉強して、空き時間に好きなことをひとりでしようという生き方を選んだ。

毎日毎日、学校へ通い講義を無言で聞き、休み時間は睡眠かゲーム、読書で1人で過ごす。家に帰れば予習復習、趣味に時間を使う。その繰り返しだった。

実際この習慣は自分を優位に立たせることはできた。だが他人との付き合い方というものを忘れさせてしまう副作用も持っていたことに当時の自分は気づかなかった。

同級生は休日に集まって楽しく過ごしていても、自分は誘われもしない。誘われても面倒で断るが。他人との交流が乏しくなるにつれて、交流そのものが億劫になり、苦手にもなった。そして誰とも深く関わることなく卒業し、卒業後はすべての人と関係を絶った。

大学生になってもこの癖は変わらず、上辺だけの付き合いで乗り切った結果、何も残らなかった。気楽でよかったとも思うが、この習慣を変えて青春を楽しめていれば、今の自分よりマシな自分がいたのではと思うのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

青春の無駄遣い @m13k

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