第242話もうお腹いっぱいでございます…

  叱られていた子供のようにと酷く衰弱している我妻の態度と、クラスの中で自分こそが覇王だと言わんばかりに尼姥姥を虐めていた彼の形相を思い浮かんでいくと、小夜を守らねばならないでいる自分の安全を脅かす輩は、皆等しく我妻のように少し捻ったら号泣するような状態でいないと、自分には安心して暮らしていけないと思っている竜祥、まるで自分に懇願するポーズに固定されているような我妻の潤んでいる黄色の瞳の中にある自分のニヤリと口角を上げていく様を凝視しては、ゆっくりと目線を校門に向けていく竜祥は言う、「分かってる分かってるって。」


  自分が紡いだ言葉を完全に信じてくれないでいるようにと、懸念している表情を保てつつゆっくりと両手を下していく我妻の態度を見つめて行きながら、ゆっくりと胸元を校門の方向に向けていく竜祥、「安心しなよ、俺はただ普通に暮らして行きたいだけなんだから。」ぽつりと自分が声に乗せていた言葉を疑って来ているようにと、軽く唇を噛んでいる我妻の虐められても、文句の一言も言えないでいた尼姥姥とそっくりにも思える態度に、口角を無理矢理上に固定されているような気がしてしまう竜祥は補足するようにと声を発していた、「お前は誰かを虐めるのは勝手にしろ?」


  「は…!」自分が声に乗せていた話に興奮を覚えているようにと大きく唇を開けては、満面の笑みを二階に向けている我妻が浮かんでいる歪んでいるようにも思える表情に心をくすぐられているように思えては、チラっと横目で校門の方向に視線を向けていく竜祥、斗奴雷が紡いだ自分とはまったく同じようにも思える言葉の中に隠されていた思いは、根本的に違っているように思えては、ただ無事に日々を過ごして行きたいと願っているだけでは、到底現実って奴は自分たちの思いに素直に従ってくれやしないんだと、右足から常々に自分にその教訓を知らせに来ている苦しみを感じて行きつつ、まだ自分のような痛い目に遭っていない斗奴雷にその道理を言い聞かせても、きっと分かってくれたところで、本当に自分と同じように、自分と大事な小夜を守るために他の人を見捨てていく事は、彼には出来ないのであろうとぼんやりと考えている竜祥、「でも、ターゲットは常に一人にだけにしてね?」


  流し目でぱちくりながら自分の顔を見てくれては、まるでどうしてターゲットを一人だけに絞っていくのかを分からないでいるような我妻の表情を睨んでは、彼に自分の思惑を知る必要はないんだと思っている竜祥は軽く左手の人差し指を立てていく、「でないと、」軽く顎を引いては横目で我妻の顔を睨んでは、阿保のように色んな人を虐めていくと、その中で虐めに耐えられなくなる奴が人でも湧いてたら、彼が培ってきたクラスのバランスは一気に崩されてしまうのであろうと思い、誰かが虐められているのを、出来る限り最低の人数と言うどうでもよく思える条件を足していく余裕があるのなら、斗奴雷が思っているように、誰かが虐められているのを見たくもないと思っている竜祥は学生だけではなく、人間なら自分の安全さえ守れるのなら、他人の事なんてどうだって良く考えるのが当たり前のように思えている竜祥は我妻の瞳を見つめては、阿保に自分の身の安全を潰されてたまるものかと内心で叫んで見たくなる竜祥、「分かるだろう?」


