第405話純粋に、お前が好きなだけで…

  

  宛ら何度も彼女に許可を取っている自分に飽きれているようにと、目を半開きさせに来る美空の紅潮している頬と、硬直している口角にぱちくりしてみたくなりつつ、彼女は一体何を考えているのだろうかと、心の中で漠然と思って行きながら、例え彼女の体には自分と会えないでいた間で消すことのできない傷跡が出来たとしても、自分が彼女に向けて来た思いは微塵も変えたりはしないんだと強く考えていく義威瀬は、ごくりと固唾を飲み込んでいた。


  軽く両手を上げては、急に彼女の服を捲っていくと、彼女のお腹を冷やしてしまうのではないかと思っていく義威瀬は軽く歯を噛んでいた。”ゴロンー”突然、否応なしに自分が彼女の服を掴んでいた両手を外しに来るような、部屋の外側を照らそうとしているようなカーテンを抜けるほどの眩い光に見開かされては、思わずぼんやりと轟音と巨光を連れて来た雷の方向に目を向けにいく義威瀬。


  「ううっ!?」否応なしに自分の心臓を揺らしに来るような轟音と、床を震わせに来る振動に見開かされては、大慌てで両手を自分の前にいる義威瀬の方向に向けて伸ばしていく美空は、必死に彼の冷や汗に濡らされていた首筋を抱えていた。有無を言わさずに自分に酷く柔らかく感じてしまう体をぶつけに来ては、弱り切っている幼い女の子のような唸り声を零しに来る美空の声色に、やや困らされているように感じては、軽く左手を彼女の弱っては戦慄しているような背中に触れて行きつつ、右手で彼女の汗ばんでいたような黒い髪の毛を擦っていく義威瀬、「だ、大丈夫…」自分の左肩に顎を付けては、耳元に温かい吐息を漏らしに来る美空の酷く可愛く思える姿に、微笑んで見たくなっている義威瀬は軽く両手を彼女の戦慄している肩に置いては、ゆっくりと彼女の自分の胸に少しばかり形を変えられていたような胸から離れていいく、「ほら、僕がいるからさ?」


  恐る恐ると義威瀬の背中に当てていた両手を引いては、彼の両肩に置いていく美空は、やけに嬉しそうな表情を自分に向けに来ては、笑ってくる義威瀬の様に口角が斜め下の方向に固定されているように感じつつ、思わず何度も鼻翼に力を込めては、いい年して雷を怖がるような小物に見られたくはないと強く思っていく彼女は軽く歯を噛んでは、義威瀬両肩から手を引いていき、「べ、別に…怖くなんかないし…」


  弱り切っているような霞んでいた視野を、自分たちの体を乗せてくれているような深紅の絨毯から、まったりと義威瀬の頬に向けにいく美空は目を半開きさせに来ては、言葉こそ何も言わないでいるけれど、自分に無理しなくだっていいんだぞと知らせようとする義威瀬の笑みに、不満を覚えて思わず強く歯を噛んでしまう美空は、猛然と両手を自分が着ていた服に向けては恐る恐ると両手で服を握っては、上げて行こうと考えていく、「ほ、ほら…」


  ゆっくりと自分の体温に温められていたような布を上げて行きつつ、ぱちくりながら、服を上げては彼に自分の胸元を見せようとする自分の姿勢に、眉毛を跳ねらせている義威瀬の顔を見つめては、つい体中が真っ赤にされているくらいに赤くなっていないかと、本気で心配になり始めている美空は思わず彼の顔から目線を逸らしては、ぽつりと声を発していた、「私が服を持ってるから、」ごくりと固唾を飲み込んでは、まるで自分の胸元をまじまじと見るのは恥ずかしいと語りに来るように、自分の体から目を逸らしている義威瀬の紅潮してはどうしたらいいのかが全くもって分からないでいるような横顔を見ていく美空は言う、「あんたは続けて頂戴?」


