第419話まぁ、変な白昼夢はさておき、

  ゆっくりと両手にある重たく感じてしまうトロフィーを抱えては、どうせ自分の努力ではなく、両親に免じている故にまだまだ子供でしかないでいる自分に賞を取らせに来ていたのであろうと、漠然とした思いを抱えている利佳は自分に賞を奪われていたような参加者に申し訳ない心境になりつつ、軽く両手にあるトロフィーを強く握っては、軽く額を前に向けては辞儀をしていく、「どうかよろしくお願いいたします。」


  利佳が緊張に震わされていたような声で、上手く言葉を紡げていたことに安心したようにと、淡い笑みを浮かべていた琥珀色の瞳をしていた男性のまったりとステージの袖に向けて歩いて行きつつ、微かに黒く見えてしまう袖に光を齎しては、新たなトロフィーを手に握っていく様を沈んでいるような琥珀色の瞳で映し出していた、胸元にあるティーシャツが”MOHOtan”と書かれていた眼鏡の男性は猛然と臀部を優しく受け取ってくれていた席から離れては、強く両手をかざしていき、「おおー!」


  まるで会場の視線を集めたがっているようにと、やけに大きな声を上げに来ていた男性の狂っているんじゃないかと思わせに来る態度に見開かされている楽々花は、思わず漠然と彼のやけに嬉しそうにと口角を上げている様を見ている利佳に金色の瞳を向けていく。「いいぞ!」自分の太股を隠したがっているような服装を目一杯引っ張っていくようにと大きな袖から小さく見えてしまう腕を現していく眼鏡の男性は、猛然と右手の親指を立てては、自分が上げていたふざけているような声のせいで緊張が解されているような利佳の様を見つめて行きつつ、お巡りさんが来ないようにと内心で命じて行きながら、叫ぶようにと彼女に話を向けにいった、「お前は最高だぁ!」


  やけにふざけているようにも伝わって来る、髪の毛がやけに短く見えては小さな鳥の巣を作っていたような男性が強く自分の胸に投げに来ていた、少しばかり馬鹿馬鹿しくに思える言葉のはずなのに、やけに温かく感じては、頬が蕩けてしまいそうなくらいに嬉しい思いを感じている利佳は、思わず照れくさいにと弱っているような肩を縮めては、恥ずかしそうにと左手で後頭部を擦っていく、「えへへ…」自分にどうよと、自慢しに来るような利佳に親指を向けたままで、猛然と自分に威張っているような目線を向けに来ては、自分に彼の少しばかり黄ばんでいたようにも見えて来る歯を見せつけに来るような眼鏡の男性の様に、目を半開きさせて行きつつ、飽きれているようにと軽く首を横に向けて振っていく司会、「お前…」


  自分にただ働きさせに来ていたようにも思える眼鏡の男性が、やけにふざけているように思える態度に飽きれては、思わずため息を吐いてみたくなっている司会は、早く彼とのじゃれ合いを終わらせては、一刻も早く真面目に頑張っている利佳と楽々花のもとから連れ去って行こうと内心で強く思って行きつつ、丁寧なまでに両手にある黄金のような酷く神々しく感じてしまう鷹の頭が固定されていたようなトロフィーを、利佳に向けて伸ばしていく司会はぱちくりながら、恐る恐ると小さな左手のピンク色の人差し指で席から立ってからには、もう座ったりはしないと言い張ってくるようにと任王立ちしている眼鏡の男性の事を指差していく様に困らされては、やや弱っているようにと軽く右手の人差し指でこめかみを掻いていく司会は眼鏡の男性が大人しくなってくれる事を内心で切に祈って行きつつ、左手にあるトロフィーに右手を添えては利佳に向けにいく、「それじゃ次の子に賞を与えて貰おうか。」


