尊い

影神

尊い読者に捧ごう、



画面越しの君は何て美しいのだろう、、






暗闇の中で光るそれは瓶の様な物に入れられ、




配線で繋がれたモニター越しに男は彼女を見つめる。






あぁー、、




美しい。






まるで合法的に覗きをしているかのように、




男は彼女をじっくりと見つめる。






綺麗だ。






君に触れられない事がこんなにも苦しいなんて、、






この時には既に彼女を尊い存在として扱っていた。






彼女は




"AI"。






立体的な映像により、




人間の容姿をし、人間と対話する。






音声認識により、幾らかのパターンで、




スムーズに返答する事が可能だ。






従来は『偽ホログラム』が多様化され、




本物の"ホログラム"と呼ばれる物はなかった。






だが、しかし、この男は成功させた。






完璧と呼ばれるホログラフィを。






何が本物で何が本物じゃないかは字数が嵩張るので、




自らの手と足を使って自分なりに調べて欲しい。






肝心なのは自ら調べ、理解し、解釈する事だ。






"何が本当で、何が間違っているか"




を。






だが、一番大切なのは、他人を否定しない事だ。






自分には自分の考えがあり、他人には他人の世界観がある。






例え仮に自らの答え=正解であって、




自分から見て、他人の正解=間違えであっても、




それは、他人にとっての正解であるからして、




自分にとっての正解は他人にとっての、




正解=間違えとなるのだ。






だから、人間は道徳的に、人道的にそれらを




上手く活用し、理解し合う必要があるのである。






もう既に話が脱線し始めたので、この辺にしよう。




よく話が脱線するんだ。気にしないでくれ。




んんっ、、






そうして、男は彼女を尊ぶ。




それは、男にとって彼女が尊いからだ。






男はどうにかして、彼女と触れ合いたかった。






現状は立体的な対話が可能な映像でしかない。




だが、男は彼女をどうにかしてこの世界で




"存在"




させたかった。






どうして、男はそこまで執着するのか?




それはきっと男にしか理解し難いだろう。






でも、その意思や志は大変重要である。






彼女を存在させたい理由は幾らか考えられるが、




彼女は電気がなければ消えてしまうからだ。




故に、存在している訳ではない。






"存在しているが、存在はしていないのだ"






男は見るだけでは飽きたらなかった。




だから彼女を肉体的に、この世界へと誕生させた。






それが後にこんな事になる事をまだ、誰も知らない。






肉体は、人間同様の素材を扱った。




別に人間をバラした訳ではない。




残念ながら、ここはそうゆう話ではない。






技術は進化し、人間の皮膚同様の人口の皮膚や、




擬似臓器が作られ、人間の見た目や、




寿命と言った概念が無くなりつつあった。






"ウサギを活用し、バラし、売買する時代は終わったのだ"






あぁ、あくまで、都市伝説ね(笑い)




整形は当たり前の様に行われ、




擬似臓器等は、国の認可が降りれば手術が可能となった。






まあ、ブラックマーケットで、流す輩も増え、




訳アリの奴等が昨日も捕まっていたよ。






最近では、人体の擬似化も研究化されて行き、




従来のオートメイルの需要も減りつつあった。






そんな最中、男はAIによる人間を造り出してしまったのさ。






新しいNew.Humanをさ、、






さて、この後どうなった気になるよな?




ってか俺は誰かって??






あぁ、コーヒー好きなただのおじさんよ。






彼女を尊く想う男とこの世界に存在させられた彼女に、




一体この先どんな未来が待っているのでしょう、、


































































































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尊い 影神 @kagegami

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