第391話まだしわしわになる俺とお前がお茶を飲みながら昔の思い出を語るシチュエーションを描いていないんだもの。

  ごくりと喉に引っ掛かって来ていたような唾液を飲み込んでは、彼が自分の間近にいては、煙草の臭いに汚されている自分を浄化してくれているような、ラベンダーの香りを放っている体の匂いに心を弱らされては、上手く物事を考えさせてくれないでいるような緊張を、解していくようにと軽く左手を上げては、胸元に当ててしまう彼女はぽつりと呟いていた、「別に興味はないけどよ…」


  「うん?」まるで自分が呟いていた彼に勉強を教えて貰いたい思いと言葉は、矛盾しているんだけどとと、自分に言い聞かせて来るように自分の顔を覗き込んでくる義威瀬の青色の瞳に苛立ちを覚えては、素直に彼と一緒に居られるのならどんなこともしたいんだと、叫んでやりたいと思っているのに、上手く内心にある本当の思いを彼に教えていけないでいる自分の体は最悪なんだと、強く思っている美空は苦しそうにと鼻を啜っては、彼の方向から目を逸らしていく、「学びたいんだよ。」


  まるで急に拗ねていたような振りを噛ましに来ていたことで、自分の顰蹙を買っていないのかと不安になっているような美空が、自分に向けに来る恐る恐ると肩を縮めて行きつつ、自分の顔色を伺いに来ているような姿勢が酷く愛おしく思えては、自分は彼女にどんな事をされようとも、決して彼女を嫌ったりはしないんだと内心で強く思っているのに、素直に自分を嫌う振りを決め込んでいる彼女に、思いを告げるのは非常に恥ずかしく感じてしまう義威瀬は、漠然と弱っているような顔を自分に向けに来ている彼女に淡い笑みを見せては、丁寧に頷いていき、「うん、」美空の自分の素直に彼女に向けに行った簡単な一言で、頗る気分が良くなれているようにと口角を上げては、幸せそうな笑みを浮かべに来る姿勢に微笑んで行きつつ、提案するようにと軽く左手の人差し指を立てていく義威瀬は言う、「じゃこれからは毎日の放課後でここで勉強を教えよう。」


  「え…?」義威瀬が自分に投げに来ていた胸元を、明日に向ける期待で起爆させようとしているような一言に、興奮気味になれているような気がしつつ、恐る恐るとぱちくりして行きながら、強く小さな両手を握っては、自分に揺るぎない眼差しを向けに来る彼の笑ってくれては、全てを受け入れてくれるような眼を見つめていく美空は、軽く眉間に皺寄せては、人差し指を突いて行きつつ、彼と共に居られていて、あくまでも進学の為であって、自分が好き好んでいるってわけではないと言う、最高にも思える口実が出来ていることに、内心を弾まされているような気がしては、何度も鼻翼に力を込めていく彼女は、彼の自分の赤くなっていた顔を映し出してくれている瞳を見つめていき、「いいの…?」軽く首を傾げては、自分が発していた弱っている声を耳にすると迷わずに頷いてくれている、彼の素直過ぎる反応に不安を強いられているように感じては、ごくりと固唾を飲み込んでしまう美空は興奮と緊張に痙攣されているような右手の人差し指で、恐縮しているようにと軽く肩を縮めている自分を指差して言う、「変な噂が立つよ?」


   美空が自分に尋ねていた酷くどうでも良く思えては、自分は単に彼女と共に日々を暮らしていけるのなら、何をされようとも気にしないんだと、心の中で強く思っていく義威瀬はまったりと口角を上げては、弱っては、自分に捨てられたりしないかと、酷く心配になっているような彼女の黒い髪の毛に向けて左手を置いていく彼は、当たり前のようにと微笑んでいきつつ声を発していく、「君とならむしろご褒美かな?」軽く左手を左右に動かして行きながら、自分の手のひらの中で滑っているような彼女の柔らかい髪の毛の手応えに、胸元を弾まされいるように思えては、自分が彼女に投げていた言葉と行動に見開かされては、上手くリアクションを取るのが出来なくなっているような、美空の反応に笑っていく義威瀬は大人しく自分に触れられている彼女の赤くなっていく耳殻に一瞥しては、まったりと目線を自分と同じように幸せな思いを抱えては、潤んでは、微かに血走っているような瞳を床に向けていく彼女の様を見て言う、「羨ましいか、噂をする奴らめ。」