  どう見ても自分の事を応援しに来ているようには見えないでいる眼鏡の男性は、これ以上狂っているような真似をしないことを内心で祈って行きながら、まったりと手にある自分のトロフィーを台に置いては、ごくりと固唾を飲み込んで、丁寧に両手で司会の両手からトロフィーを受け取っていく利佳は恐る恐ると頷いていき、「は、はい…」何度も鼻翼に力を込めては、奇人を目の当たりにしていたような観客の、最前列でどっしりと腕を組んだままで顎を上げている眼鏡の男性の何食わぬ顔に、注目している姿勢に、緊張に弱らされているような心臓が救われているような気分になりつつ、奇人に感謝しても、変な彼は素直に自分の思いを受け取るのだろうかと内心で一瞬思っては、やけに自分に期待と自分に上手く自信を持たせてくれるような魔法を持っているような彼の瞳に一瞥しては、心を軽く弾まされているような気分になれている利佳は、内心で自分の代わりに注目を集めている彼に感謝していく、「えっと、最優秀女優賞、楽々花日芽さんは…」

  

  軽く肩を縮め鼻翼に力を込めては、弱っているような自分の体に空気を送り込んでいくようにと強く空気を吸い込んで、ぱちくりして行きつつ、ステージのもとにある座席に、自分の酷く情けなくにも感じて来る声に、反応してくれる人はいないのだろうかと、内心で思って行きながら、もし誰もが自分に反応してくれなかったらどうしよと酷く不安になっている利佳は、強く腕を組んだままで、左目の左部がピンク色の肉に覆われていたような眼鏡の男性の自分を見つめに来ては、強く応援しているようにと一回だけ頷いてくる様は、少しばかり可笑しく感じては、面白い彼がいると、つい緊張するのが馬鹿馬鹿しく感じ始めている利佳はぽつりと安堵の吐息を吐き出しては、ぼんやりと客席で楽々花と言う名前に反応を示しに来る相手の事を探していき、「いらっしゃってますのでしょか?」


  「は、はいっ!」突然、強く弱っては、震えているせいで上手く伸ばすことが出来なかった両足で、自分の緊張に震わされているような体を支えて貰っては猛然と立ち上がっていた楽々花は、つい自分の裏返っていたハスキーな声色がアヒルの鳴き声のように感じては、非常に恥ずかしい思いを自分に強いられているような気がしてならないでいる彼女は軽く歯を噛んでは、何度も鼻翼に力を込めて行きつつ、自分の緊張に感染されているようにと、ぱちくりしに来る利佳に向けて強く左手をかざしていく、「ま、参ります!」


  「う、うん。」やはり会場にいる可笑しな奴以外は、皆緊張するのが当たり前のことなんだと、内心で思って行きながら、やけに豪華に思えるくらいにフリルの淡い金色のドレスを着こなしていた楽々花の、恐る恐ると白皙の肩を縮めては、ステージに上がろうとしている様にぱちくりしていく利佳は丁寧に頷いては、自分の顔面を指して来るようなスタンドマイクに軽く紅潮しては夥しい熱気を放っているような感覚を与えに来る顔を、マイクに近づかせにいく、「どうぞ。」


  まったりと腕を組んだままで、宛ら自分のことを警戒しているようにと肩を縮めては、恐る恐ると小さな両足で黒い床を踏んでは、ぼんやりと小首を傾げたままで、自分の顔を見上げに来る楽々花の天真爛漫な表情に、小型の剣の如く太い眉毛を徐々に跳ねらされているように感じては、自分は悪い人ではないんだと言う事はとっくに知れているんだと、自分に話を向けに来るようにと淡い笑みを浮かべに来る、自分にとっての天使のような存在である楽々花の笑顔に、体中を爆ぜらされているようにと強く実感している眼鏡の男性は猛然と振り返っては、強く右手を握っては、急に振り返っていた自分に驚かされているようにと眉毛を跳ねらせていた観客の顔を睨むようにと見つめて行きつつ、何度も興奮に嬲られているような鼻翼に力を込めにいく彼は、喉を引き千切るようにと叫んでいた、「おい!何してんだよお前ら!」


  無理矢理にも感じてしまうぐらいに、自分にあんぐり口を開けに来る眼鏡の男性に、恥ずかしい思いを強いられているように感じつつ、彼も自分もわざわざ今で登場する必要があるのかどうかを、思わせに来ていた眼鏡の男性のやけに尺を食っている様に飽きれては、つい白い歯を噛んでは、強くひんやりとした空気を吸い込んでいく司会は、やや疲れているようにと何度も左手で額を擦っていき、「あいつ…!」