  「わ、分かってるって…」ごくりと固唾を飲み込んではまるで自分の眼を抉ろうとしているようなくらいに、鋭利にも思える竜祥の瞳に心を握り締められているような気がしてならないでいる我妻は、恐る恐ると肩を縮めて行きながら、ぽつりと弱っている声で言葉を紡ぎ直していく、「いや、分かりますって…」「うん、」我妻が自分に向けて来る丁寧な態度に満足しているようにと、軽く頷いていく竜祥は微笑んでいき、「君とも仲良くやって行けそうだよ。」軽く鼻翼に力を入れては疼く右足を校門に向けて踏み出そうと考えている彼はつい我妻が素直に自分が言っている言葉を大人しそうに聞いてくれる訳を思うと、彼が彼の母親に恥を覚えている事は理解できなくもないように思いつつ、ちゃんと彼の学費の為に働いている彼の母親はまともな母なんだと、心の底から思っている竜祥は思わず目を細めては、自分の疼く右足から彼に目線を向けていた、「別れる前に最後に一言を言わせて貰おうか。」


  「は、はい…」竜祥の校門に向けて踏み出していた右足をゆっくりと引いて来ている態度に戸惑いつつ、ぼんやりと小首を傾げていく我妻はつい彼は自分に変な事をするんじゃないかと不安になり、もしかしたら彼は自分が尼姥姥にして貰おうと思っていたように、自分に裸のダンスでも披露して貰おうと考えているのではないと、不安に口角を斜め下の方向に向けられているような気がしてならないでいる我妻は喉に詰って来ているような唾液を飲み込んでは、恐る恐ると彼に尋ねていく、「何なのでしょうか…」


  我妻のまるで自分が彼の事を虐めたりしないのかと不安になっている様に口角をくすぐられているように思いつつ、軽く鼻で笑っていく竜祥はまったり左手をポケットに突っ込んで行きながら、校門に向けて踏み出していた、「母親のことを大事にしろよ。」「えっ?」まるで自分が紡いだ言葉を上手く理解できなかったかのようにと間の抜けた声を発して来ている我妻の態度に、苦笑いしてみたくなっている竜祥は横目で我妻の顔を見て行きつつ、真面目そうな表情で声を発していく、「体を張ってお前を育っている立派な女性だからだ。」竜祥がまるで自分の心を抉りに来ているような言葉に、口角を斜め下の方向に向けられているように思えては、思わず苦しそうにと俯いてしまう我妻、「うっ…」


  我妻の自分が声にした言葉に悩まされているような態度に目を細められては、ぼんやりと左手をポケットから抜け出しては、我妻が彼の母親に向けていく態度は自分に支障をもたらして来る可能性は零に等しく思えては、やけに単純だった自分にも思えるくらいの斗奴雷が、自分との話を思い出していたせいで、つい考えが少しばかり緩められていたんだと内心で呟いてしまう竜祥は、可笑しそうにと軽く鼻で笑っては、再び目線を自分の存在を待ってくれているような夕陽に向けていき、「節介が過ぎたみたいだな、それじゃ、」まったりと左手を上げては自分が声にした言葉に苦しめられているように、項垂れている我妻を視界の隅っこから消していくようにと歩き出していく竜祥、「またね。」


  「は、はい…」竜祥が自分に向けて来ていた母親に対する思いに、心を握り潰されてしまいそうな気がしては、彼が語って来ていた言葉は間違っていないはずだと考えつつも、彼が自分のような母親を持っていない故にそのみすぼらしい商売をしている家族がいると、どれだけ悔やんでしまうのかを分からない故に、そのような淡々と正しく聞こえるだけであり、母親に感謝するより恥ずかしさがずっと上回れている自分の気持ちを考えていないんだと、内心で文句を語ってみたくなっては、思春期に入っているクラスメートたちに母親の仕事を知らされると、いつ自分の父親と同じ洞窟を冒険した兄弟になるのかもしれない学生と同じ教室の中で、座っては共に青春時代を向かっていくにつれ、全員母親を探検しては、探検隊で自分の身も心も嬲って来る可能性を少し想像しただけで、苦しい心境に心が苦い汁を分泌しているように気がしては、ますます誰かを虐めては、出来ればクラスにいる全員を虐め倒しては、自分こそが覇者であり、探検隊を組もうと考えるなと言う思いを植え付けていきたいと強く願っている我妻。