  宛ら自分の心に触れに来ているようにと丁寧なまでに自分の頭に置いていた左手を、軽く左右に擦っていく義威瀬の行動に、心を強打されているような気がしては、幸せな思いに脳内を翻弄されているような気分を無理矢理味わされているような気がしては、つい強く白い歯を噛んでは、渇いていたピンク色の唇を噤んでしまう美空、「ううううっ…」美空の唇から零れて来る、これ以上彼女のことをからかって行くと、彼女はダメになり何も考えることが出来なくなるんだと言うのを、自分に知らせに来るような唸り声に口角を軽く上げられているように思えては、ぼんやりと目を細めて行きながら、彼女に触れていたことで得た幸せな感覚を手放したくはないと、まったりと名残惜しにも思える彼女の夕陽をに橙色に染め上げられていたような、艶やかな黒い髪の毛から引いていた自分の微かピンク色に見えては、彼女に触れていたことを意識してしまう途端に自分の左手は酷く愛おしく思い始めている義威瀬は微笑んで言う、「ほら、頑張っていきましょう美空さん?」


  彼が自分に投げに来ている酷く期待させに来るような言葉に、拗ねて行くようにと唇を尖らせて行きつつ、不満そうにと軽く両手を握っては、鼻翼に力を込めてしまう美空はチラッと横目で丁寧に教科書の最初のページを捲ってくれていて、自分に彼が描いていた幼い頃の自分と酷く似ている落書きを見せつけに来るような行動に、口角は照れくさい思いに斜め下の方向に向けられているように感じては、思わず強く歯を噛んでしまう美空は軽く腕を組んでは、自分が目線を再び教科書に向けていくのを待っているような義威瀬の顔を見上げては、何度も鼻翼に力を込めて言う、「努力したところで、」


  少しばかり悔やんでいるような声を上げていた自分に、困らされているようにとぱちくりながら、自分の顔を覗き込んで来る義威瀬に一瞥しては、何度も鼻翼に力を込めていく美空は強く歯を噛んでは、自分はどれだけ父親の存在を嫌ったとしても、自分の人生は台無しにされていたんだと、自分の汚れ尽くしていたような体のことを思うと、つい涙を零して仕舞いそうな気がしては、まるで自分の内心にある悲しみに気が付いているようにと目を細めて来ては、顔を覗き込んでくる義威瀬に言葉を向けていき、「意味を成せなかったりするのが、」胸元の奥で迸る悔しい思いに苛まれているせいで、思わず強く歯を噛んでしまう美空は彼の瞳を見つめて行きつつ、ぽつりと弱音を吐いているせいで、彼に嫌われたりしないのかと言う畏怖に、弱されているような声を発していく、「人生ってもんだぞ…?」

  

  「ふん…」美空の少しばかり健気にも思えるくらいに弱っては、自分に震えているような声色で言葉を向けに来る様に、向けて目を細めて行きながら、腕を組んでいく義威瀬はまったりと背中を椅子に付けては、まだ勉強をしたくないでいるような彼女の、自分と会話したがっているような態度を見ていき、「何が言いたいのかな?」義威瀬の自分の思いを少しばかり知れているはずなのに、自分に自ら自分の弱さを認めさせようとしている態度に、口角が斜め下の方向に向けられているように感じつつ、思わず悔しそうにと歯を噛んでは、軽く赤くなっている鼻翼に力を込めていく美空は軽く左手を胸元に当てては、彼に潤んでいた琥珀色の眼を向けに言う、「私、馬鹿で、」急に阿保だと宣言していた自分に驚かされているようにと眉毛を跳ねらせていく義威瀬の眼を見つめては、悔やんでいるようにと歯を噛んでしまう美空は、ぽつりと声を発していた、「あんたのように賢くないんだよ。」


  美空が自分に投げに来ている自虐にも思える話に、目を細められているように感じては、ぼんやりと目を細めて行きつつ、まったりと目線を机にある教科書に向けて、彼女は決して馬鹿な子ではないことくらいは、自分は誰よりも知れているんだと内心で考えて行きながら、そもそも大して勉学に励んでいけるような時間を持って無さそうな彼女がいい成績を出せた方が不思議なんだと思いつつ、彼女が自身のことを馬鹿だ思い込んでは、恥じらっているような様は頗る愛おしく感じている義威瀬は、まったりと右腕を机に置いては、彼女をからかって行くと、頬を近づかせにいく、「それもそうね。」