  「拍手しろってんだ!」強く黒いスニーカーを履いていた右足を上げては、何度も床を踏んでいく眼鏡の男性はつい自分の大好きな二人に拍手も送ってやれないでいる観客どもは、酷くダメなんだと内心で強く思って行きながら、猛然と左手で自分が客の注目を引いている間でステージの上にこっそりと上げていた楽々花の胸元を指差していく彼は、喧嘩を吹っ掛けていくかのようにと観客に叫んだ、「楽々花さんのショータイムだぞ!」


  ”パパパー”無理矢理にも思えるくらいに、自分にこっぴどく叱られていたせいでやむを得ないでいるようにと、両手を叩き始めている観客の態度に、満足しているようにと両手を腰に当てては、軽く顎を上げていく眼鏡の男性は納得しているようにと強く頷いていた、「うん!」何度も鼻翼に力を込めては、まったりと振り返っていく眼鏡の男性は軽く右手の親指を立てては、ぼんやりとステージにある台の左側で佇んでいる楽々花に向けて、軽く左目を瞑っては、ウィンクを愛おしく思えるくらいに上手く役を熟して来た二人に投げていた。


  ぱちくりして行きつつ自分に酔っているような眼鏡の男性に戸惑いつつも、彼に応援されていたことを漠然と脳内の隅っこに投げて行きながら、彼は果たして何をしに来ていたのであろうかと、再び内心を満たそうとしているような疑問をぼんやりと思っていく利佳、「はぁ…?」滅茶苦茶と言っていいくらいにふざけに来ては、自分の緊張を解しに来る眼鏡の男性はピエロのように感じつつも、彼のことが好かなくとも嫌いにはなれないでいると感じてしまう楽々花は、丁寧なまでに軽く小さな両手を繊細な太股に当てて行きながら、痛みで出来上がっていた火に焼かれているような気分を与えに来るような喉から、声を絞り出していく、「ありがとうございます…」


  喉が酷く嗄れているようにと感じてしまう幼い楽々花の上手く声を発することも出来ないでいるような様と、彼女の喉が割れていたガラスに詰められているよう感覚に、苦しめられている姿に、心を酷く悩まされているように感じては、思わず強く歯を噛んでしまう眼鏡の男性は悔しそうにと強く両手を握っては、ゆっくりと胸元をステージにいる二人の方向に向けて行きつつ、自分には酷い体験をしてしまう子供に何をしてやれるのだろうかと、漠然とした思いを抱えて行きながら悩んでいるようにと目線を床に向けていく彼。


  突然、乱暴にも感じてしまうぐらいに滑っているような感覚を感じてしまう袖を、自分の喉元を通して来ては、有無を言わさずに自分の背中を彼の方向に向けて引っ張っていく抗えなくもないでいる力量に、見開かされている眼鏡の男性は思わず悶絶してしまいそうな声を発していき、「ううっ!」酷くふざけて来ては、もう自分たちの用はこの場にはないんだと言う事を思って行きつつ、これ以上主役である二人の邪魔はもう狂っているようにも感じてしまう眼鏡の男性にはさせないと強く思っていく司会は、右手で彼の喉元を引いて行きながら、猛然と階段を登って行きながら、自分に歩かせては、楽をしているようにと両手を自分の右腕を掴んで来ては、猿の真似をしているような眼鏡の男性のいよいよ彼は普通の人間とはちょっと違う事を、隠す気を無くしているような態度に、口角が斜め下の方向に向けられているような気分を感じてしまう司会は軽く歯を噛んでは、彼の少しばかり紺色に見えてしまう空気に浮かばされているような両足に一瞥しては、何度も首を横に振っては、危ない奴を呼び出すんじゃないかと内心で不安になりつつ、大事なワンシーンをこの阿保に潰されてはならないと強く考えていく司会は、喉から沈んでいるような声を発していた、「お前は俺と戻ってろ。」