  母親の存在が自分にどれだけの不安をかかって来ていたのかを考えると、つい学校なんか止めてはバイトしながら、何とかまともな就職先を見つけて行きたいと思ってしまう我妻は、自分の内心にあるコンプレックスにも思える矛盾だらけの思いを刺激しては、まるで何事もなかったかのようにと校門から離れてようとする竜祥の顔を睨んでいた、「さよなら…」まったりと自分が前に向けて踏み出していく足につられているような微風に顔を吹かれるがままに目を細めている竜祥。


  軽く鼻翼に力を入れては左手にあるまるで自分に微笑んでくれているようなマシュマロの如く橙色の雲に微笑んでいく竜祥は、軽くケーキの包装を連れ、左手を前に向けて押していた、”ガター”「あっ!」忽然、まるで自分の名を呼んでくれて来ているような玄関から伝わって来ている錠が開かれていた音に見開かされては、勝手に上げていく口角に目を細められては、満面の笑みを浮かべていく小夜は急いでいるように両足で淡い黄色のスリッパを踏んでは、玄関に向けて走り出していく、「ただいま~待ってたわよ?」


  屈託のない笑みを自分に向けて来ている彼女の白皙の頬に添えていく青色の髪の毛に、目を奪われているような気がしてならないでいる竜祥はつられているようにと、軽く口角を上げては彼女が着こなしていた白い長袖シャツを見つめている。「今晩はねー」元気に満ちあふれている心境に右腕を操られているようにと、右手をかざしていく小夜は淡い笑みを自分に見せてくれている竜祥の態度に見開かされつつ、彼の右手にある鞄と争っているような彼の右手に捕まられていたケーキを包んでいた包装に視線を奪われている小夜。まったりと左手を右手にある包装から引いては、靴を脱ごうとしている竜祥の様を見ながら、ぼんやりとかざしていた右手を下して行きつつ軽く自分の艶やかな唇を隠していく彼女、「おお…」


  軽くスニーカーの踵を踏んでいる竜祥の自分が漏らしていた感嘆の声に、からかわれているようにと笑ってくれている横顔を見つめて行きつつ、急いでいるようにと彼のもとまで歩いては、屈んで行きつつ床に置いていたスリッパを彼の足元まで持って行こうとする小夜、「なんだよそれ~?」可愛くアピールしているように軽く左手に力を入れては、左手を上げている小夜の元気に満ちている姿勢に心をくすぐられているように感じては、自分の足元に黒いスリッパを置いては、楽しそうにと自分に両手を向けて来ている小夜のケーキと鞄を預けようとしてくれている様に、口角を軽く斜め下の方向に向けられているように感じては、胸元の奥からまったりと体中に向けて広がっていく照れくさい気持ちに、歯がゆい思いを強いられているように感じつつ、もし自分がずっと小夜と暮らしていけるのなら、毎日のようにこのような新婚生活みたいな体験を味わえるんじゃないかと、脳内で浮かんで来る甘い蜜のような未来に、心を奪われて仕舞いそうな気がしてならないでいる竜祥は恐る恐ると右手にある物を彼女に渡してはごくりと固唾を飲み込んでいた。


  丁寧に竜祥の鞄とケーキの包装を抱えて行きつつ、まったりと振り返っては机に向けて歩き出していく小夜は嬉々とした表情を浮かんだまま横目で靴を脱いでいる彼の事を見ながら彼に尋ねていき、「プレゼントを買ってくれてたのかね~?」遠足にいくのを楽しみにして来ている子供のような態度を自分に見せてくれている小夜の様に、口角をくすぐられているように感じつつ、チラっと目線を彼女が穿いていた白いストッキングに向けてしまう竜祥、まるで自分に微笑んでくれているような彼女の太股を守っているような菱形のピンク色のデザインに、口角を頬から離れて仕舞いそうなくらいに引かれているように感じては、照れくさそうにと中々返事を紡ごうとしないでいる自分に困っているように小首を傾げてくれている小夜の横顔から、目線を逸らしていく彼は軽く左手を鼻先を押さえては無愛想な声を発していく、「ええ。」


