第26話
「それは【暴■】の因子だ。お前はすでにかなりの量を持っているが、私の目的のために必要な量にはまだまだ足りない。」
そういって、仮面をつけた男は手を空中に突き出した。
何をするのかと不思議な目で見つめていると、仮面をつけた男の手が輝き始め、光が収まると仮面をつけた男の手には一つの大きな結晶があった。
その結晶は、一見すると赤く輝くように見えたが、その赤く輝く色の裏ではすべてを呑みこむような赤黒い暗い色が隠れているようで、とても不気味な色だった。
「これは【暴■】の因子の結晶だ。お前はこれを吸収してもらう。まあ、1度に全部吸収してしまえば壊れてしまうから、まずはこれだけしか吸収させないが。」
そう言って、仮面をつけた男は赤黒く輝く結晶を両手で持ち、大きな塊と小さな塊の2つに割った。
大きさとしては、十倍近く差のある二つの結晶の塊の内、小さい方の結晶を俺に渡して大きい方の結晶は再び光に包まれて消えたところで、仮面をつけた男は俺に渡した小さい方の結晶を指さして言った。
「比較的早急にその結晶を吸収しろ。そろそろ時間がない。間に合わなければお前の利用価値はなくなるから気をつけろ。」
急に仮面をつけた男が、そんなことを言い出したのでどういうことかと聞いてみると、どうやら俺の【飢餓超耐性】のレベルがそろそろ上がるころであり、それと同時に俺は進化が起きるようだった。
その進化の時に、【暴■】の因子の結晶とやらを吸収しているかで進化先が変わってしまうらしい。
『名前・・・・・ハマー=フロータス
位階・・・・・5
レベル・・・・987
種族・・・・・普人
性別・・・・・男
年齢・・・・・29歳
スキル・・・・【虫言語理解】・・・レベルMAX
【蟲言語理解】・・・レベルMAX
【魔蟲言語理解】・・レベル1
【虫操作】・・・・・レベルMAX
【蟲操作】・・・・・レベルMAX
【魔蟲操作】・・・・レベル1
【虫統率】・・・・・レベルMAX
【蟲統率】・・・・・レベル91
【虫召喚】・・・・・レベルMAX
【蟲召喚】・・・・・レベル48
【虫作成】・・・・・レベル43
【体力微回復】・・・レベル73
【魔力微回復】・・・レベルMAX
【魔力小回復】・・・レベルMAX
【魔力中回復】・・・レベル11
【飢餓微耐性】・・・レベルMAX
【飢餓小耐性】・・・レベルMAX
【飢餓中耐性】・・・レベルMAX
【飢餓大耐性】・・・レベルMAX
【飢餓超耐性】・・・レベル99
称号・・・・・無し
(転生者、『■■■■』*隠蔽中*)』
確か、今のステータスはこんな感じだったはずだ。
この結晶を吸収することで自分がどう変わるのか。
楽しみで仕方がない。
楽しみだ。ああ、楽しみだ。
俺はそっと自分の胸に結晶を押し当てた。
そして、アナウンスがなった。
《位階の到達を確認》
《進化を開始》
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