第374話ここら辺の店は俺が仕切ってたりするんだよ、夏日美空さん。

  ぼんやりと霞んでいく視界の中自分を見下ろして来る天井を見上げて行きながら、義威瀬のまるで自分のために嘆いているような泣き声をぼんやりと耳にしていく謝阿狗は、軽く鼻を啜っては彼に首を絞められては、酷く苦しい思いを抱えていた時は何としても死にたくはないと強く思って来ていたはずなのに、再び自分に撃沈されているような思いを抱えているような義威瀬の態度を目にしてしまうと、つい自分もこれからの短い日々の中で誰かにここまで苦しめられたりはしないのだろうかと、漠然とした問題を抱え始めている謝阿狗はまったりと顔を両膝を床に付けては、最早自分に何かしらのことを仕掛けそうにないでいるような義威瀬の少しばかり軟弱にも思える姿を見下ろしていくようにと、深い緑色の瞳で彼の存在を映し出していく謝阿狗は言う、「俺なりの恩返しした甲斐があったものだぜ…」


  自分の声に乗せていた彼の事を慰めているような一言に、こめかみに赤い爪痕を残していく彼の行動を無理矢理止められているように、ゆっくりと両手を下ろして行きながら自分の顔を失神していたような、光が絶望に奪わられているような瞳で見つめて来る義威瀬に淡い笑みを見せては、仲直り出来っこないであるはずだけれども彼にちゃんと自分の存在を受け入れて貰っては、あわよくば彼と共に絶望を味わい、そして次のターゲットに絶望を伝染して行こうと考えている謝阿狗は、ニヤリと口角を上げていき、「イケメンさんよぉ~えへへ…」


  全くもって死を恐れていないような謝阿狗が自分に向けに来る怒らせたがっているような様に、体中が焼き滅ぼされてしまいそうな気がしてならないでいる義威瀬は、歯ぎしりして行きながら、悔やんでいるようにと何度も鼻翼に力を込めていく、「てめぇ」「うう…!」”ドクンー”忽然、自分の顔を引いて来るような弱り切っている唸り声に、見開かされては、思わず猛然と振り返ってしまう義威瀬はぼんやりと潤んでは、自分に上手くどうしようもないくらいに汚らされているような世界を、見せてくれないでいるような少しばかりぼやけているような視野に苛立ちを覚えつつ、宛ら自分にはまだ彼女の事を上手く守らないといけないんだから、正気を無くされては謝阿狗と同じよう人間になってはいけないんだと言う事を、自分に伝えに来ていたかのような寝込んでは、弱っている息を吸っている美空の姿勢に、皺寄せいた眉毛を少しばかり解かされているようにと思えてしまう義威瀬。


  「でも残念だな…」漠然と天井を見上げたままで、まるで自分に興味を無くしていたような義威瀬の態度に、微かに彼の奥さんに嫉妬してしまうような思いを抱えている謝阿狗は、猛然と自分に振り向いてくるような義威瀬の青色の瞳に一瞥しては、可笑しそうにと口角を上げては言葉を紡いでいた、「お前の嫁にはまだ手を出してねぇぞ…?」宛ら自分が彼に投げていた一言に微かな安心感を覚えているようにと、弱っている吐息を吐いてくる義威瀬の初心な対応に笑って見たくなっている謝阿狗は、軽く鼻翼に力を入れていき、「娘が壊れてからゆっくり楽しんで行かせようって思ったのにさ~?」「うっ…」謝阿狗が自分に投げに来る彼は屑だと言い放りに来ているような話に苛立ちを覚えては、思わず強く歯を噛んでは、何度も鼻翼に力を込めていく義威瀬は恨んでいるような目線彼に向けて行きつうt、喉から声を絞り出していく、「どうして…なんで…」


  義威瀬が自分に投げに来る自分に命乞いと言うなの辱しめを受けさせては、何とも思っていないように、図々しくにも思えるくらいに同じ被害者である自分に何故だと、聞きに来る姿勢に目を半開きさせてみたくなっている謝阿狗は、彼の落ち込んでは、光を奪われているような眼を見つめて行きつつ、ニヤリと右側の口角を上げていく謝阿狗は言う、「びんびんだったぞ…」自分がわざとらしく彼に投げていた刺激しにいく言葉に、眉毛を跳ねらせていく義威瀬の血走っている青色の瞳を見つめていく謝阿狗は、強く震えては赤く染まっていく喉元から声を絞り出していた、「男として誇っていいと思うぜ~?」