  「ううっ…」美空のまるで自分と彼女の繊細な心を見逃そうとは、考えていないでいるようにと自分の弱り切っているハートを急かしに来る態度に、口角が斜め下の方向に固定されているように思えては、思わず何度も歯を噛んでは、決意を決めて行くようにと強く両手を握っては、成長していた彼女の生まれたままの姿をまだ見たことがないんだと内心にある彼女への好奇心に、顔を彼女の白皙の肌に向けて引かれているような気がしては、思わずごくりと固唾を飲み込んでは、自分に挨拶しに来るような白皙の肌に囲まられていた小さな凹みに一瞥しては、心臓が彼女の可愛く感じつつ、突いてみたいくなる臍に跳ね上げられているような気持ちにされている義威瀬は、ぼんやりと瞬きして行きつつ、自分に彼女のやけに可愛く感じては、妖艶にも思える白い山の間を強調しに来ているような黒い蝶々が刺繍されていた青色の橋に目を向けては、やや困っているようにと右手の人差し指を立てては、こめかみを掻いていく義威瀬、「あの…」


  恥ずかしさと対面したくはないと自分に教えに来るように、目線を自分の顔から逸らしていた美空の自分が発していた疑問の声に、焦燥感が体内に募っているようにと軽く歯を噛んでは、真っ赤になっていたような頬に小さな角を浮かばせに来ては、猛然と自分に目を向けに来る彼女の潤んでは、血走っている瞳を見つめていく彼、「この青色の…」恐る恐ると左手の人差し指を立てては、息遣いが荒くなっている彼女の軽く体を起伏させているお陰で、豊満にも思える山が揺れているようにと見えてしまう義威瀬は軽く歯を噛んでは、流石に彼女に見られているのに何度も唾液を飲み込んでいくのは、彼女の内心にある恥ずかしい思いを強化してしまうのではないかと懸念して行きつつ、ぼんやりと青色の橋を繋げていたような鎖を指差していく、「お胸を隠す二つのコップは…?」


  義威瀬が自分が彼にした貰おうとする事を確実に上手く理解しているはずなのに、惚けているような態度を自分に示しに来る姿に目を半開きさせて行きつつ、不満そうにと鼻翼に力を込めては、不満を表していこうと思っている美空は言う、「外せ。」「うう…」美空が酷く赤裸々な台詞を自分に投げに来ては、自分を涙目にしに来るような恥ずかしさを押し付けようとする姿に、口角が斜め下の方向に固定されているような気分を味わっている義威瀬は、つい彼女の白皙の谷間に向けて仕舞いそうな両手から困り果てているような目線を彼女に向けにいき、「はい…?」


  「外せつってんだよ…!」義威瀬が自分に何度も確認しに来ては、自分を恥ずかしい思いで起爆しようとしている態度に涙目にされては、思わず強く目を閉じてしまう美空は、困り果てているようにと床に付けていた両足の指に、力を何度も込めては目を瞑っては、彼はもしかしたら自分の事をからかいに来ているのではないかと強く思ってしまう美空は、必死に喉から戦慄しているような声を絞り出していく、「もう何回も見て…」強く目を閉じているせいで、つい視野が深い赤い色に染められているような気分になり、歯がゆい思いに吐き気を強いられているような気がしている美空は、強く唇を開けに行った、「遊んだろう…!?」


  忽然、否応なしに自分の肩を強く跳ね上げに来るような美空が投げに来た言葉に見開かされては、心臓が有無を言わさずに起爆しようとしているような気分を味わっている義威瀬は、つい脳内が内側は爆発されているような思いに、体が熱気に取られているような気分になり、思わず興奮に鷲掴みにされているような喉に力を込めていき、「やっや…!?」「ううっ…!」自分にとっては酷くシアリスなシチュエーションのはずなのに、無理矢理にも思えるくらいにギャグに仕上げようとする義威瀬の姿勢に、歯がゆい思いを植え付けられているような気分になり、思わず何度も鼻翼に力を込めては、ひんやりとした空気を吸い込んでは、如何にか自分の熱気に狂わされてしまいそうな体を冷やしていこうと強く思っていく美空は、辛そうにと閉ざしては、義威瀬が自分の秘密を目にするまでは、二度と開けないと決めていた瞼を恐る恐ると恥ずかしい思いと戦って行きつつ、目を開けていく、「なに変な宗教に入ったみたいな台詞を吐いてんだよ…」


