第7話
門から出てしばらく歩いていた。俺は明日学校に行った時にに、どう言い訳しようかと考えていた。そして考えぬいた結果、やはり部活の先輩と言うのが1番いいだろう。そう思った時美和先輩が話しかけてきた。
「ねぇ、折角一緒に帰ってるんだし何か話してくれない?」
「俺がですか?」
「そうよ」
何て理不尽なんだ。俺は望んで一緒に帰ってるわけではないのだ。美和先輩に半分脅されて帰ってるようなものなのに。
「なら、美和先輩に質問していいですか?」
「いいわよ」
即答した美和先輩に俺は驚いた。てっきり断られるかと思っていたからだ。
「そんなに意外?」
「はい。意外です」
「侑大くんの中で、私のことをなんだと思ってるのよ」
美和先輩はクスクス笑っていた。何だと思ってるって、そりゃ美人な先輩だけど、かなりやばい先輩だと思ってるよ。
「それで?何を聞きたいの?」
「美和先輩って、この学校で有名ですよね?」
遠慮なく聞くことにした。
「有名かどうかは、わからないけれど。よく視線は感じるわ」
それは美和先輩が有名だからですよ絶対。そして俺はもう1つ気になることを聞いてみることにした。
「美和先輩ってよく告白とかされませんか?」
「よくわかったわね。毎日5回ぐらいはされてるわ。そろそろしつこいのよね」
1日5回ってそうとうモテてるよね。そんな人と俺一緒に帰ってるってやばすぎでしょ。明日学校行きたくないな〜
「そうですか」
「そうなのよ。侑大くんはどうしてだと思う?」
美和先輩が人の悪い笑顔で聞いてきた。これ絶対わかってて俺に聞いてるだろ。
「………美和先輩が可愛いからだと思いますよ」
恥ずかしい
「ん?今なんて?」
ニヤニヤしながら俺をからかってくる。絶対言わないもう二度と。
「……絶対わかってるでしょ?」
「わからないから聞いてるのよ」
「………知りません」
「フフ、可愛い」
美和先輩は、満足したのかこれ以上は何も言ってこなかった。それならしばらく歩いて駅に着いた。
「ここまででいいわ」
「………そうですか」
「もしかして私の家まで来たかった?」
「そんなわけないじゃないですか」
「そう。じゃあまたね。」
そう言って美和先輩は、駅のホームへ入って行った。
「とりあえず俺れも帰るか」
「……ただいま」
「ワンワン」
「いいこにしてたかモコ」
家に帰ると、愛犬のモコが出迎えてくれた。モコはトイプードルでショコラ色の犬だ。両親は仕事の出張で今海外にいる。だから俺は1人ぐらしだ。手を荒い夕飯の支度をする。
「モコご飯だぞ」
「ワン」
モコにもご飯をあげる。喜んで食べている。
「さて、俺も食べるか。いただきます」
ご飯を食べながら考えていた。これからの俺の学校生活は一体どうなっていくんだろうか。たぶん俺の願いである目立たずに生活するのは無理だろうな。こうなったら智則に相談してみるか?でもあいつに相談するのはな〜
ご飯を食べた後は、風呂に入り、明日のテスト勉強を少しした。
「そろそろ寝るか」
モコはもう寝床で寝ていた。
「おやすみ」
モコにおやすみと言い自分のベットに入ったのだった。
後書き
評価よろしくお願いします。
誤字の指摘を頂いたので修正しました。
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