  「うぐっ…」謝阿狗が自分に投げに来る自分の知らぬ間に娘を苦しんでいた時のことに、胸元が後悔に滅ぼされているような気がしている義威瀬は、思わず強く歯を食いしばっていき、「うううあああ…」義威瀬のまるで大人に嬲られている子供の如く、まったくもって抵抗できないでいるように、虚しさに殴られては、涙を零している様を強く笑ってくる謝阿狗は声を発していた、「喜び過ぎて涙が出ちまったか…」


  「くっ…!」宛ら遊んでいたゲームの収益を語って来ているような、謝阿狗が自分に向けに来ていた言葉に、美空がまだ健在であるのを知れていたことで、少し穏やかになれていた心臓が再び怒りに滾られているように思えては、悔しそうにと強く歯を噛んでいく義威瀬は、自分の悲憤に震わされているような両手を見下ろして行きながら、美空が目を覚ましてしまう前に、自分は自分にとっての天使のような存在である義亜孔を奪っていた謝阿狗を殺して行くんだと、心の中で何度も自分に言い聞かせて行きながら、まったく懺悔していないようにと軽く汗ばんでいる顎を引いて来ては、自分の反応を確かめに来るような謝阿狗の眼を睨んでいく義威瀬。


  「少しくらいだけど…」軽く口角を上げては自分の左腕の事を思い出して行くと、つい自分にはもう普通の人間と出会えては、そいつらに危害を加えて行くのが、義威瀬のせいで非常に困難になっているように思えている謝阿狗は、漠然と死んでも良さそうな思いを抱え始めては、不確かな次の獲物を探していくより、自分の人生今までして来ていた出来事の中で、最高にも思えるような義威瀬の事をもっとからかっては、彼の困り果てているような顔を最後まで堪能して行こうと強く考えていく謝阿狗は言う、「親子丼…いや…?」ニヤリと右側の口角を上げて行きつつ、チラッと目線を義威瀬に床に置かれては、二度と自分の力を体を起こすことが出来なくなっている義亜孔の様に、一瞥していく彼は面白そうにと声を発していた、「親孝行かな?」


  謝阿狗が段々興奮気味になれているようにと、顔を自分に近づかせに来る様を見下ろしては、まったりと地獄の住民としか思えないでいる彼を実家に送ってやろうと、強く思って行く義威瀬。「お上がり~」まったりと両腕を自分の顔に向けに来る義威瀬の、まるで自分の顔を抱えてはキスしようとしている様に、興奮気味になれては彼はようやく壊れてくれていたのかと、心の中で叫んで見たくなっているくらいに、興奮を覚えている謝阿狗は、狂っている彼と共に彼の妻も狂わせに行っては、人を発狂するまでに追い詰めに来るこの世界とはおさらばするんだと強く考えていく謝阿狗、「ひひっ~!」


  瞬きを忘れては丁寧なまでに、右手を自分の左頬に添えて来る義威瀬の様を見つめて行きながら、興奮に殴られている喉から狂っているような笑い声を絞り出していく謝阿狗は、強く喉に力を込めて行きながらゆっくりと左手を自分の右側のこめかみに向けに来る義威瀬の瞳を見つめていく、「こんな親切な殺人鬼は前代未聞やろ?」宛ら自分の存在を可愛がってくれているようにと、右手で自分の左頬を抱えてくれている義威瀬の熱気を放っては、手のひらで自分のことを殺めようとしているような態度を気にする事なく、彼の眼を睨むようにと見つめていく謝阿狗は、引き攣っているような笑い声交じりに言葉を紡いでいき、「な~?」


  ”ブギー”刹那、否応なしに自分の脳内に入ってくる細いはずなのに、酷く巨大に感じては、尖っていたような存在に眉毛が有無を言わさずに跳ねらされているような気がしては、人生は酷く退屈なものなんだと漠然とした考えを抱えている謝阿狗は、宛ら自分に興味を無くしては、当たり前のようにと自分の生き血に汚されていた左腕をぶら下げてたままで、自分に背中を向けに来る義威瀬の一秒も多く自分の事を見たがらないでいる姿勢を見つめて行きつつ、脳内にある自分の神経を奪いに来ているような酷く熱く感じてしまう物の存在に、微かな寒気を覚えては、視野が迅速なまでに真っ黒に染まっていく様を呆然と見つめては、これが死なのかと内心で思っていく謝阿狗は、ぽつりと嗄れていた声を発していき、「嬉しい…くせに…」