  「ううう…」美空が涙目になり、恥ずかしい思いに占拠されていたような真っ赤になっていた耳元に一瞥しては、彼女は一体何がしたいのやらと心の中でぼんやりと思って行きつつ、自分の弱り切っているようなハートを、再び鼓舞して行くようにと両手を握っていく義威瀬は何度も鼻翼に力を込めては、彼女に目を向けていた、「それでは…」軽く歯を噛んでは、両手を床に突けていく彼は、丁寧に美空に向けて頭を下げて言う、「宜しくお願い致します。」


  まるで自分に技を伝授しに来るような義威瀬が自分に向けに来る、彼の精一杯真面目に向けに来ているはずの態度が、自分の心の奥をくすぐりに来るような物にしか見えないでいる美空は、つい彼はふざけているのではないかと思いつつ、両手で自分の服を握られてはずっと上げたままでいるのは、尋常じゃないくらいに恥ずかしく思えている彼女は軽く目を瞑っては、喉から声を絞り出していき、「早くしろってだ…!」


  ”ゴロンー!”宛ら自分の心臓を殴り込んで来るような美空の恥ずかしい思いが混ざっているような、戦慄している声色に合わせては、自分の頭上に舞い降りに来るような雷の酷く邪魔のようにと感じてしまう音と振動を聞いていく義威瀬は言う、「わ、分かってるって…」ごくりと固唾を飲み込んでは、自分は例え彼女がどんな目に遭っていたとしても、自分は決して彼女のもとから一歩も離れたりはしないと強く思って行きつつ、軽く汗ばんでは存在が熱気に代えられていたような両手を掴んでいく彼、「せ、急かすなよ…!」


  文句交じりのような話を自分に向けに来る義威瀬の態度に、歯がゆい思いを強いられているように感じては、思わず強く歯を噛んで、軽く真っ赤になっている顔を彼に近づかせていく彼女は叫ぶようにと声を発していく、「なに童貞の真似をしてんだよぉ…!」まるで自分が彼に投げていた刺激しに行く話に見開かされては、絶句されているようにとあんぐり口を開けに来る義威瀬の姿を睨んでいく彼女、「お前…!」


  美空が自分に向けに来るどうしても自分に彼女の胸元を隠していたブラジャーを、外して貰いたがっているような言葉に、心臓を苛まれているように感じては、軽く歯を噛んでいた義威瀬、「わ、分かったって…!」自分の指先に触れに来る彼女の体温が帯びては、自分の内心にある恥ずかしい思いを強化しに来るような温かい金具に、目を細められているように感じては、思わず強く金具を握っていた両手の指を合わせていく義威瀬。


  ”ゴロンー!”刹那、自分の目を奪おうとしているような、世界をモノクロに仕上げに来るような雷に照らされていた世界の中で、自分の目線を引いては、固定しているような褐色の山頂にある尖っては、山頂を横から貫いていたような尖っていた針と、黒い輪っかに見開かされては、興奮に加速されていた心臓の鼓動が揺さぶられているような気分を味わっている義威瀬は、思わず漠然としている目線を切断されていたような青色の橋に添えられていた右側の山頂に目を向けにいき、「えっ…?」


  間の抜けたような声を上げに来ては、まるで自分の胸にある金具を信じられないでいるような義威瀬の呆然と眉毛を上げては、自分に戸惑っている目線を向けに来る態度に目を細められているように感じては、軽く唇を噤んでいた美空は苦しそうにと歯を噛んでは、握っていた布を下ろしていこうと思っている内心にある恥ずかしい思いと戦っていくように、汗ばんでいる両手に強く力を込めては、義威瀬の顔に虚ろな眼を向けに言う、「見たろ…?」


  自分の苦しんでいる顔を映し出してくれては、確実に自分の誰にも見せたくないでいる自分の体は、自分のものではなくなっている現状に、苛まれている義威瀬に目を細めては、ぼんやりと床を見下ろしている様を睨んでは、猛然と布を握っていた両手を下ろしては、有無を言わさずに彼の胸ぐらに向かって掴んでいく美空、「この首輪だけじゃないんだ…!」宛ら自分の体を押し倒そうとしているように、強く自分に向かって前のめりになってくる美空の自分の胸を守ってくるようなシャツを、弱り切っているような両手で鷲掴みにしては、辛そうにと泣き声を上げに来る美空の潤んでいく瞳を見下ろしていく彼、「美空ちゃん…?」


