石楠花の鬼眼姫は荘厳に

浅岡岳史

【人物・用語集】進行によってはネタバレあり

こちらのコンテンツは進行に応じて適宜更新されていく人名・用語集・細かい設定の補足となります。


 ※作者の「こういうことしたかった」の具現化

 ※進行状況によっては多量のネタバレを含みます

 ※拙作の雰囲気掴みに流し読みも有り、かと

 ※但し、用法要領にはご注意ください


↓↓↓以下スクロール↓↓↓


現在、二章終了時点の情報となります。























   人物


——宮本陸 摂理の異物。凄絶の暴君。かつて人の世を滅ぼそうとした者。その可能性に指をかけながら、最後には手放した。退魔呪術の大家、宮本家の長男で、呪術師の歴史における五本の指に数えられる才能を持つ。天才であるが故に人の気持ちを理解しない幼少期を過ごすが、鳥山大地のある行動により改めた。定義を起点とする結界呪術を得意とするが、今は使えない。呪力は主に悲しみによって増大する。冷たい印象を人に与えるが、その根幹は常に弱い者の味方であり、その心のありようが彼の人生を大きく変えた。または、多くの人間の運命を変えた。あんこに目がないが甘党ではない。その身の内に封印呪を宿す。


——石楠花由香理 暗殺の大家、石楠花の一人娘。蒐集の鬼眼と名付けられた、過去に類を見ない眼を持って生まれた純鬼種。あまりに危険な眼であるため石楠花によって隠された。鬼眼の覚醒を恐れた両親によって、戦闘手段の一切を手解きをされていない、箱庭のお嬢様(死を意識させることそのものが鬼眼の覚醒に繋がるため)。時折、人間離れした価値観や冷酷さを見せるが、それはに引っ張られているから。肉体強度も常人離れしており、乗用車に轢かれても死なないほどの強度を持つ。ツナマヨが転じてマヨラーに至る。


——江波恭子 〝最速〟の異名を持つ、江波家の第四子。天性の肉体を持ってこの世に生を受けながら、不才と称される。肉体の内に生み出される呪力をノータイムで無力化する特異体質保持者。転じて、呪殺と言った干渉をすべて無効化する。ただし、呪力によって発生した物理現象(炎熱・切断など)に影響を受けてしまうため万能ではない。呪力による障壁展開や肉体強化も出来ないため常に生身の状態で戦う他はなく、それは猛火に包まれた火災現場に生身で突入するようなもの。天性の肉体には五感も含まれており、未来予知に近い状況判断を可能とする。陸に恋をしているが、愛には成り得ない。


——鳥山大地 〝不動〟の異名を持つ、後転的に鬼種になった者。巨躯、灼毒童子、貪食鬼という三鬼を宿す。三鬼を宿す鬼種は過去に例がない。その最大の武器は、人の範疇から大きくかけ離れた不屈の精神力。簡潔に言って気合い。肉体の器に見合わない巨躯を宿したことで許容量がイカれた(弾けることのない風船)特異体質を得ている。ソフトを無限にインストール出来るハード。第六感、なんとなくヤベェ程度の感覚で策を看破する策士泣かせの策士破り。デリカシーは期待してはいけないが、変なところで気が利く上に意外と過保護である。肉が好き(直球)。


——百舌文隆 外道の策士。策士としても優秀ではあるが、外道としての方が優秀。結果のためならば、あらゆる損害、あらゆる犠牲を厭わない。人の苦しむ姿を見ることが好きなのではなく、そもそも目に映らない破綻者。理解はするが、あくまでも現象として他者の感情の機微を把握する。陸に拾われて以来は外道も鳴りを潜め多少丸くなったように見えるが、あくまで主人の意向に沿おうとしているだけで根本的には生きていてはいけない人間である。




——葛西典明 葛西家の当主。呪術師。年齢不詳ではあるが、肉体年齢は30代〜40代に映る。石楠花由香理を手に入れるために屋敷を襲撃した。陸に対して常軌を逸した憎悪を向けるものの、それを律する理性も持ち合わせている。肉体、精神ともに高い水準を維持しており、それぞれが恭子と大地に指先をかけるほど。裏の世界の基準で言えば、である。


——少女 封印呪。陸の内に眠るモノ。陸に害なすものを自動的に迎撃する防衛機構。解放されればこの世の終わりに届くとさえ言われる大怨霊にして、蒼白い燐光を放つ可憐な少女の姿をしている。


——??? 魔性災害対策室・特殊戦略部第四課に所属する少女。反抗期。呪術師であり、人体を液状化するまで切り刻む術式を使用する。金ヶ崎の天敵。大地の怒りを買うが、気は合う模様。


