「無能なガキはここから出ていけ!」っと言われ死んだ俺は転生するとそこはゲームでは存在しない王国の第3王子でした〜でも俺はスローライフを目指します

木野 柊

第1話 アイテムBOX

……この世界には2種類の人間がいる


誰に対しても優しく明るくそして友人が多くて皆から愛されているキャラそれが【陽キャ】だ

それに対して人望が無く暗い性格で友人が少なく皆からいじられやすいキャラが【陰キャ】だ


そして………


俺は高校1年生の久野 修二は2つ目に紹介された方に当てはまるのだ


まぁ強いて言うならボッチ陰キャと言った所だろうか


何とも秀でた才能もなければ特技もないただの一般人高校生だが……


他の人と違う点もあると言えばあるのだった。


「ただいま〜」


そう言いながら家に入る。


「お帰りお兄ちゃん」


「あぁ」


この美少女の妹…久野 歩美がいる事とそれからもう1つ…。


俺は自分の部屋を開けベットに鞄を放り投げるとすぐに椅子にもたれかかりPCを起動させた


「よいしょっと」


俺はこのゲームHonmantogameという対戦要素を取り組んだRPGで常に1位を取り続けている超人ゲーマーだ。


ちなみにVRMMO対応のゲームでもある


リリース当初から始め遂に10周年を突破した事を記念に俺達ユーザー全員に記念品プレゼントが配布された


しかも中身は太っ腹なことにプレイヤー事にランダムアイテムとの事らしいのだ


俺はすぐに配布BOXを開きアイテムを確認した


〈転生札を入手しました〉


チャット欄にロゴが流れ始めたのだ


「なんだこれ?転生札?」


俺に配られたのは俺ですら知らないアイテムだった


「ちょっと調べてみるか……」


ネットでランダムアイテムについて調べてみたが俺以外に配られたアイテムは大体ゲーム内で課金すると貰える奴だったのだが、俺以外には誰一人として転生札って言うアイテムは配布されていないらしい。