  竜祥の少しばかり不機嫌になっているような態度に困らされては、ぱちくりながら両手にある鞄とケーキを机に置いていく小夜、丁寧にまるで夕陽に包まれていた宝物のようなケーキから両手を引いては、チラっと目線を額が微かに汗ばんでいる竜祥に向けていく小夜は、右足から感じている痛みに悩まされているように、眉間に皺寄せている彼の事を目にすると、つい自分のせいで彼に傷を負わせていたことを思い出しては、悔やんでいるようにと白い歯を噛んでしまう小夜は、ゆっくりと自分に向けて歩いて来ている竜祥の赤い瞳に一瞥していき、「うう…あのね?」


  小夜のまるで自分に彼女はさっきどんな事を考えていたのかを知らせに来ているような、あからさまなまでに自分の右足に向けて来ていた目線に心をくすぐられているように感じては、自分の傷に負い目を覚える必要はまったくないのにと彼女に言い聞かせてみたくなっている竜祥は、流し目で彼女の顔を見ながら冗談交じりに声を発していく、「告白かね?」「えっ?!」竜祥が自分に向けて来ていたまるで自分が彼への告白を聞きたがっているような態度に、眉毛を跳ねらせているような気がしてならないでいる小夜は大慌てで両手を前に向けて伸ばしていき、「ち、違うわよ!」


  帰ってきてばっかりの彼に愛の告白するのは恥ずかし過ぎると思っている小夜は、軽く人差し指を突いて行きつつ肩を縮めては、チラっと自分のもとまで歩いてくれていた彼の顔を見ていく、「ただ、何て言うか、」どうやって彼に提案する言葉を紡いで行けたらいいのかと悩んでいるように、軽く右手の人差し指で彼がさっき自分に向けて来ていた自分の事をからかっていた話のせいで、痒くされているこめかみを掻いて行きつつ左手の人差し指で彼の右足の膝を指差していく小夜は、ゆっくりと潤んでいるピンク色の瞳を彼に向けていき、「わたしが迎えに行かなくていいのかえ?」


  小夜が自分に向けて来る気を遣ってくれている一言に目を細められては、微笑んでいく竜祥は流し目で彼女が浮かんでいる真面目そうな態度を覗き込んで言う、「何がだ?」「うう…」竜祥のあからさまに自分が具体的にはどんな事を語っているのかを知れているのにも関わらず、わざとらしく自分に質問を向けて来ている様に不満を覚えては、不服そうにと艶やかな唇を尖らせていく小夜はぽつりと唇を開けていき、「だから…その、」軽く繊細な眉毛をひそめては、ぼんやりと自分の顔を映し出してくれている赤い瞳を覗き込むように見つめている小夜、「右足の傷はまだ治っていないのでしょ?」自薦しているようにと左手を上げては胸元に当てていく彼女は迷わずに言い放った、「わたしが隣りで支えて上げた方が楽に戻れるんじゃないかなと思っててさ。」


  小夜が自分に向けて来ている愛おしく思える態度に、口角をくすぐられているように思えては、チラっと自分の右足に目線を向けていく竜祥は軽く首を横っては、彼女に視線を向けていき、「別にそんなにも痛くないよ、」まるで自分が紡いだ言葉は嘘だと言いに来ているようにと、艶やかな唇を尖らせては眉間に皺寄せている小夜の表情に淡い笑みを見せていく竜祥は、軽く左手の人差し指を立てては補足するようにと声を発していく、「ただ見ているだけなら凄く痛そうに見えるだけの話だ。」宛ら自分が紡いだ補足の話に納得し兼ねているようにと唇を尖らせている小夜の態度に、心を温かい羽根に撫でられては癒されているようにと感じている竜祥は彼女の自分の右足に目線を固定しては、悲しんでいるような態度に目を細めつつ、ゆっくりと椅子に向けて歩き出して言う、「あんまり気にするな。」