  自分の背中に向けに来ている謝阿狗の微かな怨念が込めていたような言葉を気にする事無く、自分の屑にも思える謝阿狗に破られていたズボンにある、先頭が赤くに見えてしまう浪貝を見下ろして行きつつ、チラッと意識を無くしていた時の自分に苦しめられていた娘の小さな体に、目線を向けにいく義威瀬、「俺は…」体中にある力が漏れなく謝阿狗に奪わられているように感じては、苦しそうにと歯を食いしばっていく義威瀬は恐る恐ると戦慄している両膝を床につけて行きつつ、目をつぶってはまったく自分を恨んでいないような娘の健気な体を抱えて行きながら、彼女の純白を汚していた自分が彼女に触れていいのだろうかと言う疑問をぼんやりと抱えている義威瀬は、強く歯を食いしばっては、義亜孔の段々温度を無くしているような体を両腕の中で感じて行きながら、ぽつりと弱り切っているような声を発していた、「なんてことを…」


  ぼんやりと霞んでいた視野の中にいる、娘の顔にある人間には見えなくなっているような傷跡と、酷く気持ち悪く思い始めている臭いに、心を嬲られているような気がしては、苦しそうにと強く歯を食いしばっては、顎を引いていく義威瀬は大切そうにと自分の顔を見れなくなっている義亜孔の体に顔を近づいて行きつつ、彼女の饅頭の如く腫れ上がっていた額に、苦しめられているような気がしては、丁寧に渇いた唇を彼女の愛おしく思えてしまう額に付けて行きながら、彼女に上手く守ることが出来なっかことについて、謝っていこうと強く思っているはずなのに、何も出来なかった自分には彼女に顔を見せているのは酷くおこがましいことなんだと思い始めている義威瀬は、軽く自分の唇に触れてきていた彼女の微かな腫れ上がっていた違和感を残しに来る額の存在を感じては、つい胸元の奥からこみ上げてくる悲しみに、脳内を翻弄されているような気がしては、悔しい思いに体中を満たされているような気がしてならないでいる彼は、苦しそうにと渇いた唇を開けていく、「ううあああああ…!」


  「ああああああああ!」宛ら自分の体の奥を抉り込んでくるような痛みに、瞼を否応なしに閉ざされているような気がしては、苦しそうにと強く歯を噛みしめていく美空はまるで自分のことを小馬鹿にして来るようにと、自分の微かに閉じていた瞼から零れている視野に入り込んでくる淡いピンク色の光に苛立ちを覚えつつ、猛然と左手にある酷く尖っては、自分の胸元を殴打しに来ているような存在を猛然と左側に向かって投げていた。


  ”パァー!”まるで自分にもう瞼を開けてもいいんだよと自分に知らせに来てくるような、強く壁に当たっていた音に少しばかり安心感を覚えていくと同時に、まったりと潤んでは上手く自分に世界を見させてくれないでいる視野の中で、漠然と佇んでは、スーツを着こなしていた初老の男性の顔を見上げていく彼女、「これで…」宛ら自分の痛みに苛まれていたせいで、少しばかり渇いていたような唇から零れていく弱っては戦慄しているような声に、目線を引かれているようにと自分に顔を向けに来る初老の男性の顔を睨んでいくようにと見つめてしまう美空は、ごくりと喉に引っ掛かってくるような唾液を飲み込んでは、まったりと自分の痛みに震わされているような体を、乗せてくれているようなベッドの隣りにあるサイドテーブルに向けて歩いていく初老の男性の横顔を見つめていく、「いいだろう…?」


  まったりと屈んでは先端が酷く尖っていたプラスチックで作り上げていた、自分の胸元を苦しめに来ていた元凶を持ちあげて来る初老の男性の、ぼんやりと右手にある彼にとってはただの玩具に過ぎないはずである物を見下ろしている様に、酷く不安を感じている美空はチラッと目線をサイドテーブルの上に置かれていた銀色の箱に向けに行き、「その金を渡せよ…」自分に憐れんでいるような目線を向けに来る初老の男性に悲憤を覚えつつ、自分だってこんなことをしたくはないんだと彼に文句をぶつけて見たくなっている美空は、何度も繊細な鼻翼に力を込めては、サイドテーブルの上に置かれていた傷だらけとなっていた自分への揶揄のようにも思えるような、淡い緑色の鉢に植えられていた、棘だらけのサボテンに咲く淡い黄色の花の姿を気にすることなく、怪しげなピンク色の光に照らされている初老の男性の少しばかりしわ寄せていた口角を睨んで言う、「約束を破いてんじゃねぇぞ…」