  「私は…」義威瀬のまるで自分の事をよく知れなくなっているように、きょとんとしている顔を自分に向けに来る様に、これで彼は自分に飽きれては、二度と自分に近づこうとは思わなくなっているはずなんだと、内心にある起爆されているような絶望を感じて行きながら、何度も小刻みに横に振っている頭に、自分は本当は彼と上手く付き合って行きたいんだと、強く実感している美空はぼんやりと霞んでいた視野の中で、自分に上げられていたせいで拗ねているようにと、自分の白皙の腹部を微かに晒しているティーシャツを見下ろして行きながら、強く歯を噛んでしまい、「お前に好かれるだけでお前を苦しめるような存在にされて来たんだよ…!」


  何度も大きく唇を開けては、自分の渇いていた唇から滴り落ちていく唾液に、体中が押しつぶされているくらいに苛まれては、どんなことがあったとしても義威瀬の前でだけは、無様な姿を晒したくはなかったんだと強く願って来たはずなのにと、叱られては、泣きじゃくる子供のような自分の存在を恨んでしまう美空は、喉から絶望と虚しい思いに奪われてしまいそうな嗄れていた声を絞り出していき、「そしてこれからもきっと…」痙攣しているような顎を気にして行く余裕を無くされては、もう義威瀬の前から姿を消し去り、誰も知らないでいる場所で人生を終わらせに行きたいと強く感じてしまう美空は、苦しさに操られていたような歯を噛みしめては、猛然と額を上げていき、「いっぱい傷を付けられるに決まってんだから…!」


  ”ゴロンー”宛らの心境を表しに来るような雷の轟音を漠然と聞いて行きながら、自分たちの体を震わせに来るような地震のような地面の揺れを気にして行く余裕は、自分にはないんだと強く思っていく美空は、霞んでいた視野を綺麗にしたがっているようにと自分の目の下を越えていこうとする涙の粒を漠然と感じて行きながら、嗄れては、自分らしく醜く感じてしまう声を絞り出していた、「だからー」


  美空の真っ赤になり、とめどなく涙の粒を彼女の真っ赤になり、汗に照らされていたような目の下で流している様に、目を細められているように感じつつ、額が青筋が立てていた彼女の頬に触れにいく義威瀬は微笑んだ、「もう好いたりしないでと?」まったりと柔らかい右手を自分の頬に添えに来る義威瀬の激昂になっている自分とは違っていて、やけに平坦になっているような姿勢に戸惑いつつ、ぼんやりと彼の胸ぐらを強く握っては、彼の汗に濡らされていたシャツを放していく彼女、「ああ…良く分かってんじゃないか…」


  自分の唇から零れていく義威瀬を拒んでは、彼に二度と自分に近づかせないで貰いたいと言う言葉に、口角が斜め下の方向に向けて悲しみに強く引っ張られているような気分を味わっている美空は、苦しそうにと歯を噛んでは、噤んでしまいそうな唇を開けては、自分が紡いでいた話を本気で考え始めているようにと目線を床に向けては、上げていた口角を軽く下げているような義威瀬の表情を見つめて行きつつ、何度もとっくに赤くなっていた鼻翼に力を込めにいく彼女は声を発していた、「もし…」


  軽く歯を噛んでは、義威瀬が自分の体に興味がないとは言い切れないはずなんだと、さっき彼が自分の体を目にしていた態度を思い返していくと、彼にすんなりと自分の事を観念して貰えるようにするのは、お別れの記念のようにと彼の思い出を振り返って行きながら、彼と重なり合っていこうと強く思っている美空は、自分の唇から零れていく言葉に驚かされているようにと軽く眉毛を跳ね上げていく義威瀬の瞳を見つめにいき、「この体に欲情しているだけなら…」宛ら自分の声に乗せている話に、絶句されているようにとあんぐり口を開けに来る彼の瞳を見つめては、何度も鼻翼に力を込めては、恐る恐ると戦慄している左手を自分の腹部を、上手く守ってくれないでいるような布を捲っていこうと強く思っていく美空は声を発していき、「いくらでもー」


  ”どー”突然、倒れ込んでいたようにと、自分の体に温かい胸元を付けに来る義威瀬の体勢に、眉毛を有無を言わさずに跳ねらされているような気分を味わっている美空は、つい否応なしに自分の鼻腔の奥に突っ込んでくるような彼の汗の臭いに、眉毛を顰められているように思えては、まるで自分の体を溶かそうとしているようにと、強く自分の背中に当たっていた両手に力を込めに来る義威瀬の思いに、体中の力量を奪われているようにと感じている美空、「うっ…!?」