  「うう…」まるで自分に座ってと促して来ているように、自分の後ろにある椅子を引いてくれている竜祥の軽く白皙の顎で椅子を指して来ている様に、責められているような気がしている小夜は不服そうにと軽く歯を噛んでは、ぽつりと弱っているような声を漏らしていく、「でも…」「でもじゃないの。」小夜がしようとしている事は尋常じゃないくらいに危険に思えては、彼女が学校で自分を迎えに来ると言うのなら、きっと誰かに存在を発見される可能性を生んでしまうのだろうと思い、自分に不満を覚えている我妻はきっと彼女を利用するのに違いないと強く思っては小夜の為には、彼女に自分の学校に来させてはならないと強く考えている竜祥は、まったりと両手を上げては彼女の華奢な肩に置いていく、「外は危険だらけだぞ?」


  まるで自分の微かに汗ばんでいる両手に合わせてくれているようにと、素直に臀部を椅子につけてくれている小夜の拗ねているようにと唇を尖らせている様に微笑んで行きつつ、軽く顔を前に向けて彼女の顔を覗き込んでいく竜祥は目を細めて行きつつ、潤んでいる彼女の瞳を見つめて言う、「お前のような可愛い女の子を見つけたらきっとどんな手を使ってもお前を手に入れようと考えるのだろう。」”ドクンー”突然、竜祥が紡いだ自分の安全を気にかけてくれていた一言の後半の部分はどうでも良く思ってしまうくらいに、前半の話は酷く魅力的に思えている小夜、「おお…」胸元の奥にあるときめきに無理矢理唇をこじ開けられているような気がしてならないでいる彼女は、ごくりと固唾を飲み込んでは、淡い笑みを自分に残してくれては、ゆっくりと机の右側に向けて歩いていくと同時に、椅子を引いている竜祥の凛とした横顔を見つめていく、「さりげなく可愛いって褒めてくれる…」


  「うう…」自分が彼女に向けていた照れくさい気持ちを、心に植え付けに来ていたような話を掘り下げて来ているような小夜の態度に、口角を無理矢理斜め下の方向に向けられているように感じつつ、拗ねているようにと眉毛をひそめていく竜祥は憤っているようにと、潤んでいる赤い瞳を彼女の紅潮し始めている頬に向けて言う、「真面目な話をしてんだよ、茶化すなよ、」不服そうにと軽く歯を噛んでは椅子を両手で引いていく竜祥はぷいと首を横に向けていた、「阿保。」


  「ううう…」竜祥のハニカム姿で自分に怒って来ている態度に困らされては、軽く両手で自分の太股を包んでくれている滑っているようなストッキングに付けては、不服そうにと唇を尖らせている小夜はゆっくりと臀部を椅子に向けている竜祥の顔を見ていき、「辛辣…飴と鞭…」小夜のまるで自分がさっき彼女に向けていた言葉を分析しに来ているような態度に目を半開きされているように思えては、飽きれているようにと潤んでは微かに血走っている眼で華奢な肩を縮めている彼女の姿を映し出していく竜祥は、軽く右肘を机に付けては、眉毛をひそめて行きつつ、左手の人差し指を立てて行きながら丁重に彼女の瞳を睨むようにと見つめていく、「兎に角だ、俺の学校の前で来るなよ?」


