第五部 海鳴りのディアボロ

序章

序章



 歌声が聞こえる。

 深い水底に沈んだ忘れられた追憶の彼方から。

 幾千万も重なりあう海鳴りのように。


 呼ぶ。


 宇宙そらの声。

 星の波動さざなみとなって。


 幾千万語をつらね、いにしえの約束を果たすため。


 さらに呼びあう。


 それは、カンタータ……。

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