  「おい!」刹那、自分はまだ学校に入って間もないから、成績が授業についていけないのも当たり前のような事なんだと、彼の優しい声で自分の心を慰めて欲しいと強く思っていたのに、完璧なまでに自分の思いを踏みにじって来ていたような一言を、自分に投げに来ていた義威瀬に、眉毛を有無を言わさずに跳ねらされているような気がしては、思わず彼の言葉に開けられているような唇から怒気が混ざっているような声を、彼にぶん投げて見たくなっている美空は、猛然と胸元を彼の方向に向けては、強く右手を握って、彼に顔を近づかせにいた、「否定しろやこの野郎喧嘩を売りに来てんのかあぁ!?」


  まるで自分の顔面にキスをしようとしているような美空が自分に向けに来る体勢に、眉毛を否応なしに跳ねらされているような気がしては、つい避けてしまうようにと軽く彼女から上半身を引いていた自分は、酷く勿体無い事をしてしまったと内心で強く感じて行きながら、自分に切れているような美空の態度に苦笑いしていく義威瀬は、やや困っているようにと、向きになっている子供のように眉毛を顰めては、自分を潤んでは血走っていた琥珀色の瞳で睨んで来るような美空の様にぱちくりしていきつつ、ぽつりと声を発していき、「いやいや…」自分に何がいやなんだと言いに来るようにと強く眉毛を顰めては、自分に疑っているような思いを抱えているようにと、腕を組んでいく美空の様に微笑んでいく義威瀬は、軽く右手の人差し指でこめかみを掻いて言う、「自分で言ってた言葉なんじゃない…」


  義威瀬が自分の酷く向きになり自分でも確かに彼の言う通りにも思えた態度に、投げに来る指摘する話に心を苛まれているように感じては、思わず強く歯を噛んでしまう美空は叱られては、弱らされている子供のようにと軽く握っていた両手を太股の上に置いて行く、「じ、自分が言ってたからこそ…」ぼんやりと小首を傾げて行きつつ、どう考えても自分のことを自分より詳しく知れているような義威瀬は、自分の思いに気が付いていないはずがないんだと内心で強く思って行きながら、悔やんでいるようにと白い歯を噛んでしまう美空は拗ねているようにと唇を尖らせて行きつつ、何度も鼻翼に力を込めては、ぷいと首を彼の方向から逸らして言う、「あんたにそんなことはないよって、」


  チラッと横目で自分が紡いでいく言葉を真面目そうにと聞いてくる彼の顔を見て行きながら、本気で分からないでいるような彼が浮かべている表情に、歯ぎしりしたい思いを強いられているような気がしてならないでいる美空は思わず強く腕を組んでは、むずがゆくなっているような両足で自分が履いていた黒いブーツを踏んで行きつつ、恨んでいるようにと横目で彼の顔を睨んでいき、「言われてみてぇもんなんだぞ…!」


  地団駄を踏んで見たいと思わせに来ているような思いを、無言でぶつけに来るような義威瀬が浮かべに来るきょとんとしているような態度に、ついさっき勝手に彼に甘えていた自分が尋常じゃないぐらいの恥ずかしい思いを植え付けられているように感じては、猛然と歯がゆい思いに刺激されているせいで潤んでは、霞んでいるような視野を閉ざしていくようにと目を瞑っていく彼女は、喉から声を絞り出していた、「女にはよぉ!」


  酷く向きになっているような美空が自分に投げに来る、少しばかり分からないでいる話に困らされては、女の子の中にも、自分には想像もつけないくらいの性格をしている子は、沢山いるはずなんだとぼんやりと思って行きつつ、美空の不満そうにと強く唇を噤んでいる態度に愛着が湧いては、つい彼女の事を抱えては、自分に慰められたいのに素直に言えないでいる彼女の態度に、心が照れくさい思いにくすぐられているように感じては、恐る恐るとぼんやりとしている二重まぶたを開けに来ては、自分を潤んでいた琥珀色の瞳で映し出してくれている彼女の、自分にちゃんとさっきの失敗を挽回しては、彼女に少し喜ばせていけるような言葉を紡いで欲しがっているような姿勢に、口角が有無を言わさずに上げられているような気がしてならないでいる義威瀬は目を細めては、軽く彼女に顔を近づかせていき、「はぁ…?」


