第40話 助っ人?
「ハァハァ…見つけたし」
うそーん(ToT)
「い、息を切らせて骨を断つ?」
「ハァハァ…何?それ」
「息を切らせてどうしたのかなぁと」
「あんた足早すぎ!ハァハァ…」
「で、どうしたの?」
「ふぅ、皆がいないとこでお話したかったんだけど…チックトック凄い反響よね、まずはおめでとう!」
「ん、ありがと。もう今日の分投稿されてるはずなんだよ、先にみていい?」
「あ、あーしも見るぅ!」
「うわ、お昼でも皆チックトック見てるんだな」
「いいねの数すご!ってか音出してよ!聞こえないじゃん」
『神様に 恋を~…』
「うわ、すご!どこからこんな声でてんの?」
「小さいときからずっと色んな声を出せるように訓練してたから」
「訓練しても普通は出ないって。女の子の声出せる子もネットで見たりするけどこんなにも色んな声出せないよ。しかもこの歌唱力はガチでエグいし。」
♪~ピロリロリンピロリロリン
「あ、ちょっとごめん、電話。
はいはーい、愛で~す
はい、はい、はい、え?
どうするんですか?は?中止!?
ちょっと待ってくださいよ!
はい、はい…なんとかならないんですか!?代役…はい、はい
あ!事務所に確認とってかけ直してもいいですか?はい、お願いします。」
なんかあったみたいだ…
「もしもし、東雲ですけど、代役どうにかならないんですか!?はい、はい、でも!はい…」
「どした?」
「今日の撮影の相手約の男が事故にあって怪我したって」
「撮影延期ってこと?」
「今回の撮影は巻頭飾れるチャンスだったのに…違う事務所にオファーするって」
「マジか…代役いないのか?」
「ウチの事務所ギャル専だからメンズって外注なんだ。もう無理だよ…ぅぅぅ…」
「また次にチャンスは?」
「わかんない…」
ピッ「もしもし武井さん?メンズのモデルって用意できる?」
「用意はできますがいつの事ですか?」
「スピーカーにするね?東雲、撮影は何時から?」
「18時スタート…」
「ティーンズ向けのメンズモデル17時には欲しいかな。」
「あたってみますが時間が無さ過ぎますね。もう坊ちゃまがやるのが一番早いのではないでしょうか?」
「お、俺は…」
「出版社に圧をかけるくらいならお安いご用です。なのでサングラスデフォでかけあいますよ?」
ぐっ…
もうカメラの前には出たくない…
でも東雲が悲しんでるのもほっとけない…
くそっ!
「東雲、俺みたいな雑魚でも相手になれるか?」
「え、だって…もう表舞台には出たくないって」
「今そんな事言ってる場合じゃないだろ!」
「絢斗くんが相手なんて最高だよ!きっと撮影班も誰も文句言わないと思う。」
「わかった。武井さん、東雲から詳細送らせるから頼めるかな?」
「もちろんですとも。今回限りの契約で素性を探らせたりさせません。それとサングラスですね。」
「ありがとう、お願いします。」
「東雲、事務所の電話番号と出版社の情報を武井さんに送ってくれないか?」
「ほんとにいいの!?あんなに嫌がってたのに!」
「と、友達が困ってるんだ、助けるのは当たり前だろ」
「だって…ぅぅぅ…」
「泣くな!俺がやるっていったんだ!もう東雲だけの問題じゃない!」
「ごめんなざぁい…うわーん…」
「だから泣くなって、目が腫れたらどうすんだ!撮影するんだろ?」
「うん、ありがとぉ」
「お礼は撮影が無事終わってからだ。」
「うん…おっぱいでいい?それくらいしか思いつかない…」
「なっ!ば!バッカヤロー!おっぺぇなんてべ、べ、べ、別にいら…いらな…いら…」
「正直なんだね…ふふw」
「やっと笑ったな」
「そりゃ笑うっしょ、こんなにカッコイイ男の子があーしのおっぱいくらいで動揺してるんだもんw」
「べ、べつに!!それとおっぱいって言うな!恥ずかしいだろ!その話は撮影終わってからたっぷり聞かせてもらうとして…ゴニョゴニョ…」
「ん?なに?」
「なんでもねぇ!やるからには最高のモノを作るぞ!!」
「おぉー!」
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