第11話
うずたかく積まれたゴミ山のテッペンに、私は捨てられていた。
灰色の曇り空と雨。降り注ぐ雨粒が目の中に入って、たまに視界が曇る。私は泥まみれで仰向けに寝転がったまま、一人ぼうっとしていた。
ここはどこだろう。
ここに来るまでの記憶の糸を手繰ろうとするも、ひどい頭痛がして何も思い出せない。雨のせいで体はぐしょぐしょに濡れているが、不思議と寒さは感じない。
上半身だけを起こして、辺りをぐるりと見回してみる。小さなゴミ山がいくつもいくつも積まれたその世界は、まるで最終処分場のようだった。
セーラー服を着ているから、私はきっと中学生か高校生なのだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます