突き刺す

 イヤイヤ期の息子はなにを言ってもイヤイヤ。


「ごはん食べよ?」

「ヤダ」


 すっかり冷めたオムライスは

 卵だけ食べられて、もはやケチャップライス。


 ぷすっ。


 切った紙を爪楊枝につけて突き刺す。


「わあっ」


 名前の頭文字が書かれた旗に目を輝かせる息子。


「ぼくの!」


 なんちゃってお子さまランチ作戦成功。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る