  「ううう…!」涙を零してしまいそうなくらいの歯がゆい思いを抑えては、彼に自分はそんな馬鹿な子じゃないんだよと、彼の声で酷くシンプルな一言を投げに来ては、脳内に幸せな思いで充填しては、これから遭っていくかもしれない暗闇でしかないでいる未来に、立ち向かっていけるような勇気と元気を貰いたいのにと、彼の耳を握っては、叫んで見たいと強く思ってしまう美空は、つい無言で自分の悔やんでいる顔を見つめに来ては、微笑んでくる彼の優しさに満たされているような表情を睨むようにと一瞥しては、拗ねているようにと顔を壁の方に向けに行く美空はぽつりと呟いていた、「はぁじゃないよ、あほ、ぼけ。」


  美空の酷く拗ねているようにと自分に投げに来る罵倒している言葉に、目を細められているように思えては、まったりと横目で彼女の少しばかり膨らんでいるような横顔を見ていきつつ、つい彼女の頬を突いてみたくなっている義威瀬はゆっくりと彼女の右頬に人差し指を近づかせていた、「ならいいよね。」「は?」義威瀬のまるで自分に怒られたがっているような言葉を自分に向けに来ていたことに、眉間に皺寄せられているように思えては、思わず強く歯を噛んでいく彼女は悔しそうにと強く鼻翼に力を込めて行きつつ、恨んでいるようにと彼に顔を向けて行こうとする、「何がだよー」刹那、まるで自分の皮膚に食い込んでくるように、自分の彼の存在に赤く染め上げられては、疼いているくらいに熱くされていた右頬に人差し指を入れさせに来ていた義威瀬の体勢に苛立ちを覚えては、思わず強く歯を噛んでいく美空、「くっ…!」


  自分の頬に温かく感じては、少しばかり硬く思えてしまう人差し指の指先を入れていたことで、喜んでいるようにと軽く右肘をを机に付けては、顎を右手の手のひらに当てていた義威瀬の余裕そうにと左手を引いて行きながら、自分の顔を見つめたままで笑ってくる姿勢に、脳内が恥ずかしい思いに起爆されているような気がしている美空は、思わず強く両手を握っては、彼にからかわれているせいで胸元の奥にある息を抜かされているような気分を味わっている彼女は、何度も鼻翼に力を込めていた、「愚弄するかお前は…!」


  まるで子供のようにも感じて来る小さな両手で自分とじゃれ合うように、肩を殴ろうとしているような美空が自分に向けに来る姿勢に、目を細められているように思いつつ、まったりと顎を右手から引いていく義威瀬は、もう自分のことを避けようとは考えていないでいるような彼女の姿を見つめて行きながら、嬉しそうにと微笑んでいく、「お揃いになれるからね、」自分が急に彼女に向けに行く話に困らされては、悩んでいるようなと眉間に皺寄せていく愛おしく思える彼女の姿勢に笑っては、軽く右手の親指を立てていく義威瀬は言う、「俺も賢くなかったりするんだ。」


  ”ドクンー”刹那、酷く狡くにも思えるくらいに自分に、さっき自分が紡いだ彼に慰めて欲しい故の話に時間差を残して来ては、返事を自分の心に向けてダイレクトなまでにぶつけに来ていた義威瀬に、心臓を強く跳ねらされているような気がしている美空は思わずビクッと肩を跳ねらせてしまい、「ううっ!?」美空の自分が彼女に向けていく本音に驚かせているような様に微笑んで行きつつ、まったりと目線を自分が机に置いていた教科書の群れに向けに行く義威瀬は、教科書の中に挟んでいた紙の縁に一瞥しては、思わず自嘲気味に笑ってみたくなっている彼は、自分に悩まされているようにと軽く右手を上げては、後頭部を擦って行きつつ、自分が彼女に投げていた言葉に魂を抜けられていたような美空の真っ赤になって行く顔を見て言う、「こんなに原稿を描いて来たけど、」ぼんやりと目を細めて行きながら、愛でて行くようにと教科書に挟まられていた、まだ描き終えていない原稿に触れていく義威瀬は、呆然と声を発していた、「こんな訳の分からない人生の記録みたいな作品はどこにも書籍化してもらえないからね。」


