第17話 新しい趣味は何にしよう
いつもより短い時間で放送を終え、ゲームからログアウトした。視聴者にも注意されてしまったので、今日からはゲームと編集だけでなく、他に何か出来る事を探して見ようと思ったのだ。
とりあえずは今日まともに動かし始めたMonologerの運用について少し考えたり、他の人のアカウントを見てみようと思っている。真面目な話本当にどう扱えば良いかわかっていないので、他の人の使い方から分析してどうするのが一番良いかを考えてみたい。
「おー返信が一〇〇件ぐらい来てる。とりあえずこれも読んでみないとな」
ひとまず何かをするために、『面白い事を教えてくれ』という俺のお願いに送られてきた返信を一つ一つ読んで、お礼の言葉を送っておく。
「読書、アニメ、あたりはまあ多いよなあ。後は他の配信者の人の視聴、か。それはありだな。誰を見に行くかは後で考えるとして……」
読書やアニメといった家の中で出来る趣味だけでなく、スポーツや、俺が以前触れた乗馬を現実でするのはどうか、プラモデルやジオラマを作るのは達成感もあって良いなどといった、様々な趣味が送られている。
俺にとっては未知のものが多いが、だからこそ興味深くもある。動画を始める前まではよくしていた読書やアニメ鑑賞と、新しい趣味をそれぞれ一つずつ初めてみるというのも良いかもしれない。
「一〇〇人以上に返すのはしんどいなあ。これもっとフォロワーが多い人はどうしてるんだろ」
早速一つ目の勉強ということで、俺の動画を評価してくれていた『有馬ノノ』さんのモノローグを見に行ってみる。俺が返信したモノローグにも、たくさんの他の人からの返信が来ていたが、そのいずれにも返信を返している様子はない。
アカウントを見ても、フォローされている人数に対してフォローし返している数は少ない。とすると、絶対にフォローを返さないといけないわけではないようだ。
有馬さんを応援している人は彼女のアカウントをフォローし彼女が発信した事を見るが、有馬さんの方は自分が仲の良い人をフォローしているだけで、自分を見ている人までフォローしているわけではないということか。
確かに、彼女が三〇〇万人全員の情報を受け取ることになるとパンクしてしまうのだろう。
「うーん、とりあえずお礼のモノローグをしておこうかな。そうすれば見てくれる人はわかるだろうし」
最初に募集したモノローグとは別に、『送ってもらったものは全て読みました。人数が多いのでこれでお礼とさせてもらいます』という旨のモノローグをしておく。
「どうするかなー、どれもやってみたいとは思うし……。とりあえず乗馬とか外に出る奴はひとまず置いておいて……。まあまずはじいちゃんのところから本送ってもらって読み直すか」
それを動画で紹介するというのもいいだろう。
「いや、また動画のこと考えてるな。それが駄目なのか」
良く考えてみると、俺は新しく何を始めるにしてもそれを動画にしそうである。それはもう仕事のためにするとかではなく、自分の行動を全て動画にしたくなってしまうといういわば職業病的な感じでだ。
「まあやってみてそれを動画にする、って感じなら疲れないし良いだろ」
動画のために、ではなく、普通の生活を動画に、というスタイルだ。今の企画にも近いし、それならそれほど気疲れもしないから趣味として成立するだろう。
「自分でただ楽しむって難しいな」
祖父の家に住んでいる妹に、本を送ってもらうようにメールをしておく。古い本ではあるが、祖父の保存状態が良かったのでまだ残っているはずだ。
「後は……まずはプラモやってみるか。そう言えばSF系のゲームはまだやってなかったな」
ロボット物のアニメも、昔はいくつか見ていた。特に宇宙を自由に飛び回りながら戦う姿はかっこいいと思ったものだ。俺はしていないが、VRMMO系にはそういった系統のゲームもあるのでいずれそれを題材に動画を作るのも良い。
「いや、だから動画じゃないんだって」
また動画の事を考えていた。俺が、面白そうだからそのゲームをするのだ。まずはそれでいい。
「じゃあとりあえずプラモの注文と……の前に初心者向けのサイトを探してみよう」
知識はまったくないので、昔見たことのあるアニメのロボットのプラモデルを、初心者向けのサイトを参考に購入しよう。そして作った後、もとのアニメも見てみよう。
「よし、とりあえずはこれでOK、っと。後は動画まとめて今日は終わりかな」
しばらくいろんなサイトを巡って、それを参考にプラモデルを注文する。昔良く見たアニメのロボットを注文した。明日には届くと思うので、明日からやってみよう。
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