  ぼんやりと上手く自分に物事を考えさせてくれないでいるような、脳内にある疲れの塊を感じて行きながら、軽く歯を噛んでは、ゆっくりと左手を上げては、自分に強く抱えられ、絶句されては、物理的にも精神的にも上手く自分に話を向けることが出なくなっているような美空の戦慄している体を抱えつつ、左手を上げては、彼女の汗ばんでいた後頭部を擦っていく義威瀬は声を発していた、「欲情なんかじゃないんだ。」


  自分の耳元に殴り込んで来るような義威瀬が酷く熱く感じてしまう吐息を連れて来る話に、眉毛を跳ねらされているように感じては、あまりにも凛としている声色を自分に投げに来る彼に、胸元の奥にある鼓動を操られているような気がしてならないでいる美空、「えっ…?」軽く両手を彼女の肩に置いては、彼女の顔を見つめながら会話していきたいと思っているはずなのに、体が酷く疲れているせいで上手く彼女の頭にかけていた左手を引いていくことが出来なくなされているような気分を味わっている義威瀬は、呆然と閉ざしてしまいそうな目線を彼女の後ろにあるベッドに向けて行きつつ、悔しそうにと歯を噛んでしまう義威瀬は有無を言わさずに脳内を過って来る、彼女がベッドの上に受けて来た屈辱に心臓を鷲掴みにされては、握り潰されているような苦しみを味わって行きつつ、ごくりと固唾を飲み込んでは、自分は単純にお前の事を守りたいだけなんだと、素直に自分の本当の思いを彼女に何度も語ったとしても、自分の話を信用してくれないでいる美空の態度に苦笑いしてみたくなりつつ、何度も鼻翼に力を込めていく彼は、漠然と自分の顎に当たっていた彼女のデニムジャケットの硬い感覚を感じて行きつつ、声を発していた、「純粋に、お前が好きなだけで…」


  力が自分の脳内を乗っ取ろうとしているような真っ白な感覚に、目を閉ざされているような気がしては、まだ上手く美空に自分が彼女に向けている思いを伝えていないのに、気持ちよさそうな微かに黄色に思える白い空間の中で眠ってはならないんだと、内心で自分のを叱っていくようにと言葉を紡いでいく彼、「どんなことも出来なくとも、」軽く鼻を啜っては、ぼんやりと彼女の繊細な両手を上げては、自分にどう触れるのかに悩んでいるような美空の両手の存在が、愛おしく思える彼は笑っていき、「お前が傍に居てくれなくとも、」


  口内にある唾液が全て胸元の奥から、全身に渡って広がっていくもどかしい思いに奪われているような気分になり、苦しそうにと日差しに強く焼かれている砂漠のようにも思える口内の感覚を感じて行きつつ、渇いては、自分に存在を強調しに来るような白いオブラートに包まられているような唇を開けていく彼、「俺がお前を好いているように…」酷く衰弱している声色を、自分の彼の存在に温められている耳殻に当てて来る義威瀬の存在に、眉毛が有無を言わさずに震わされているような気がしつつ、ぼんやりと自分たちの姿を照らしてくれているシャンデリアを見上げていく美空。


  「お前は俺の事を思ってくれるだけで…」丁寧なまでに上手く力を込めることができなくなっているような両手で、彼女の震えている繊細な体を抱えていく義威瀬は、もし自分が彼女と共に暮らしていけるのが神に許されるのなら、一体どれだけ幸せなのだろうかと、心の奥で漠然とした思いを抱えては、自分の両手の中にある彼女の微かに力を込めていくと、壊れてしまう豆腐を連想さえに来るやけに柔らかく思える繊細な背中に、微かな力量を込めては、彼女の背中に倒れて仕舞いそうな頭に、自分の無力さを実感されているように感じつつ、ぼんやりとしている眼差しを彼女の自分の顔を見れなくなっているような横顔を見ていく彼は、ぽつりと声を発していた、「俺は満足しているんだから。」