  自分と司会のパフォーマンスを披露しているような姿勢にぱちくりしに来ては、軽く小さな両手を合わせては取り敢えず拍手してみようと、考えてくれているような楽々花の無邪気な様に、心を弾まされているように感じては、自分に早く離れて欲しがっているようにと目を半開きさせに来ては、笑いを堪えのに必死でいるのを自分に教えに来るような利佳の軽く上げていた小さなピンク色の口角に、目を細めていく眼鏡の男性、「楽々花さん!」突然、軽く左手で視界の自分の体を固定しに来るような右腕の上に置いては、右手を口元に添えて行きつつ、引力を無視している自分たちの行動に見開かされては、あんぐり口を開けに来る観客の様を気にする事無く、必死に喉から声を絞り出していく彼は叫んだ、「頑張ってよ!りかしゃんも!」


  酷く熱狂的に自分の事を応援してくれていた相手に、せめての返事を返して行こうと思っていた自分の、微かに開けていた唇の動きを止めに来るような眼鏡の男性の一言に戸惑いつつ、彼が自分以外の人を応援していたことは別にいいとしても、りかしゃんと言う名の人は自分の周りにはいないはずなのにとぼんやりと思って行きながら、悩んでいるようにと眼鏡の男性が自分に向けに来ていた恥ずかしく感じてしまう思いに、焼かれては真っ赤になっていく顔を利佳の方向に向けていく楽々花は、ぽつりと艶やかな唇を開けていき、「りかしゃん…?」


  「は、はぁ…?」楽々花が自分に向けている彼女も狂っているような眼鏡の男性が語っていた相手の存在を、よく知れいないでいる様に戸惑いながら、響きが何となく自分の名前に近いようにと感じている利佳は、ぼんやりと左手の人差し指を立てて行きながら、弱っているようにとこめかみを掻いていく、「誰のことなんだろう…?」自分の右腕にしがみついていた頭の弱い眼鏡の男性が物語を、完膚なきまで潰してしまうような真似をしでかす前に一刻も早く彼に、彼がいるべき場所に戻してやらないとと内心で強く考えていく司会は、猛然と左足で前にある深紅に見えては、星空を封じていたように感じてしまうゴージャスな階段を強く踏んで行った、「ほらよっ!」


  ”フー”刹那、宛ら周りの時間を無理矢理止めていたかのような錯覚を、有無を言わさずに自分に与えに来るようにと、自分の喉元に右腕をぶつけに来ていた司会の少しばかりの優しさが籠っているようにも感じてしまうぐらいの、微かな痛みも感じないでいる投げ技に口角を軽く上げられているように感じては、ぼんやりと目を細めては、彼の自分を完全に封じていけると信じ込んでいるようにと、まったりと左手を上げては、白皙の鼻梁に浮かべに来る黒縁メガネに細長い指を添えていく様に、心をくすぐられているように感じつつ、思わず軽く右側の口角を上げては、笑ってみたくなっている眼鏡の男性は、自分のふざけているような真似に付き合ってくれていた彼に、最後まで格好を付かせていこう思って行きながら、自分の体を受け取ってくれているような風のひんやりとしているように感じつつ、硬く感じてしまう空気の存在を感じていきつつ、急にふざけているようにと姿を現していた自分に困らされているようなステージの上にいる二人に、自分に飽きれているような笑みを見せに来る態度に、申し訳ない思いを感じて行きつつ、純粋にふざけるだけならわざわざ出る必要はないんだと、自分にかけて来た文字数の事を思うと、つい指の関節が痛くなり始めているように感じている眼鏡の男性、「うぉ!?」


  ”ボォー”突然、宙に止まっては、中々空から離れないでいる自分を催促しに来るようにと、右手の手のひらを自分に向けていた司会の少しばかり無情にも感じてしまう態度に、拗ねていくようにと渇いた唇をすぼめにいく眼鏡の男性は、有無を言わさずに自分の両足を空に向かっては、自分に微かにも反抗をさせたくなでいるような、自分が着ていた服装にプリントされていたような気がしている司会の態度に、目を半開きさせに行きつつ、ぼんやりと目線を浮いているはずなのに、少しばかり毛が生えている脛を世界に示しているのに、自分の腹部を上手く大きめなティーシャツで隠してくれている司会の優しさに、涙目にされているように感じては、思わず彼に頬擦りを噛ましてみたくなっている眼鏡の男性は、高く舞う自分に驚かされているようにとあんぐり口を開けに来る楽々花の様に微笑んでは、彼女にしてやれることはないのにと、心の中で強く知りつつも、せめて微かでも彼女の苦しみを減らしていきたいと願っていく眼鏡の男性は、軽く風に吹かれては、中々自分の世界では体験出来ないでいるような涼しく感じては、体がなくなっているような感覚を楽しんで行きながら、まったりと右手を前に向けて伸ばして行きながら、右手の人差し指を立てては、中指と薬指を引いては、小指を軽く曲がらせていく彼は叫んでいた、「楽々花さん!」


