異世界に転生し、偶然手に入れた「入れ替わり」のスキルで無双する

かなぶん

門出

第1話 プロローグ


  ここはどこだ?俺は昨日ちゃんと布団で寝たはずだぞ。


 目が覚めたら俺は見慣れない部屋にいた。

しかもどういうことか、体に力が入らない。


  どうなってるんだ? とりあえず誰か呼んでみるか。


「あぅー」


  えっ 赤ちゃんの声? 一体誰が? もしかして俺?


 近くにあった鏡を覗き込んでみると、そこには、生まれてすぐくらいの赤ちゃんがいた。


  これって夢?


 俺は頬をつねってみた。赤ちゃんの弱々しい力でも、痛みが感じられた。


  これってよくラノベで読む転生ってやつだよな。俺1回死んだのか? なんで?


 どんどん疑問が湧いてくる。


  こんなこと考えてても無駄だ。とにかく情報を集めないと。そもそも俺、今の自分の名前も分からないんだよな。


一それから5年が経った。一


 この1年でわかったことをまとめてみよう。


 まず俺のこの世界での名前はレイ。なんともラノベにありそうな名前だ。父と母の名前はそれぞれ、バートレットとラフィーだ。 この世界では、王族や貴族以外は名前だけというのが基本だそうだ。


 そして俺が今いる世界はエーリューズニルと言い、人族、エルフ族、ドワーフ族、精霊族、魔族、神族がいるそうだ。ただ、神族が姿を表すことはほとんど無いらしい。今俺が住んでいるのは人族が住む小さな村だ。


 1番驚いたことが、この世界には魔法というものがあり、成人となる15歳の時にステータスが貰えることだ。その時に魔力も貰えるそうだ。そしてスキルというものも存在し、中にはユニークスキルなるものを手に入れる人もいるそうだ。また、魔物を倒した時には、相手の強さに応じて、スキルポイントが貰えるらしい。それを使って、新しいスキルをゲットしたり、スキルのレベルアップをしたりする事ができる。しかし、ユニークスキルはスキルポイントでは手に入らないみたいだ。残念。


「この5年でわかったことはこれくらいか。」


 書き出したメモを見ながら呟く。


「俺が本当にファンタジーの世界に飛ばされるとは夢にも思わなかったな。スキルゲットまであと10年か。楽しみだ。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る