  忽然、義威瀬の悔やんでいるような話を紡いでいるはずなのに、口調の中には大して悔やんでいるようには聞こえないでいる態度に戸惑いつつ、漠然と目を細めては、彼のせいでいつ炸裂してしまうのかもしれないでいる心臓を押さえては、もう少し彼と話をしたいから炸裂したりしないでと、自分の胸元の奥で激しく鼓動を刻んでいる心臓に祈っていく美空は、横目で彼の少しばかり落ち込んでいるような横顔を見て行きながら、声を発していき、「へ…」自分の興奮に震えているような声に、興味を引かれているようにと軽く眉毛を上げては、自分に目を向けに来る義威瀬の事を見つめていく彼女は、ぽつりと呟いていた、「なのにまだ描くんだね…」


  萎縮しているようにゆっくりと胸元に置いていた左手を下していく美空は軽く鼻を啜っては、右手の人差し指で赤くなっていた鼻を擦っている様に微笑んでは、ぼんやりと目線を自分の教科書に向けてしまう義威瀬、「うん、」声に合わせて行くようにと丁寧に頷いては、美空との勉強の初日は話をしては、もう酷く慣れているはずのお互いにちょっと触れていない間にある隙を、埋めていけるような時間を設けてから、真面目に勉学に励んで行こうと考えている彼は、自分の右手に触れていた紙から右手を引いては、ゆっくりと顔を彼女に向けて行きつつ、微笑んでいく、「少なくとも、皺だらけになるまでは。」


  まるで自分に彼が紡いだ言葉に飽きれて欲しがっているような義威瀬の言葉に、目を半開きさせて行きつつ、人生を無意味にも思えるような出来事に費やそうとしている義威瀬の思いは、全くもって理解できないでいる美空はやや困っているようにと眉毛を顰めては、賢い彼はちゃんと聡明な頭脳を利用しては、いい仕事を見つけては、彼に優しくしていける嫁さんを見つけて貰わないと、自分は心置きなく彼のことを諦めては、こっそりと世界のどこかで消え去っていけなくなっちまうのだろうがと、彼に言ってしまうったら、向きになり頑なに他の女の子と付き合いたくなくなるはずの彼に、本当の思いを言えないでいる美空は、自分の顔を映し出してくれている青色の瞳に向けて言う、「いや…その時で後悔するのは遅すぎるやろ…」


  彼女が自分に投げに来ているもっとものようにも思えるような一言に、口角を軽くくすぐられているように感じつつ、軽く左手を教科書のページに触れては、ぼんやりとした目線を机にある教科書のページの上に乗っていたような原稿に、青色の眼を向けに行く義威瀬は、つい自分に描かれていた彼女の絵に心臓を弄ばれているように感じてしまうくらいの幸福に、耽ってしまいそうに思えては、丁寧に何度も首を横に振っては、ゆっくりと顔を自分のことを見つめてくれている彼女に向けに行く彼は、ぽつりと声を発していた、「ううん、描かない方が後悔するよ、きっとね。」


  宛ら既に人生の最期を過ごして来ていたかのようにと、酷く訳の分からないことを貫いたことで幸せに溺れているような態度を、自分に示しに来る義威瀬の存在に戸惑いつつ、漠然と小首を傾げていく美空はつい困惑気味になり、彼に胸元の奥にある疑問を向けにいく、「なんでだよ?」美空のまるで今にも自分に漫画を描くのをやめて欲しがっているような姿勢に、心を弾まされているようにと感じている義威瀬は、確実に自分だけを映し出してくれている彼女の瞳に、体が嬉しい思いと興奮に満たされているように思えては、軽く首を傾げていく彼は、彼女の存在をからかって行くようにと軽く右手の人差し指を立てて言う、「だって、」ぽつりと自分の唇から零れていた声で、向きになっているようにと自分の顔を睨むようにと見つめに来る彼女の丁寧に頷いて来る姿勢に微笑んで行く彼、「まだしわしわになる俺とお前がお茶を飲みながら昔の思い出を語るシチュエーションを描いていないんだもの。」


  ”ドクンー”突然、否応なしに自分の胸元の奥を貫いて来るような一言を、自分にぶん投げて来ていた義威瀬に体が満たされているような気がしては、眉毛が否応なしに跳ねらされているような気がしてならないでいる美空は、体の芯にある迸っている思いに体を支配されているように感じつつ、思わずビクッと華奢な肩を跳ねらせていき、「うっ!」美空の自分でも酷く恥ずかしく思えるような返事を向けられていたことに、体中を刺激されては、苛まれているようにと肩を縮めては、恐る恐ると自分の方向から体を逸らしていく姿勢に、心を弾まされているように思えては、まったりと左手を教科書に添えては、自分が描いていた原稿がまったりと彼女の左肩を目掛けてゆっくりと吹き込んでくる風に、攫われてたりしないように、原稿を守っていこうと強く考えている義威瀬は彼女に尋ねていく、「それで、君は努力したところで、」


  ぱちくり自分の渇いた唇から零れていく声に、目を引かれては漠然と自分の顔を見て来る彼女に淡い笑みを見せに行く彼は微笑んでいき、「いい学校に入れなかったりするって、」宛ら自分が紡いだ彼女の思いは全くもって間違ってはいないんだと教えに来ると同時に、何故自分にはそれを知れるのかを、自分に聞きたがっているようにと、軽く左側にある繊細な眉毛を跳ねらせては、恐る恐ると白皙の顎を引いては、自分の瞳を見つめに来る彼女の顔を横目で見ては、本気で自分が彼女の内心にある全ての思いを見破っていけるのを信じ込んでいるような美空の黙り込んでは、自分の顔を見て来る様に苦笑いして見たくなっている義威瀬は、やや困っているようにと軽く右手で後頭部を擦って言う、「言いたいつもりなのだろう?」


  義威瀬の自分の思いを上手く見破いていたのにも拘らず、敢えて自分の口から答案を聞き出そうとしている態度は少しばかりサディスティックのようにも感じつつ、体の芯が彼に操られているような気がしてしまう美空は、恥ずかしそうにとゆっくりと彼の方向から目を逸らしては、黒板の方に潤んでいく琥珀色の眼を向けて行きつつ、やや困っているようにと右手の人差し指でこめかみを掻いていく彼女は、ぽつりと声を上げていた、「まぁ…そう言うことよ。」


  酷く健気にも思えて来ては、硬派な格好をしていた美空がぽつりと呟いていた、自分に彼女はひ弱な乙女だと言う事を証明しに来るような弱り切っているような声色に、心を弾まされているように感じつつ、ぼんやりと目を細めては、まったりと彼女のチラッと自分に向けに来る琥珀色の瞳から、目を黒板の方向に向けにいく義威瀬、「じゃ、コンティニューだね、」さっき彼女の真似をしていくようにチラッと黒板から彼女に目を向けに行く彼は、いたずらっ子のようにと軽く右側の口角を上げては、左手の人差し指を立てて行きつつ、軽く右手を握っては、ガッツポーズを取って言う、「再チャレンジだよ、美空君。」


  急に熱血教師みたいな態度を取り始めている義威瀬が自分に投げに来ていた、どう考えても自分を小馬鹿にしているとしか思えないでいる言葉に、目を半開きさせてみたくなっている美空は、ぽつりと文句交じりの声を発していた、「なんだよ美空君って…」まるで自分が彼に向けていた文句交じりの話に、からかわれているようにと軽く口角を上げてくれている義威瀬の、まったりと両手を下ろしていく姿勢をぼんやりと見ていく美空は残念そうにと俯いては、自分の留年することを思うとつい萎縮してしまうような両足に、目を向けていき、「再チャレンジすると、」まるで自分の唇から零れていた酷く弱っているような声色に興味を引かれているようにと、軽く自分に顔を近づかせに来る小首を傾げている義威瀬の眼を見ていく彼女は、ぽつりと声を上げていた、「お前がいなくなるのだろう?」


  自分が彼に紡いだ話を上手く理解できないでいるようにと、ぱちくりつつ悩んでいるような表情を自分に見せに来る義威瀬の様に、心臓を殴られているような気がしては、思わず軽く唇を噤んでは、勉強は大して好きではないでいる、人生が滅茶苦茶にされていた娼婦が、わざわざ学校に戻る理由になってくる彼を見失ってしまう未来を想像すると、つい悔しそうにと強く歯を噛んでは、両手を握っていく美空は、悔む思いを少しばかり戦慄しているような声に乗せていき、「それなら別に学校に戻らなくだってー」


  


  

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