  どう見ても人間ではないとしか言えないでいるような司会の狂っているだけで、わざわざ殺す必要はないのだろうがと、狂っているような眼鏡の男性を高く浮かばせていたひょっとしたら超能力者なのではないかと、思わせに来る司会に叫んでみたくなりつつも、会場の天井を突破してしまいそうな高さに向けて、浮かべている眼鏡の男性の酷く楽しんでいるような態度に眉毛を跳ねらせている楽々花、「はいっ!?」


  「これが!」徐々に自分の前に向けて伸ばしていた人差し指の指先に募っていく、小さな紺色の粒に見開かされては、自分を止めようとしているようにと、あんぐり口を開けに来る司会の様に一瞥しては、ただで登場して堪るものかってんだと、内心で叫んでいく眼鏡の男性は強く右手の人差し指の先に浮いているような”堅”と言う文字が抱えていた飴を楽々花の開けていた口に向かって投げて行こうと思っていき、「救いの飴ちゃんでーす!」


  ”ヒュー”刹那、まるで存在した事がなかったかのような消え去ってしまう宙を舞う眼鏡の男性と、床を踏ん張っては、高く飛ばされていた彼を殴ろうとしていたような司会の様が、視界の中から消え去っては、自分はもしかしたら白昼夢を目の当たりにしていたのではないかと、ぼんやりと思っていく楽々花、”ひゅ~”「あっ…」突然、自分の喉にまったりと通っていくひんやりとしているような気分を与えに来るのに、やけに温かく思えては、自分に傷だらけのようにも感じてしまう喉を優しく撫でてくれているような感覚を、与えに来た楽々花はぼんやりとぱちくりして行きつつ、真顔でステージの上に佇んでいた自分たちの事を見つめに来ては、何事もなかったかのように平然としている観客たちの態度に違和感を覚えつつ、迅速なまでに自分の記憶の奥から逃げていくような、さっきの出来事に悩まされているような気がしては、ついさっきは一体何が起こってしまったのかは、全くもって理解できないでいる楽々花は猛然と強く自分を励ましてくれていたようなはずの者が、座っていた座席に目線を向けにいく、「えっ?」


  宛ら自分はただ座席に褒められていただけなんだと、自分に言い聞かせに来るような誰もが座っていない座席の上にある、丸く見えてしまうピンク色のハートに包まれていたサムズアップしていたジェスチャーに見開かされては、つい自分はさっきは座席に励まされているような実感を得始めては、ぼんやりと左手を額に向けていく楽々花は悩んでいるようにと眉毛を顰めて行きながら、自分の記憶はすり替えられたのではないかとぼんやりとした思いを抱えては、酷くどうでもいいことが起こっていたようにしか感じれないでいる彼女は、引き攣っているような右側の口角を上げて行きつつ、自分の顔を見つめに来ては、同じようにさっき何がかどうでもいいけれど、無くしていくのはちょっとばかり勿体無く感じてしまう思いに、悩まされているような利佳の顔を見上げにいく楽々花は、引き攣っているような右側の口角を上げて行きつつ、ぽつりと弱っているような声を発していた、「神のいたずらかな?」


