異世界帰り? 知っている地球とだいぶ違う。

@y_o_u_u

第1話

「これは、デジャブ? 既視感? 前にも見たような」


「じゃ、、、、」


 正面から声が聞こえたと思ったら両足が、地面から離れ体が宙にういた。


「ない、、、」


 下からこもったような声が聞こえると同時に服が引っ張られ、ついで首の裏に触られた感じがした。


「です、、」


「よ。」


 ここまでくると、何をされたのか分かった。


 足払いからの背負い投げ。格ゲーの連続技のごとく、流れるような動きに、受けての心配などしない、絶対にダメージを与えようという意思が伝わってくる。


 ひどい。僕が悪いわけじゃないのに。


「何か言いましたか。」


 相変わらず、思考が駄々洩れ空間のようだ。


 ただ、言葉にしていないからセーフ、のはず。


「あ”ぁ。」


「ごめんなさい。」


 あっ、声が出た。


 やればできるんだな。


「やればできるという割にはサクッと死にましたね。」


「私が、以前、あなたに、いった、ことを、覚えて、いますか。」


 単語をわざと区切って、強調すると、威圧感があるなぁ、と思いつつ以前ここでのやり取りを思い出す。


 そう、以前ここに来たことがある。


 つまり、運悪く転生することをになって、転生する意識を持って転生した。


 所謂、前世持ちの転生で、俗に言う、俺tsueeeeee、できるやつ。


 強制的に得た回復と結界、雷と、水、おまけに風のスキルがある。


 定番のアイテムボックスや、ストレージ、鑑定といったスキルはない。


 原因は、当事者本人は自覚ないので他人事なのだが、死因が神かっているかららしい。


 神の遣いの二人? 所謂、天使的な何からしいが、昇進して武具のグレードが上がって、慣らしに模擬戦闘したそうだ。


 で、ヒートアップからの武器落下し、落下した地点いた人、つまるところ、僕を貫いた。


 何もないところで、躓いたところ、心臓を背中から剣と槍で一突きだったらしい。


 即死だったので痛みがなかったそうだ。


 そして、始まる隠蔽工作。


 近場で外壁の補強工事をしていた鉄パイプとすり替え、すり替えた剣と槍は心臓に隠した。


 転生待ちをしているところに魂を強奪、それを二つに割って剣と槍を取り出し、余った残りを加工して意識ある武器へと自身の武器を強化しようとした。


 鉄パイプとただ置き換えずに、魂に隠したのはそういう理由があたったからしい。


 魂の半分だから、それほど強力ではないが、そのままだと力が反転して神器に呪い属性がつく。それよりは扱いやすいうえに、呪いも半分で薄まるらしい。


 特別条件下ではないときに神器で人を殺すとマイナスに働くという神のルールがあるとか。


 ついでに言うと、呪いは人へ対しての恨みでいいらしく、肩がぶつかった、就職でいい返事がもらえなかった、割り込みされた等々、小さいことで足り、日常生活で小さなマイナス感情でいいそうだ。


 定職にもつかず、引きこもり気味が長いと、世間が悪い、みんな死ねばいいのにという、考えがを持ったのが悪い方に拍車をかけたそうだ。


 うまくいかないと責任転換するのは誰でもあると思うことだと思うのだけど、今回は条件が悪かったようだ。


 魂を半分まで割ったところで捕まり、破損した魂は結果で包んで形を直し回復魔法で癒すという作業が始まり、外側がくっついても中身は割れたまま。おまけに、くっいいている神器をどうするか、話し合いがあった。


 結果、原因の一端を担っている生存者に回復と結界の扱い方を学び、熟練度を上げ、神器を取り出すときの結界の補助と、魂の回復は、本人にしてもらう。その方がよそから干渉するより有効的だろう。ということで転生してレベル上げてこい、ということになった。


 レベル上げるという目的を忘れないために前世持ちで。


 回復に結界、剣のもとになった雷と、槍のもとになった水、水と風あれば雷もってていても不思議じゃないという理由で風。


 自身で選んだものが一つもない。


 魂が半壊しているので、基本的には、一定以上の出力が出ない設定になっている。


 そのせいで、どんなに力を貯めようとしても、上位の術を発動しようとしても、威力は一定を超えることはない。


 最強、オンリーワンになれなくとも、上位グループぐらいには入ることができる、ぐらいはあるらしい。


 だから、変な状況によっぽどのへたをうたったり、おかしな業況に巻き込まれたりしなければ、大丈夫。ということになっていたのだが。


 なんやかんやあって、後ろから、神器に類推武器で背中ら心臓を一突きで、いまここ。


 サクっと死んだけれど、サクッと死んだつもりはないんだけれどなぁ。


 少年漫画のようなに宗教団体が認定した魔王もどきと戦っていたし。


 そもそも、言っていたことって、確か、後々使うから回復と結界を重点的にレベル上げを行い、寿命で死ぬこと、だったはず。


「覚えているようですね。」


「いや、でも、原因は僕じゃ、「あ”ぁ」 ない、わけです、し。」


 声が小さくなるのは仕方ない。だって、怖いんだもの。


「はぁ~。まいいです。」


 わかるようなため息はやめてほしい。気分がマイナス方向に行く。


「次は、気をつけてください。」


「次、あるんですか。」


「ありますよ。向こうの神が詫び入れてきて、権能を使ってくださいと。」


「権能とか、あるんだ。」


 若干、向こうの神とやらが下手に出ているのが気になるが、言葉からして原因は、その神様にあるのは予想がつく。


「ありますよ。」


「ほんの一握りしかいない全知全能というぶっ飛んだものから、火を司るや水を司るといったピンポイントなものまで。いろいろです。」


「ついでに言うと。あなたの魂の修復に使っている回復。その根源は、癒しの力。それが、あなたの基礎になります。」


「同化している雷と水よりも深層にあるのでそちらのほうが上ですね。」


「神が人に合うようにスキルとして授与したのとは違い、雷と水は、神器、神の住む領域で作られた神の力の影響をふんだんに受けた特別製と、神の力の一端をそのまま宿した魂。」


「力の性質上、どちらが上なのかは、自明の理。理の差、というやつですね。」


 今更感があるるのだが、なんとなく力の質が違う気がしていた理由がこれでわかった。


 スキルを授かることができない辺境送りの無能ではないらしい。


 そもそものルール、神が言うところの理が違ったようだ。


「本当に今更ですね。」


 いや、でもそんな説明前には、


「何か言いましたか。」


「なんでもありません。はい。」


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