  美空が自分に向けに来る噛み付こうとしているような姿勢に、目を細められているようにと感じてしまう初老の男性は、まったりと右手にある彼女の胸元を苦しめていた金具をポケットに突っ込んで行きながら、宛ら自分に彼女の繊細な体を見せたくないでいるようにと、白いベッドの上にある毛布で、弱り切っては戦慄しているような体を隠していく美空の態度を見つめていく彼は、ぽつりと声を発していた、「どうしてお金を求めるのかな、お前は。」


  淫らな臭いが混ざっているような感覚を与えに来る、酷く窮屈で地獄としか思えないでいる部屋の中で佇んでは、突っ立っているままで自分に話しかけに来る初老の男性の頭の正気さを疑って仕舞うそうな気がしてならないでいる美空は、軽く自分の震えている足指をうまく隠してくれないでいる白い毛布を彼の方向に向かって蹴っては、歯ぎしりして行きながら、自分に見せつけに来るようにとゆっくりとサイドテーブルの上にある箱を手に取っていく初老の男性の顔を睨んでいく彼女は言う、「頭可笑しいんじゃないかあんた…」


  自分が彼に投げていた一言は心外だぞと言わんばかりに、顰めていた眉毛を軽く跳ねらせていく彼の顔を睨んだままで、服を思うがままに着れないでいる自分の肩に触れに来るピンク色の光に、心を苛まれているように思いつつ、普通に自分に話しかけに来る人とはこんなところで遭遇したくはなかったんだと、心の中で強く思っていく彼女は何度も鼻翼に力を入れては、ゆっくりと背中を自分の後ろにある微かに黴が生えていた壁にくっついて行きながら、傷心に耽っているような目線を初老の男性が履いていた如何にも高そうな靴に向けていく、「ここはどう言う店なのかは知らないでここに来たんじゃねぇだろうな…」


  自分が紡いだ一言に心にある傷をさらに深められているような気がしては、悔しい思いと悲しみに鼻腔の奥を嬲られているようにと感じては、悔しそうにと歯を食いしばっては、鼻を啜って行く美空はまったりと顔を上げて行きながら彼の顔を睨んでいき、「外で女にこんな事をしてお金をやるとか言ってみろ、」言葉を紡いで行きつつ、潤んでは泣き出してしまいそうな琥珀色の瞳で初老の男性がポケットに入れていた玩具を、指して行く美空はぽつりと補足するような声を発していた、「殺されるぞ?マジで。」


  美空の自分の顔を睨んだままで彼女の体を守っているようにと、両手に毛布を抱えては自分に近づいて欲しくないでいるような様が、頗る愛着が湧いて仕舞いそうな気がしてならないでいる初老の男性は、まったりと手に取っていた箱を彼女のもとに向けて置いて行きつつ、宛ら本気で彼女に大金を渡していこうとする自分の行動に驚かされているようにと、あんぐり口を開けに来る美空の可愛らしく思える姿勢に興奮を覚えては、口角をくすぐられているように思えては、丁寧に右手にある箱を柔らかそうなベッドに置いて行く初老の男性は、自分に大きく唇を開けたままで酷く驚かされているような顔を向けに来る彼女に淡い笑みを見せて行きながら、まったりと前のめりになっていたせいで曲がっていたような背筋を伸ばして行きつつら彼女に笑っていき、「お金を渡すさ、」ぱちくりながら自分が彼女に向けて行く話を赤くなっていた耳で聞きつつ、ぼんやりと目を再び箱に向けに行く彼女の様に微笑んでいく彼は言う、「言い出していたことはちゃんと守っていくからね、私は。」