  「まぁ、変な白昼夢はさておき、」ぼんやりと目を細めては訳の分からないけれども、世の中には酷く阿保な人間もいたことを何となく知れたような気分を味わっている利佳は、誰かのおかげは知らないけれども、大して緊張しなくなっているような気がしつつ、軽く頬を掻いて行きつつ、さっさと自分の手にあるトロフィーを楽々花に渡しては、人々に注目されるような時間から逃げ出して行きたいと、切に願っていく利佳は自分に目線を集めに来る人々に目を目を細められているような気がしては、視野が狭くなると緊張も大分減っていけるような気分になりつつ、軽く鼻翼に力を込めては、内心で自分の事を鼓舞していきながら、両手にあるトロフィーを彼女に向けに行く利佳は言う、「はい。」


  急にさっきのぼんやりとぼやけているような出来事に、収束を付けては彼女に声を向けていた自分に、驚かされているようにと眉毛を跳ねらせに来る楽々花の可愛らしく見えては、人形のようにも綺麗に感じてしまう外見に、心をくすぐられているように感じている利佳は、ぱちくりながら恐る恐ると脇を締めつつ、自分の顔を見上げに来る彼女に微笑んでいきながら、まったりと足を階段から下していく利佳、「おめでとう、楽々花日芽さん。」


  「う、うん…」丁寧なまでに自分にトロフィーを向けて伸ばしてくれている利佳に感謝していきつつ、何度も鼻翼に力を込めては、軽く前のめりになっていく楽々花は丁寧に彼女の両手からトロフィーを受け取って言う、「ありがとうございます。」淡い笑みを保ったままで、自分に向けて軽く頷いて来る利佳の、子供である自分たちの為に、用意してくれていた階段を登ってくれと語ってくるように、綺麗に思える青色の瞳で階段の方を指差していく様に、軽く頷いていく楽々花はゆっくりと繊細な右足を階段に向けていた。


  ”ドクンー”突然、自分に酷く緊張を強いに来るステージのもとにいる人々の眼光に、眉毛を跳ねらされているような気分になり、口角が一瞬にして斜め下の方向に向けて、固定されているような気分を味わっている楽々花は、まじまじと自分の体を見つめに来るようにと、錯覚してしまう男性観客の普通のはずの目線に心臓を鷲掴みにされているような気分になり、体中が火に焼かれているような気分にされ、つい緊張に脳内を翻弄されているような気がしては、段々霞んでいく視野に絶望を覚えては、自分は一体どうしたらいいのかが分からなくなっている楽々花は、自分を無理矢理震わせに来るような畏怖とプレッシャーに泣かされてしまいそうな気がしては、苦しそうにと強く歯を噛んでは、自分の会場には来ていないでいた母親の様を漠然と探していく、「えっと、その…」


  ”パー”忽然、まるで自分たちの気を引こうとしているような点滅しているようにも見えてしまうスポットライトが、客席に向けて黄色の光と黒で画像を作り上げていたような様に戸惑いつつ、思わず眉間に皺寄せては、普通に乱れているようにと感じてしまうスポットライトを見つめていく楽々花は、ぱちくりして行きつつ軽く鼻を啜っては、右手で内心にある父親に苛まれて来たせいで、赤くなっている鼻先を擦って行きつつ、壊れたようにも感じてしまうスポットライトのおかげで、自分は一時男性観客の目線から救われたと内心で思って行きながら、ぼんやりとしている目線を光に照らされている会場を金色の瞳で映し出していく楽々花。


  『お前は最高だ!』”ドクンー”突然、乱暴なまでに自分に酷く励ますような言葉を投げてくれていたスポットライトを、操っていたのであろうとスタッフの神技にも感じてしまうコントロールに見開かされては、思わずあんぐり口を開けては、心の中で強く自分を励ましてくれる相手に感謝していきたいと願っている楽々花。酷く感動されては、泣かされてしまいそうなくらいに右手の人差し指を上げては、軽くピンク色の目尻を擦っていく楽々花の姿勢を横目で確認しては、点滅しては、ステージの上で立っていた自分たちしか見えないのであろうと思ってしまうスタッフの意思に、困らされている利佳はついスタッフは給料を減らされるのは怖くないのだろうかと内心でぼんやりとした思いを抱えて行きつつ、マッチで出来上がっていたような小さな体を前のめりになり、大きな尖っていた吹き出しを作り出していた小人に向かって、蹴っていくようなライトの様に見開かされている利佳。


  


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