寮生活での××

@syumisagasinotar

Episode1

『ここからみんなで脱出して、何にも縛られずに自由になろう。』


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中学を卒業し、嫌々ながら高校に入学した。

私のクラスはとても賑やかで、ほとんどが地元の人である。

まあそうゆう訳で、私みたいな地方から来た人は、異物見るかのような視線で見てくる。

少し視線が痛いなあと思いつつスマホを開きイヤホンをつけ最近お気に入りの音楽を聴いていると、誰かに話しかけられた。

「ねえ、貴方ここの人じゃないよね。どこから来た人?」

急に話しかけられたことに驚きながら、私は「多分名前言っても分からないと思う…結構外れの方にある待ちだから。」と返した。

すると彼女は、ふーんと返し何やらまた話しかけてきた。

「ってことは家はこの近くじゃないってことでしょ?君は今どこから通ってるの?」

その答えに私は、この学校の農業科が主に使っている寮にいまは住んでいるんだ。」と答えた。

すると彼女は少しぎこちなくそうなんだと返してきた。

どうしたのかとその子に聞くとこう答えが返ってきた。

『あそこはね、あまり良い噂聞かないから…なんでもそこには"オカアサン"がるんだって。』

お母さん?どうゆうことと聞けば、なんでもここでは結構有名な話らしい。

寮が建っているその土地は、元々ある人の所有している土地だったらしい。

けれど、その近くに学校を立てて寮も作らないといけなかったため土地を売ってくれと交渉したんだそうだ。

そしたら結構あっさりと譲ってくれたみたいだけど、その代わりと条件が付けられた。

「譲ってあげるわ。だけど…そうね、その代わり私に寮の権限を全て私にくださいな。」

少し…いやかなり怪しいと思ったけれどこの街に他にちょうどいい土地がなく渋々その条件を飲み込んだらしい。

するとその女は完成した寮に住み寮母の真似事をしだしたらしい。そこまでは良かった。

けど途中で、まあそうゆうお年頃なわけで反抗し出す生徒がいたらしいの。

そしたらね、その女、その生徒をひとつの部屋に押し込んで一晩とはいえ閉じ込めたらしいの。

そして次の日、その犯行した生徒が出てきたと思ったらなんにも知らない子供みたいになっていて、寮母の女あのことを『お母さん』って。

それを見た周りの人はみんな驚いたって、だって、その学年で一番荒れていた子が次の日には雛鳥のごとく寮母に着いて、お母さんお母さんって。絶対おかしいと誰もが思ったと思う。

すると急に、寮母が「私のことは"お母さん"ていうこと。それと、お母さんには迷惑を掛けないこと。お母さん悪い子は大嫌いだから、みんな守れるよね?」

それからは、みんなその女の言うことを聞くしかないんだって。

もしも聞かなかったらどうなるか分からないから…


「まあ気にしないで。あくまで"噂"だから」


噂…かぁ…でも火のないところに煙は立たない。信じたくはないけど…あの寮母さんをみんな本当に"お母さん"って言っていたのを今朝見てしまった。


「家に帰りてぇ…」


ここに来てすぐだというのにもう帰りたくなった。

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