  恐る恐ると震えているような左腕を自分の体に染みついて来るような、微かな汗の臭いが纏っているような毛布から抜け出していく美空は、丁寧なまでに軽く細長い左手の人差し指で箱に触れて行き。酷く金を欲していたはずのに、急に金を手に入れてしまうと却って怯んでいるような彼女の少しばかり戸惑っている様を見つめて行きながら、軽く口角を上げては、チラッと目線をサイドテーブルの前に置かれていたパイプ椅子に目線を向けにいく初老の男性は、まったりとパイプ椅子に向けて歩いて行きつつ、横目で金に触れたいけれども、彼女の慎ましやか胸元を隠している毛布を落としたがらないでいる、美空の酷く健気にも思える様を見つめていく、「いっぱい金を稼いでたら、」ぼんやりと箱に触れていた左手の動きを止めに来ては呆然と憂いが纏っているような可哀想にも思えるくらいに血走っている琥珀色の瞳を自分に向けに来る美空の様に、心の奥を軽く抉られているような気がしては、ゆっくりと臀部を自分を受け入れてくれているようなパイプ椅子に付けていく初老の男性は軽く右脚を上げては、自分の左足の太股に置いて言う、「お前は何がしたいのかな?」


  初老の男性がただ若い女の体を求めに来ているだけであるはずなのに、酷くどうでも良く思える様を自分に向けに来る様に苛立ちを覚えては、彼が自分に向けて来る夢を語って欲しがっているような話に、悲しみとずっと胸元の奥に隠しては誰にも見せたくはないでいる辛い思いをほじくりられているような気がしてしまう美空は、悔しそうにと強く歯を噛んでは、何度も鼻翼に力を込めて行きつつ、ぽつりと渇いた唇を開けては、文句交じりの言葉を紡いでいた、「学校に行くに決まってんだろうが、」


  猛然と左手で箱に付けていた取っ手を握っては、自分がもう一度ちゃんと義威瀬に会わせてくれるようにも思えるくらいに、今の自分にとっては酷く大切なお金は、随分と余裕を見せつけに来ている彼に返してはならないんだと、内心で強く考えていく美空は奪うようにとベッドに置いていた箱を胸元まで引いては、恨んでいるような目線を初老の男性に向けては、父親が自分にして来ていた事を思い出して行くと、つい自分にとっては義威瀬以外の男は皆気持ち悪く感じてしまう彼女は、酷く憎んでいるような目線を初老の男性に投げていきつつ、どうして下半身の管理をしっかりと施していけないのだろうかと、漠然と世界を作り出していた神に文句交じりの言葉をぶつけて見たくなっている彼女は言う、「こっちが何歳だと思ってやがんだとくそ親父め。」


  軽く両手を組んでいきつつ自分の存在を快く思わないでいるような美空が、自分に向かけに来ている突っかかっているような態度を気に気にする事無く、彼女がしたいことに興味を引かれてはどうしても懐かしく感じてしまう彼女の存在に、胸元の奥をくすぐられているようにと思えている初老の男性は、軽く彼女に向けて喉を伸ばしていき、「この程度の金だとまだ足りないのかな?」


  初老の男性がさり気なく自分には見たこともない程の大金をくれていたはずなのに、この程度だと言いに来ていた言葉に、口角が斜め下の方向に向けられているようにと思えては、つい脳内に過っていく彼を須賀のように自分に貢いでくれる財布と言う名の玩具にして行こうと、一瞬本気で思っては、ぼんやりと傷心に耽っては、少しばかり疼いているような目線を自分の胸元を隠してくれているような白い毛布に向けにいく彼女は、辛そうにと唇を噤んではもしかしたら自分が須賀をかもにしていた故に、神様はいけない自分に罰を下して来ていたかもしれないと、どの道須賀をかもにしようがしまいが、自分は父親に死にたいって思うくらいに苦しめられるのなら、須賀のおかげで義威瀬に大事な思いを捧げていけた今の方が、まだ少しましのようにと考えていく美空はつい体だけではなく心の奥まで腐っているような気がしている自分を、嘲笑って見たくなりつつ、ぽつりと自嘲気味の口調で言葉を紡いでいた、「自分でもこの程度だと言っていたぐらいだろうが、」


