《旧版》アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜

第4話 嫁のご機嫌とり

敵の基地に向かっている最中、いきなり電話がかかってきた。

「まずい。アイナからだ. . . 。」

如月　アイナ。如月家の第一夫人であり、創の正妻である。

アイナは創のことが好きすぎるがために強依存している。

いわゆるヤンデレ女子というやつだ。

創はしぶしぶ電話に出た。

「ねぇ！創くん！いったいどこで何をしているの！今日は7時には帰るって言ってたよね！もしかして浮気！ねぇ創くんはやく答えて！」

「浮気なんかしてないって！今仕事が長引いているだけだから。」

「また仕事！仕事、仕事ばっか言って全然相手にしてくれない！アイナより仕事の方が大事なの？」

このようにアイナが怒っているのは仕方がないことである。

創はここ半年仕事が忙しくあまりアイナにかまっている暇がなかった。

ヤンデレ女子であるあいなにとって大好きな創からかまってもらえないことが一番のストレスである。

だから創はあいなに対して強く言えないのである。

「この仕事が終わったらみんなで旅行に行こうぜ。」

「ほんと！なら今までのことは許してあげる！約束だからね！」

「仕事があるからもう切るね。」

「うん。わかった！仕事頑張ってね！」

創はさっきまでとは違い優しさが溢れる顔になっていた。

（ふぅ。機嫌が直ってよかった。アイナがちょろくてよかったぜ。）

創は敵の基地に向かってまた進み出した。