  義威瀬が自分に投げに来る酷く自分の事を純粋に愛してくれる告白を、耳にするとつい歯ぎしりしてみたくなりながら、自分なんかを思う度に彼は彼の脳内にある自分に汚されては、汚れるんだと強く感じている美空は、思わず脳内を焼き滅ぼそうとしているような怒気を抑えられなくなり、強く渇いては、彼に戦慄されている唇を開けにいく、「そんな精神的な話をしないでよ…!」強く歯を噛んでは、自分の唇から飛び出ていた話に、自分には最早彼への思いを少しでも抑えられなくなっているようにと強く感じては、自分たちの事を離れ離れにしようとするような部屋の外にある抱き合っている自分たちを、監視しに来るような雷は酷く鬱陶しく思えては、漠然とした思いを抱えていた自分に、彼に触れていくのを抑えられていたような両手を自分の理性の防波堤が潰されているのを、知らせに来るようにと、酷く温かい体を抱えては、無理矢理にも思えるぐらいに彼を汚したくはないで来た自分の顎を、彼の弱り切っているような肩に押し付けにいく自分の後頭部と、脳内にある彼が好きなんだと言う思いに脳内が握り潰されているようにと実感している美空は、ぽつりと感動と悲憤に震わされているような喉から声を絞り出していた、「私は…」


  小刻みに何度も首を横に振って行きつつ、如何にか何もかも彼に話してしまいそうな自分の心を止めようと強く願って行く美空、「一秒たりとも…」自分の思いとは関係なしに、ずっと昔から、獣のような父親に人生のスランプまで突き落とされていく前から、彼の事が大好きでいた、彼と一瞬でも離れ離れになりたくはないと心の中で叫んでは、自分の彼のために思って来ては、自分たちにとっての一番の未来に辿り着く道のりを潰しに来るような話を叫んでいきたいと、強く思っている彼女は必死に両手で彼の炎と化しては、消え去ってしまいそうな体を必死に抱えて言う、「お前から離れたくはないんだよ…!」


  軽く自分の口角をくすぐりに来ては、自分を辛い体から幸せな世界に導いてくれるような美空が紡いだ言葉に、目を閉じてもいいようにと思わされているような気がしては、幸せに満ちているような思いをぼんやりと抱えて行きつつ、嬉しそうにと口角を上げにいく義威瀬は、ぽつりと声を発していた、「ようやく本音を語ってくれたね。」平坦なまでに自分の耳元で囁いて来る義威瀬の態度に、心を苛まれているような気がしてならないでいる美空は、思わず強く歯を噛んでしまい、「うぐっ…」


  宛ら自分の意思はどうだっていいんだと自分に知らせに来るような、噛みしめていた歯の間から零れていく、弱り切っているような唸り声に眉毛を顰められているように思えては、辛そうにと彼の汗に濡らされていた黒い髪の毛に、目を向けにいく彼女はぽつりと震えている声を発していき、「どうして毎回毎回私を泣かさないと気が済まないの…!」苦しそうにと歯を噛みしめては、自分が彼に投げにいく話は彼の心に微かな波も起こせないと、自分に語ってくるようにと口角を上げてくれては、平然と微笑んで来る義威瀬の姿を見つめていく美空は、軽く鼻を啜っていた、「お前のことなんか…」


  彼女が自分に投げようとする文句交じりの話に心をくすぐられているように感じつつ、漠然としている霞んでいたような視野の中で彼女の存在を探していく義威瀬は軽く首を傾げては、彼女の温かく感じて来る繊細な肩に頬を当てていき、「ことなんか?」「ううっ…」まるで自分にこれ以上彼の悪口を言わせないでいるように、自分の顔を青色の瞳で固定しに来る義威瀬の態度に苛立ちを覚えては、つい怯んでしまう彼女は辛そうにと赤くなっていた頬を彼の目線をから逸らしていく、「嫌いよ…」苦しそうにと義威瀬に苛まれているせいで、上手く空気を吸えなくなり、彼から与えに来る感動に激昂になっている胸元の奥が起爆されては、自分に気絶して欲しがっているような感覚を彼の熱気を放っては、自分の心臓を焼いてくるような体温で感じて行きながら、ぽつりと部屋の外にある大雨と荒れ狂っていたような雷の音に、掻き消されるような声を発していき、「大っ嫌いよ…」



 

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