第5話

外を飛ぶのはとても気持ちが良かった・・・

飛行機やヘリコプターなどの機械を使うわけでもなく、更にはパラグライダーやパラシュート、気球などで空を舞っている訳では無い。

自分の体一つで空を舞っているのだ。少々テンションが上がりすぎて夢中で空を飛び回っていたら季節は夏だと言うのに寒くなってきてしまった。知らぬ間にかなりの上空まで上がって来てしまっていた。

通りで寒いわけである。上空に行けば行くほど夏でも気温は低くなる。舞空術を手に入れたとはいえそれだけなのである。体質までは何も変わっていないから普通の人と変わらないので、そりゃ調子に乗って上空に行き過ぎると寒いわけである。当然だが心なしか空気も少し薄いと思えてきた。数百メートル下に旅客機が飛んでいた・・・俺はとりあえず旅客機よりも下を飛ぼうと決めて下に向かった・・・

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