  まるで納得したくないと語って来ているように自分の顔から目線を逸らしては、軽く頷いてくれている小夜の態度に飽きれているように思いつつ、ついため息を零してしまいそうな気がしてならないでいる竜祥はゆっくりと右腕を机から離れては、視線を自分の右足に落としていく、「今度こそ俺の右足をこうしていた犯人より危ない奴が来るかもだからね?」話を紡ぎながら自分に少しばかり悲しんでいるような目線を向けに来ている竜祥の態度に、心を悔やまれているように感じては、軽く白い歯を噛んでいく小夜は小さな両手を握って、彼のような賢い頭を持っていないと言うのなら、せめて彼に困らせてしまいそうな事を出来る限り控えていこうと考えている彼女は、大人しそうにと首を縦に振っていき、「うん…」竜祥が口にしていた右足の事に目線を引かれているようにと彼の右足に視線を落としていく小夜は、申し訳なさそうにと軽く鼻翼に力を入れては、眉毛をひそめて行きつつ、チラっと彼の顔に目を向けていく、「ごめんね…」


  小夜が自分の考えにようやく納得してくれていた事に微笑んでは、ぼんやりと両手をケーキを守っていたような橙色の包装に向けようとしていた竜祥はつい彼女が自分に向けて来ていた話に困らされては、ぼんやりとぱちくりして行きつつ、彼女の顔に目線を向けていき、「何で謝る?」「だって…」申し訳なさそうにと軽く人差し指を突いて行きつつ、彼の右足から視線を困っている表情を浮かばせている彼に向けていく小夜は言う、「わたしのせいで右足がこうなってたのでしょ?」

  

  小夜がまだ自分の右足に負い目を覚えている態度に、苦笑いしてみたくなっている竜祥は目を細めて行きつつ、小さな針に四六時中に右足の膝の存在を強調されているように感じている彼は、右足を見つめながら軽く頷いていく、「そうだな、」ニヤリと左側の口角を上げては潤んでいる瞳で小夜の寂しそうな表情を見つめていく竜祥は軽く顎を引いては、真面目そうに声を発していき、「叔母さんに文句を言ってやらねばだな。」「え?」竜祥が自分に聞かせて来ていた言葉に悩まされているように思えては、どうして彼の右足を痛ませていた自分にではなく、母親に文句を言うのかと彼に尋ねてみたくなっている小夜。


  軽く艶やかな唇を開けてくれている小夜の姿勢に口角をくすぐられているように感じつつ、彼女の事をからかうようにと両腕を机につけては、軽く手の甲に顎を乗せていく竜祥は微笑んで言う、「小夜をこんな男なら誰もが惚れる顔に産むんじゃねぇよってな?」”ドクンー”刹那、否応なしに自分が開けてしまいそうな唇を無理矢理閉ざしに来ている竜祥の話に見開かされては、ぼんやりと彼が自分に向けて来ている屈託のない笑みを見つめている小夜、「ううう…」激しく鼓動を刻んでいる胸元の奥から段々広がっている温かい漣に悩まされては、自分にはどうしたらいいのかと神に尋ねてみたくなっている彼女、「おお…」


  ぽつりと唇から漏れている返事は少しばかり雑のようにも思えては、急いで彼にちゃんとした返答を向けて行かないとと強く思っている小夜は内股になっては、自分の手の甲をくすぐりに来ている太股に温められているストッキングを見下ろしては、何とか額を上げようと考えている、「おお…」喉が恥ずかしさに詰らされては、まったく言葉を紡げないでいる事に見開かされては、口角が胸元の奥から脳にこみ上げて来ている恥ずかしさに斜め下の方向に固定されているような気がしてならないでいる彼女は、つい竜祥が自分に投げて来ていた背中を焼いて来ているような話に泣かされてしまいそうな気がしてしまい、「ううう…」


  困り果てては上手く自分に返事を向けることが出来ずにいる小夜の態度に目を半開きさせて行きつつ、彼女の態度につられているようにと恥ずかしさが段々エスカレートしているようにと感じている竜祥、「んだよ…」ごくりと固唾を飲み込んでは、拗ねているようにと細い眉毛をひそめていく彼は小夜の行動を真似しているように、軽く太股で手の甲を押さえては、少し頭を左側に向けていく彼はぽつりと弱っては恥ずかしさに震わされている声を上げていき、「くさい台詞だと自覚してるんだよ俺は…」軽く白い歯を噛んでは、つい恥ずかしさに気持ちを翻弄されているように思えては、自分に怒ってみたくなっている彼は急いでいるようにと両手をケーキに向けていく、「もういいって…!」まるでケーキを封印していたような赤い日輪のようなリボンに繊細な指先をつけていく竜祥は、抜け殻と化していたように自分の顔を見て来ている小夜に尋ねていくようにと声を上げていき、「ケーキを食べようぜ?」