「って事は新しく追加されたアイテムなのか?」


10周年記念を祝って新しく追加されたのかもしれないがアイテムの情報はたった一つだけ書いてあった。


『これは貴方が死にかけた時に使用してください』…っとだけ書いてある


俺は意味がわからなかった…なぜ俺が死にかけの時なんだ?っと


俺はハズレアイテムを引いたと思い溜息をついた。


「なんだよまったく期待はずれじゃないか」


でもランダムだから仕方ないっと思い気を取り直してゲームをし直したが他のプレイヤーは全員断然に良いアイテムを貰っているのだ。


それにまた気を落とした俺は珍しく早くゲームを終えた。


時間を見ると夕方の時刻になっている


「そろそろ晩飯だしリビング行くか……」


ゆっくりとリビングに行くとそこには俺の両親がいた


「いたのか……修二」


「うん」


俺は静かにテーブルに座ると唐突に母親が相談してきた。


「修二、そろそろ一人暮らししてみない?」


「え?」


「貴方はもう高校生でしょ?なら経験しとかないと」


「でも俺まだ高校生になったばっかだし」


「………」


いつもこうだ……俺が親に対して少しでも反抗的な態度を見せると機嫌が悪くなり俺を睨めつける


「そうだぞ?修二……私達に少しでも親孝行してくれ」


「でもせめて高校生を卒業するまでは……」


「あのね、、修二…私達にも私達の理由があるのよ」


「なら教えてよ!じゃないと俺納得できない!」


反抗した俺は強くテーブルを叩く

すると初めて親に向かって強気な反抗態度を見せたからなのか父親が立った


「だから駄目なんだよお前は……」


哀れみの目でこちらを見てくる


「え?」


すると親父は遂に頭にきたのかブチ切れた。


「さっさと無能な餓鬼はここから出ていけ!!」


「な、何で!?俺は別に無能でもないだろ!」


その瞬間俺は父親が吸っていたタバコの灰皿で頭を殴られた


頭から血が出ている、段々と頭が真っ白になってきた


「本当はこんなことしたくなかったんだけどな」


「な、、ん、、で」


「言っただろう?お前は邪魔なんだって」


「母さん…た、す、けて」


俺は後頭部を思いっきり叩かれ…血を出しながら母親に這いながら近づいた。


しかし母親は一切助けてくれなかった。


「あんたは無能なのよ……歩美に比べたらプロゲーマかなんだか知らないけどね!一族の恥なのよ!!」


こんな母親は初めてだ……いつもは機嫌が悪くなるだけで暴力を振るってこなかったが今日は違った。


母親は俺に包丁を向け俺の足に突きつけた。


「アンタなんか要らないのよ!!」


グザッっと足に包丁を刺され俺は叫んだ。


「うわぁぁぁぁ!!!」


「どうしようか……真由美……修二はここで殺すか?」


「そうね遺体は隠せばいいしね」


俺は片方の足と両手の手で無理やり起き上がるとリビングのドアが開いた。


すると目の前には妹がいた。


「お兄ちゃん!?どうしたの!!」


歩美は驚いた様子でこちらに寄ってきた。どうやら歩美は関係ないらしい。


「そんな……こ……とより……に……げ…ろ」


俺はふらつきながらも歩美に訴えたが歩美は一切逃げようとしなかった。


「お父さんとお母さん!やめてよ!なんでこんなことをするの!?」


「歩美貴方は知らなくていいのよ?」


「そうだぞ?」


その時歩美は俺を庇うように全身を使い守ってくれた


「私が納得するまで退かない!!」


「はぁ全く歩美も歩美だがお前はまだ使いようがある」


「え?それはどういう意味……」


その瞬間、歩美は首を絞められ気絶させられた。


「歩美はこっちで処理しとくわ貴方は修二に殺って頂戴」


「あぁ」


(このままじゃ殺されてしまう……でももうどうしようも……)


その時だった忘れかけていたはずの俺の脳内にはある事を思い出した。

それは俺が愛用していたゲームのアイテム配布で配られたアイテム


『転生札』


これを俺は思い出しアキレス腱を切られた俺はもう一方の足で歩きながらも2階へ向かった。


「おいおい修二どこに行くんだ?」


お父さ……いやあんなのはただのサイコパスだ。クソ親父……


だが勿論けが人の俺が親父から簡単に逃げ切れる訳もなく……


「おらおらどうした?早く逃げろよ!逃げるんだろ?」


手には包丁を持ち更には近くにあったのこぎりを片手で持ったのだ


そして次々に俺の手や足を包丁でかすり傷程度だがいたぶりながら追ってくる姿はまるで殺人鬼みたいだった。


(あと……もう少し……だ)


俺は着々と部屋に進んでいき部屋に入ろうとすると……その瞬間俺は倒れた。


(え?な……んで……)


後ろのゆっくり見てみると足が変な方向に折れているのだ。


「うわぁぁぁぁ!!!!!!」


「なんだ?また雄叫びか?でも無駄だ…だれも助けになど来ない」


クソ親父はそう言って俺に向かって包丁を振り下ろそうとしたが俺は周りにあったゴキブリ退治のスプレーを目に吹っ掛けた。


「目がァァ何をした!修二!!」


「そのまま……し……んどけ………ク……ソ親父」


俺は近くにあった縄で出血死にしないように足を結びPCを起動させアイテムBOXを確認した。


(まさかこんな時までゲームだなんてな)


「転生札……これをクリックして……」


すると目の前によく分からない文章がでてきた。


「使用するには死ぬ直前に発動します…だ……と」


「この糞ガキがァァァァ」


(頼む!!これで発動してくれー!!!)


俺は最後の力を指に全てを注ぎ込んだ。


そして俺はクソ親父によって殺された。


視界がぼやけてくる……それに頭から血も沢山出てる痛いはずなのに眠たいし寒い……


そんな中、俺はクソ親父を見ていた。


(俺そこまで無能な人間だったかな……どうせだったらもっと裕福な家庭に生まれたかった……歩美さようなら……いままでありがとう。どうか歩美に今後の未来があらんことを……)


そうして俺の視界は失った。



「やっと死んだがこの餓鬼は……」


「貴方やっと修二は死んだの?」


「あぁ」


「それじゃー私達のお祝いをしなきゃね!」


「そうだな!」


親父たちは俺の部屋を後にしリビングに向かった。


その時、俺のPCが起動し文字が現れた。


『転生完了』

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