第8話闇は掴めず

家の鍵を開けると家の中は静かだった…


まさか母さん。


「母さん、母さん」


すると母さんはソファーで寝ていた。


僕は母さんに毛布をかけた。


いつか元の母さんに戻ることはあるのだろうか。病院につれていくべきなのだろうか。


いや、それよりもまずは。


僕は家のパソコンを立ち上げた。


くそ重いな。電波が悪いのか?


検索画面がでたので、【安斉山町】と入力した。


南條はこの件について踏み込むと大変なことになるぞと言っていたが、僕は呪いだけでは片付けたくなかった。


しかし、何もヒットしない。


そんな分けない。ここに存在している町のことが何もでてこないなんて…


くそ、どうしたらこの町のことがわかるんだ。僕はイライラして机を叩いた。


「お兄ちゃん、大丈夫?」


「沙夜、帰ってたのか」


うん、自己紹介した時に昨日の事件を知ってるのか、あまり近づいてこなかったよ。まぁその方が私は楽だけど」


「そうか」


「お兄ちゃんなにやってるの?」


「この町について調べたくてさ。ネットを見てもなにも出てこないんだ、変だろ?」


「そしたら図書館とかは?」


「図書館…この辺にあったっけ?」


「学校の帰り道にあった、お兄ちゃん気づかなかったの?」


慌てて帰ったから気づかなかった。


「よし、とりあえず図書館に行く」


「私も行くよ、一人は怖い」


僕は一瞬ためらったが、沙夜と一緒に図書館に向かった


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る