第10話 破壊されたダンジョン
ダフネだけ残るなんてずるいずるいと言っていたミュリーは、今日の人形を確認すると町へ戻っていった。
「じゃじゃーん!今日は、ミルク入りコーヒーとイチゴ入りシュークリームなの!」
食べた冒険者たちはざわめきだす。
――ぉぉぉぉっ!!!妖精のささやきが騒音を奏でてとまらねぇ!おめぇらぁ!あたいと一緒に森に突撃したい奴はついてきなぁぁ!
――はい!!!
ダフネが叫ぶと、冒険者たちは武器を手に森へと突っ込んでいく。
「ん?ぇっ?!だ、誰かひとりくらい残ってよ!!ボディーガードでしょーーーーーーー!」
森のあちこちで、爆音や轟音、木々が倒れる。
「・・・・なんか森から巨大な蛇が首をもたげたよ。あれがどらごん?」
『この辺の森にドラゴンは発生しません。ダンジョン外は視えないので推測ですが、紫の液体をブレスしているならポイズンヒドラです』
「うん!口から紫いろのブレスしてる」
『今なら魔物を配置することも可能ですよ?』
「あっ!そうね!配置したい土偶あったの!これとこれを入り口の左右にお願い!向かい合わせにしてね!」
『素焼きして配置します。凄いですね。粘土で作ったオブジェクトなのに時間制限がありません』
「へへへーん。これはね!ローマンコンクリートを真似て火山灰を混ぜているのよ!」
『ゴーストを配置して憑依させますか?』
「やー!!なんで、お化けなんて
――ふー。いい汗かきました。むっ?!
「じゃじゃーん!公共マスコットの警察アザラシ君と消防アシ・・・」
腕で汗を拭っていた冒険者はダンジョンに駆け込み前転で向きを変える。
――シクサッションセブンスピアー!!スピニングスピアー!!
バババリィィィン!バリィィィン!
魔力をまとった槍での7連撃と振り払いによって、土偶はさらさらと光の粒子になり消滅する。
「・・・・カーーーーー?!」
『破壊されましたね』
――どうした?何か音がしたな
ダフネが残像が起こる速度でダンジョンに戻ってきた。
――はっ!ダンジョンにゴーレムが現れていたので破壊しました
――ッ?!そ、それからは妖精のささやきは、き、聞こえたのか?
――わかりません!即討伐しました!
――ばかもーーーん!!!!
――ぶへらっ?!
ダフネの拳が冒険者を殴り飛ばし、壁面と天井にバウンドして地面にべちゃりと落ちる。その声を聞き次々と森へ行っていた冒険者たちがダンジョンに戻ってくる。
――カイリリ!ダ、ダフネのあねご。部下が何か・・・
――くっ、、、ミュリーに何て言い訳をすれば・・・いいか、お前たち!このダンジョンの魔物の討伐や破壊は一切認めん!いいか!
――ま、待ってよコラァ!隊長として部下の命を危険にさらせるわけねぇだろぉ!あぁ?!
――2歩3歩で出れるダンジョンだ!出ればいいだろ!そんなこともできないとは言わせんぞ!あぁ?!
2人の視線がぶつかり合う。リンリリ隊長はコアと入り口の距離を目算し確かに言う通りだと冷静になる。
――わ、わかりました
――いいな!
――はい!!!
「いやいやいや、やり過ぎ!土偶壊したのは悪いことだけど、この子だいじょうぶ?ピクリとも動かないよ?死んでない?」
たまは手をフリフリして冷静に突っ込む。
『残念ながら死んでないので吸収できません』
「よかったよね?!死んでなくてよかったよね?!って、吸収なんてされたらトラウマだよ!」
――――― ――――― ―――――
○○「鈴木一郎。純日本人名だがサイレントインベンションにより入ってきた敵国人で総理大臣になり栃木を自分のハーレムにしたあと、欲をかき、日本を自分の本当の本名に変えようとしたため、クーデターにより排除された・・・日本が受けた損害は1京円を超えると見られる・・・これ!これにした!いいね!これなら魔王を出現させられるよ!」
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