  「う、うん…」竜祥が自分の為に包装を解いてくれている姿勢に感動を覚えている小夜は、つい彼がしてくれている事は平凡なはずなのに、どうしても高まっていく心音に頭を狂わされているような気がしてならないでいる彼女は、恐る恐ると肩を縮めたまま恥ずかしそうに右手の人差し指で痒くなっているこめかみを掻いて言う、「どうもありがとうございました…」まったりと左手を腹部に当てては、幸せに腹を満たされているような気がしてならないでいる彼女は嬉しそうにと軽くピンク色の口角を上げては、チラっと彼に目線を向けていく、「もうお腹いっぱいでございます…」


  「んでだよ…まだ何も食ってねぇだろうが…」まったりと自分の両手に握られていた包装を開いては、宛ら咲き誇れる花のようにと体を開いてくれては、赤いリボンを乗せていた包装と同じような赤い苺に目を細めて行きつつ、自分が買っていたケーキに期待しているような眼差しを向けて来ている彼女に微笑んでいく竜祥は、横目で彼女の顔を見て行きながら冗談交じりに声を発していき、「ちゃんと手を洗えよ?」


  ゆっくりと包装ごとケーキを自分のもとに押して来ている竜祥の行動に口角を上げられているような気がしてならないでいる小夜は、嬉々とした表情を浮かんでは、迷わずに白皙の両手を彼に向けて伸ばしては、自慢しているようにと声を発していく、「もう洗ってた!」小夜のやけに元気そうにと自分に向けて来ている返事に細い眉毛を軽く跳ねらされているような気がしている竜祥は、ぱちくりながら軽く頬杖を突いていく、「そうだったのか?」


  「うん!」強く両手を握っては淡い赤い色のジャムのようなシロップに囲まれていた苺が、自分と竜祥の髪の毛を照らしてくれているライトのもとでは、やけに艶やかに見えてしまう小夜は嬉しそうにと口角を上げて行きながら、興奮気味になれては潤んでいるピンク色の瞳で竜祥の顔を映し出していく、「だって竜祥君はいつも何かしらのサプライズを用意してくれるから、」猛然と右手を強く握ってはガッツポーズを取っていく小夜は迷わずに竜祥に左手を向けては、親指を立てていた、「待ってたのよ!」


  小夜が自分に向けて来ている天使のようにも思えるくらいの燦爛な笑みに、眉毛を跳ねらされているような気がしてならないでいる竜祥、「そ、そうか…!」急いでいるようにと右手を机から引いては、自分に何度も頷いてくれている小夜の顔に恥ずかしさを植え付けられているような気がしている彼は、照れくさそうにと俯いて行きつつ軽く右手で後頭部を擦っていく、「ま、待っててくれてたのか…」机の上に置かれていた自分の鞄を目にすると、つい帰って来ていた自分に親切なまでにスリッパを持ってくれていた小夜の、自分から鞄とケーキを持っていた事を思い出しては、自分がケーキを買うときにずっと彼女の事を思っていたように、彼女もちゃんと自分の存在を考えてくれていたのを思うとつい心が甘いシロップに浸食されているような気がしつつ、変に小夜がマンションで待ってくれている事を意識してしまうと、勝手に彼女と上手く結婚できていたような気分になれている竜祥は、チラっと白皙の右手で包装の中に置かれていた透明のスプーンを握っている小夜に一瞥していき、「嬉しい…」

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