第32話 偏愛の檻【リベ・ファブリカ】
リベ・ファブリカは、
山の如く巨大な蟹であり、山岳地帯を闊歩していた頃は鮮やかな緋色の甲羅から、
しかし、ある時からその神獣は動きを止めた。そのため、体表は植物と苔に覆いつくされ、かつての通り名であった紅色は完全に埋もれ、山岳地帯に居並ぶ山々のひとつに溶け込んでしまった。だが、見分ける術は簡単だった。
それは、神獣がその下に囲い込んでいるもの。
その場を離れなくなった要因そのものが目印になるからだ。
神獣の中で、唯一ヒトに明確な危害を加えた記録のある存在でもある。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます