第11話 狩り3日目
落ち着いたところでタブレットでログを確認する。
《属性耐性をコンプリートしたので、全属性耐性に統合されます。》
《剣術、斧術、弓術、格闘術、盾術、槍術、棒術、投擲術、刀術、回避、加速、剛腕、威圧、威嚇、咆哮、縮地が全武術に統合されます。》
《盗む、鷹の目、千里眼、宝検知、解錠、暗視、潜伏、隠蔽、逃走が盗賊術に統合されます。》
《狙撃、連射、解体、採取、乗馬、罠感知、罠解除、罠設置が猟師術に統合されます。》
《鍛冶、錬成術、錬金術、修復、アイテム作製、裁縫、料理、家事、大工、農業、実写、実体、模倣が生産術に統合されます。》
《魔物オリジナルスキルを魔物スキルに統合されます。》
《Lv.20になったため、マイルームが進化可能となりました。》
*ステータス
名前: 田中 誠司
称号: 転移者、Fランク冒険者、愛莉の奴隷、愛莉の主人
職業: 剣聖↓
性別: 男
年齢: 15歳
レベル: 20
HP: 300
MP: 300
STR: 330
INT: 280
DEF: 260
AGI: 300
DEX: 280
Luck: 300
スキル
鑑定眼、インベントリ、翻訳Sp、マップEX、全属性魔法、全属性耐性、統率、
全武術、盗賊術、猟師術、生産術、魅了、物理攻撃耐性、魔物スキル、
全状態異常無効
魔法スキル
生活魔法、全属性魔法、時空間魔法、契約魔法
ユニークスキル
進化EX、複製EX、コンプEX、マイルーム改、全魔法適正、聖剣、付与EX、
魔力増大(極)、回復量増大(極)、鍛冶の極意、レア率UP(極)、
ジョブチェンジ
Lv.20になったことで進化がEXとなり、コンプSpがコンプEXに進化した。
コンプEXは、8割以上コンプリートしている場合に足りないスキルが派生し、統合される仕様になった。
それでスキルが次々と統合され、ステータスボードがスッキリした。
もちろん、統合により性能がアップするものもある。
例えば各属性耐性は属性攻撃を30%削減するものだったが、全属性耐性は50%削減に増強されていた。
その他のユニークスキルも軒並み進化した。
複製EXは、討伐経験のある魔物を複製し、眷属として召喚できるようになった。
付与EXは、相手に接触していなくても付与ができるようになり、敵にバットステータスを付与することもできるようになった。
アイテムにも複数のスキル付与ができるようになった。
しかし、相変わらずユニークスキルの付与は不可能だった。
一番気になるのがマイルーム改だ。
どのように進化しているのか楽しみだ。
城に戻ってから確認しよう。
俺たちは昼食を済ませ、河原を上流に向けて移動を開始した。
遭遇したゴブリンやスライム、ウルフを狩りながらさらに上流を目指す。
上流に進むにつれ川幅は段々と狭くなり、倒木によって橋になっている場所を見つけたので対岸に渡ってみることにした。
おっと、対岸に渡ってすぐに新たな魔物の気配を察知した。
*鑑定
種族: ワイルドボア(猪)
ランク: F
スキル: 突進
弱点: 鼻の根元
アイテム: 魔石、討伐証明部位(牙)、毛皮、肉
対岸の森へ入ると、そこには2m以上もある大きな猪がいた。
「ワイルドボアの突進は盾をも砕く。額の骨の固さは鋼以上。正面から受け止めるのは自殺行為だ。直線的な攻撃しかしてこないので避けてから攻撃するように。」
「わかりました、ジョイさん。愛莉、麻痺か足元を凍らせて突進を止めてくれ。」
「了解。じゃあ、まずはパラライズ!」
ボアは硬直し、麻痺して動けなくなった。
俺は縮地で一気に距離をつめ、ボアの首を切りつけた。
しかし、ボアの首は太く、切り落とすことはできなかった。
剣の切れ味が悪いのもあるが、俺の力不足もあるのだろう。
急所である鼻の根元を「剣」ではなく、「拳」で殴った。
格闘術による正拳突きだったため、鼻の根元付近の骨は砕け散り、ボアは膝を力なく崩し横倒しとなった。
「殴った方が良いみたい?」
「パンチ1撃でボアを倒すって、異世界人は凄いんだな。」
「・・・・。」
愛莉とジョイさんが引いているようだ。
そっとインベントリへボアを収納した。
「次に行くよ!」
愛莉が足止めを行い、俺が鼻を殴って次々とボアを狩っていった。
途中、薬草がチラホラ生えていたので回収しながら進んだ。
さらに森を進むと新たな魔物が現れた。
2足歩行する犬?だった。
*鑑定
種族: コボルト(犬)
ランク: F
スキル: 棒術、遠吠え、噛みつく
弱点: 首、腹
アイテム: 魔石、討伐証明部位(犬歯)、毛皮
肉球のある手で器用に棒切れを握っている。
ちょっとかわいいかもしれない。
俺は猫もきらいじゃないが、断然犬派だ。
でも魔物なのでこちらを殺す気満々で襲ってきた。
そして、遠吠えで仲間を呼んだ。
気配探知によると5頭のコボルトがこちらに向かってきている。
「仲間を呼ばれちゃったから速攻で倒すよ。」
動きは然程早くも無いの攻撃をかわしながら斬りつけた。
「新たなコボルト5頭が接近中。10秒後に接触。」
「OK! 次は私の番ね。」
現れたコボルトはそれぞれ武器を握っていた。
ゴブリン同様に多少の知恵があり、武器を扱うようだ。
但し、ゴブリンよりは劣り、武器といっても棒切れを持っているだけだ。
しかし、そのコボルト達は武器を使うことが許されず、近づく前に愛莉の魔法が炸裂した。
あっけなく5頭のコボルトは命を散らした。
その後もボアとコボルトを狩り、レベルも25に上がっていた。
愛莉の方も20になり、上級魔法を覚えたそうだ。
通常、レベル50ぐらいにならないと上級魔法は使えないそうだが、転移者であり賢者の職業を持つ愛莉は特別らしい。
ちなみに俺は中級魔法までは使えるようだ。
「これ以上森の奥に入るとEランクの魔物と遭遇する可能性が高くなってくる。そろそろ日も落ちてくるので城へ戻ろう。」
「わかりました、ジョイさん。帰りに今日の獲物を換金したいのでギルドへ寄っても良いですか?」
「構わんぞ。あまり遅くなると団長に怒られるので急いで帰ろう。」
「あと、お願いがあるのですが。そろそろ装備の更新をお願いできませんか? この剣ではこれ以上の魔物には厳しそうなので。」
「わかった。王に確認してみる。」
俺たちは身体強化を発動し、街に向かってダッシュで戻った。
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