  何度も鼻翼に力を込めては不服そうに微かに汗ばんでいるような額を上げていく美空は、自分の体を苦しめに来るような蒸し暑い空間に満たされている、濁っていたような精液の臭いに苛立ちを覚えては、涙を零して見たいと思えば思うほどに、永久にここから逃げ出していけそうにないでいる惨めな自分のことを嘲笑って見たくなっている彼女は、切なげに傷心に嬲られているような潤んでいた琥珀色の瞳を大人しそうに座ってくれていて、自分の身体を抱えようとしないでいる初老の男性の凛とした顔を睨んで行きつつ、どうせ後で自分に酷い体験を残すに決まっているんだと、内心で義威瀬以外の全ての人間に絶望を覚えられているようにと感じてしまう美空、「私にとっては大金だけどよ、」


  ぼんやりと手にある自分と義威瀬を繋いでくれているような箱を抱えて行きつつ、手にある箱は確実に自分に義威瀬との距離を少しだけ近づかせに来てくれているのに違いないんだと、内心で未来に絶望している自分に言い聞かせていく美空は、ぽつりと声を発していた、「この店にとってはそうではないみたいなんだぜ。」自分が彼に向けていた説明に、内心に悲しみにつられているようにと目を細めては、ぼんやりと床を見下ろしている初老の男性が付けていたピンク色の腕時計に一瞥していく美空は、つい結構お金持っているはずなのに、碌な腕時計も買えないでいる彼はどうしようもない奴なんだと、心の中で初老の男性の存在を子小馬鹿にしていく美空は目を半開きさせて行きつつ、左手にある箱を握っていき、「もう用が済んだらさっさと出てけ、」


  まるで客人である彼を追い出そうとする自分の態度に、驚かされているようにと軽く額に皺寄せて来る初老の男性の顔を見つめていく美空は、軽く左手で毛布越しで太股にくっついてくるような箱を叩いて言う、「まだ身代金を稼がないといけねぇんでよ。」軽く白皙の顎を上げては自分が紡いだ既に現状を受け入れているような一言に、自分の純白はいよいよ心の奥まで毒害されてしまったのかと、自嘲気味に笑って見たくなりつつ、泣き出してしまいそうな気がしてならないでいる彼女は、自分が涙を零して行く時は、臭い男に無理矢理体を揺さぶらないでくれる時間を神から貰いたいと願って行きながら、ぽつりと絶望に満たされているような戦慄している声を発していた、「こっちとらよぉ…!」


  美空が自分に投げて来ている酷く自分の事を嫌っているような様に、目を細められているように感じては、可笑しそうにと軽く口角を上げていく初老の男性は流し目で彼女の顔を見て行きながら、声を発していくき、「随分と食い付いてくるのではないか、」自分が彼女に向けていく一言に、不満を覚えているようにと軽く唇を尖らせに来ているような彼女の仕草に、心を弾まされているように感じつつ、まったりと右足を床に付けに行く彼はゆっくりと両肘を太股に付けていく、「名前は?」


  初老の男性が普通の街でばったりと遭遇していたように、自分に話しかけに来ている態度に焦燥感を感じつつ、不満そうにと鼻翼に力を込めてしまう美空は軽く眉毛を顰めては、彼の顔を睨むようにと見つめていき、「お前には関係ないだろう、」自分が彼に向けていくやや怒っているような態度に驚かされているようにと、軽く眉毛を跳ねらせてしまう彼の顔を睨んでは、強く自分の体を汚しに来るような空気を吸い込んでいく美空は、まるで叱れていた子供のようにと軽く白い歯を噛んでは、ぷいと彼から目線を逸らしてはぽつりと声を発していた、「知ってどうするんだよ。」


  彼女が自分に見せに来る金をいっぱい持っているのを知りながらも、自分に媚びようとしないでいる態度に心臓を弄ばれているような気がしつつ、彼女ともっと仲良くなろうと考えては、彼女に近づけていた上半身を引いていく初老の男性は、まったりと背中をパイプ椅子の背に付けては、勿体ぶっているような自分の態度に興味を引かれているようにと、自分に目を向けに来る彼女に笑ていき、「俺は多々羅 矢彦(たたら やひこ)、」


  自分の名前を知れては宛ら自分の名前はどうでもいいんだと言わんばかりに眉毛を顰めては、何度も鼻翼に力を込めていく美空の白皙の横顔に笑っていく多々羅は言い放った、「ここら辺の店は俺が仕切ってたりするんだよ、」軽く顎を引いては珍宝を抱えているようにと、自分が彼女に送っていた箱を抱えてくれている美空の健気な態度を見つめていく彼は微笑んでいく、「夏日美空さん。」




  


  

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