第91話 悪魔の改造は魔改造?

東雲強化合宿も数日続き

東雲は着実にきょぬーヲタギャルという新人類に生まれ変わりつつあった。


樹里「東雲さん、こちらへ。」

東雲「C.C.、呼んだか?」

樹里「…絢斗がきてるわよ」

東雲「体力バカのスザクか。」

絢斗「・・・・。」


どうやらコー●ギアスがお気に召したようだ。


絢斗「ハマりすぎじゃない?

しかもなんで主人公なの?」

樹里「遅咲きの中二病はたちが悪いわ。ずっとこの調子だもの」

絢斗「いっそのことコスプレでもしてあげれば?C.C.の…」

樹里「コスプレは嫌いじゃないけど…このお馬鹿さんのために着替えるのは癪なのよ。」

絢斗「樹里のC.C.かぁ…見たい」

樹里「な、なんなのよ

あなたは急に…また今度…ね」

絢斗「約束だぞ!?嘘ついたらミミズ千匹だからな!」

樹里「なによその卑猥なワードは!

普通は針千本じゃないの!?」

絢斗「卑猥ってどこが?我が家ではずっとミミズだが?」

樹里「し、知らないわ!

勝手に調べなさいよ!

七条院家って…それは置いておきましょう。」

東雲「何をしている?カレンはどうした?」

樹里「ちなみにカレンは田所さんのことよ」

絢斗「う~ん、スイッチのオンオフが機能してない掃除機並に厄介だな。」

樹里「これの前もすごかったわよ」

絢斗「これの前?」

樹里「中二病が題材の例のヤツ」

絢斗「爆ぜろリアル!な例のヤツ?」

樹里「眼帯繋がりで爆裂道を極めようともしていたわ」

絢斗「エクスプロージョン撃ってた、と?」

樹里「撃った後が大変でね…動かなくなるのよ」

絢斗「金髪繋がりでクルセイダーにいかなくて良かったよ…

じゃ、頑張ってスイッチの切り替えを教えてあげてね。俺はこれで…」

樹里「逃げる気!?」

絢斗「は、離せ!

俺は帰るんだ!

今日はバイク乗る日なんだ!

乗るって決めたんだ!

今決まったんだ!

お告げがあったんだ!!

ってか師匠はどうしたんだよ!」

樹里「お告げってなによ…

田所さん?気になる?

あっちはもうダメね、腐りきってるもの。

呼びましょうか?」

絢斗「…けっこうです。

でもなんで師匠までそんな事に?」


どうやら東雲が読書やアニメ鑑賞に没頭している間、

暇を持て余した師匠が樹里の薄いヤツを読みふけっていたそうだ。


絢斗「ガチでめんどくさいんで帰りたいです…」

樹里「あなたは私を見捨てる事ができると?」

絢斗「堕としたのは樹里なんだから責任もって脱出させてください。」

樹里「もし、今帰ったら…

2人とも後戻り出来ないとこまで全力で堕とすわよ」

絢斗「そんな大袈裟な」

樹里「私を誰だと思ってるの。

神絵師と呼ばれる柚子檸檬よ?

妄想を見える形にする事なんて朝飯前なのよ。

東雲さんなら

ルルー●ュ×シュナ●ゼルとか

スザ○×ジ○とか…ね。

田所さんには氷属性の冴島×氷室あたりかしら?

バカ売れ間違い無しの渾身の一冊を描き上げて魅せるわ。フフフフ…」

絢斗「お嬢様、お顔が悪魔のように…」


なんてたちの悪い!

預けちゃいけない人に2人を任せてしまったのか!?


絢斗「で、どうやって引き戻すんだよ」

樹里「絢斗が声をかけるだけでも戻るわよ。たぶん。

スイートな感じで。

少しくらいならおさわりも許可するわ」

絢斗「おさわり…」

樹里「そこだけに反応するんじゃないわよ」

絢斗「まずはどっちからいく!?」

樹里「急にやる気出さないでもらえるかしら?

とにかく、シナリオを考えるからその通りにお願いするわ」


・・・・・・・・・・・・


結局2人はすぐに戻った。

自分が何者か、何をすべきかを思い出したようだ。


省略しすぎ?

何のことだか。

だいたい樹里のシナリオ通り少女漫画のようなセリフを吐いてる姿なんて誰も見たく無いだろう。

これは配慮なのだよ。


おさわりに関しては…

樹里に騙された、とだけお伝えしておこう。


そしてコスプレの約束もさせられた。

樹里との約束はこちらも犠牲を伴うといういかにも樹里らしい、転んでもただでは起きないというやつだ。


こうして東雲は基本的なヲタ知識を身につけたわけだ。

ゲーム方面は問題なかったのが幸いだな。


東雲「陰の世界、奥が深いわね」

絢斗「爆ぜろリアル…」ボソッ

東雲「弾けろシナプス!」

絢斗「ブローノ…」ボソッ

東雲「ブチャラティ」

絢斗「私の戦闘力は…」ボソッ

東雲「53万です」


ふむ、

短時間でよくここまで詰め込んだもんだな。


虚無「絢斗く~ん、私は~?」

絢斗「ひぃ!」


この女、もとい、クソ師匠は

こちらの甘々責めにのっかって俺にセクハラ三昧しやがったのだ。


ちょっとドキドキしたが他二名の目もあったことから反撃不可能なお婿にいけないのではなかろうか級のセクハラをただただ受けるだけという生き地獄を味あわされたのだ。


2人が止めてくれなかったら理性がぶっ飛んでいたかもしれない。


恐ろしいポテンシャルだ。


絢斗「で、師匠は名前決まったんですか?」

虚無「決まったよ。ケモミミメガネを見た瞬間に決まってた。まあ、デビューしてからのお楽しみかな。」

絢斗「楽しみにしてるよ。東雲もデビュー楽しみにしてるからな」

東雲「うん!がんばるっ」


樹里「さあ、あなた達はもう帰りなさい。武井さんが来てくれてるわ」

東雲「サトミンありがとね♪」

虚無「先生、有り難う御座いました。今後とも宜しくお願いします。」

樹里「絢斗、リビングへいらっしゃい。お茶を淹れるわ」

東雲「はぁ?ちょっと待って。私達2人を帰らせて自分だけ絢斗くんと2人きりになるとか意味わかんないんだけど?」

虚無「私は絢斗くんの部屋で待ってるからあなたは早く帰りなさい?」

東雲「おまえもか!?」


ギャーギャーギャー…


3人よればかしましいってか


帰ろう。

んむ。


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