推しのおかげで、作風も広がる

 私は、元々は詩には何の興味もなかった。

 創作を始めても、エッセイ以外はあまり書く気にならなかった。エッセイでさえも、悩んでばかりであまり筆が進まない。

 たまに小説を書きたいと思うものの、「いつか書きたい」と思って3年が経っていた。(書ける自信がなかったんだろう)

 詩に至っては、書く気がないばかりか読む気もなく、「読者いるの?」とまで思っていたのだ。(偏見にもほどがある)


 ある日、クレアさんの配信を見ていた。確か雑談配信で、アーカイブだったと思う。

 その中でクレアさんが、「短歌が好き」というようなことを言っていた。

 それを聞いて、私はこう閃いた。

「短歌、書いてみるか」


 その数日後、図書館に向かった。手本がなくちゃ始まらない。そう思って、文章読本や短歌雑誌を少し読んだ。

 これで短歌の書き方はわかった。でも、肝心の題材がない。

 とりあえず散歩して、近所の街路樹や児童公園、遠くに見える山を観察することにした。観察したことをありのままに書けば、短歌ができると思ったのだ。

 散歩から帰ると、いくつかの短歌ができた。

 10首できたところで、意を決してカクヨムに発表した。「一欠片の詩」というシリーズに入っている。季節を詠んだものが多かったはずだ。

 そして書いたら、それなりに読まれて、父にも褒められた。


 手応えを感じたので、また何度か散歩に行って、さらに10首詠んで発表した。これも自分としては読まれた方だ。

 その後「短歌が書けるなら、俳句や川柳も書けるのでは?」と自信をつけ、実際に書いて発表した。

 さらに自信がついて、ブログや小説にも挑戦してみた。今年のクレアさんのお誕生日のサプライズ企画にも小説を出したけど、それはまた別の話。

 読書の幅も広がった。中原中也の詩、古典和歌なども読むようになったのだ。


 短歌を書くきっかけは、クレアさんの配信での一言だった。

 作風を広げたことで、私の新しい可能性が見えてきた。やがて私の人生をも変えるかもしれない。

 新しいジャンルの創作に挑戦する。それは、何でもないことのように見えるだろう。

 それでも、自分にとっては大きな進歩だった。

 そのための勇気は、間違いなくクレアさんからもらったものだ。

 次は私の番だ。今度は私の言葉で、誰かの心に勇気の灯を灯したい。

 さあ、そのためにも、毎日頑張らなくちゃ!

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