——呪術師 名前のないモノ。あるいは、存在するとされながらも観測出来ないモノ。〝神隠し〟と呼ばれる大化生であり、〝改竄と忘却の支配者〟〝権能に座す者〟といった数々の名を持つが、その全てに意味はない。呪術師の極地にして、神域の先の存在。曰く、かの者の前では生命は生命であることを忘却する。宮本家の悲願であり彼岸。




——鳥山太一 鳥山家の長男。陸の逆鱗に触れ、精神が崩壊した。現在は廃人から立ち直りつつある。


——金ヶ崎正嗣 魔性災害対策室・特殊戦略部第三課の課長。通称は隊長。同組織の前身にあたる、超常現象対策研究室の数少ない生き残り。現場主義で、隊員からは慕われている。現場務めとしては高齢であるため現在は戦闘行動には直接参加しない。個人としての実力はけっして高くはないが、状況を見定めて戦いを勝利するための卓越を持ち合わせている。


——新咲和嗣 超常現象対策研究室の生き残り。名前の末字が同じという、金ヶ崎からしてみれば「つまらない理由」で彼と親しくなったお調子者。現在は官僚組で、かつてのふざけた態度は見る影もない。人が変わったのではなく、やるべき事が見つかったタイプ。現場の金ヶ崎を支え、心配している。


——三野修二 大地に肩を叩かれた特戦三課の隊員。運転手。そのドライビングテクニックはなかなかのもの。自他ともに認める臆病者だが、生き残ることには秀でており、撤退においてはそのテクニックと相まって信じられないほどの激走・暴走・絶叫を見せる。自己評価は低いが隊員たちからの評価は高く、「あいつがハンドル握るならなんとかなる」と言わしめるほど。鳥山大地に憧れを持つ。




——石楠花由唯 〝音無し〟と謳われる暗殺者。石楠花家当主。温厚で優しい性格をしており、使用人からも慕われていた。殺しは仕事と割り切っている。由香理のことを深く愛しているが、自身の血に塗れた手が娘を汚してしまうのではないかと恐れていた。尚、由香理の感じている血の匂いは、その背中にこびりついた澱のようなもの。実際に由唯が暗殺を行うにあたっては血を浴びることはないとされる。陸の暗殺に失敗しており、若干ながら信用を落とした。


——石楠花香子 〝香車〟と呼ばれた元暗殺者。呪術師としての才覚の方が遥かに高く、対象と自身の距離を縮める固定式呪術を持つ。旧姓は棗。由香理のことは深く愛している。全盛期の戦闘能力は由唯よりも遥かに高かったが、暗殺者としては圧倒的に劣る。〝音無し〟が、その優秀さと、特性を知っていてもどうにもならないことに対しての通り名であることに対し、〝香車〟は彼女自身の能力を示唆しているため暗殺者としての蔑称に近い(暗殺に失敗したため性能を晒した)。〝飛車角落〟と称される弟がいるが、現在行方不明。




   用語


  【あ】


——悪霊 害を為す霊。低級霊。人、人外のモノを問わず幅広く使われる通称。特に強いモノは大別され、人の憎悪によるものは怨霊、人外の憎悪によるものを魔と呼称する。


——異界 摂理の常識には捉われない小世界。元は結界だったものが長い年月をかけて変性したもの。異界を創り上げた者の性格や性質が色濃く現れる。


——出雲御座敷結社 出雲に本拠を置く、付喪神と密接な関係にある呪術組織。九十九つくもの付喪をもって神器を創り上げる、穢れた行為によって神性を成す集団。大きく分けて、古き物を収集する骨董座敷と、それらを撚り合わせる九十九座敷がある。その最高傑作とも呼ばれる裏・九十九は現在八十三柱が完成の陽の目を見ており、それぞれが人格を持った自立式の兵器であるが、かつての暴君と百舌、そして——によって、二十三と七十一の二柱が解体されている。


——伊勢乃神座かむくら 伊勢に本拠を置く呪術組織。伝統を重んじ、人の手で神域を目指す工芸創造集団にして、雅なる歌舞の一座。工芸品はすべて、鎮魂、浄化、祓いに特化している。集団で行動し、移動する神楽殿。彼らの歌舞が創り上げる舞台は浄化結界としては他の追随を許さない。その魂に価値がある者に対してのみ、工芸品を譲渡するとされる。出雲御座敷結社とは一方的に交流を絶っている。


——異能者 魂に霊的なものを宿す者。生来の者がほとんどである。後天的に魂に異物を馴染ませることが非常に困難であるため。魂が霊的なものに引っ張られるため、人格形成に大きな影響を及ぼす。鬼種よりも強力である場合が多いが、純鬼種には劣るとされる。


——宇曽利山社中 またの名をUSORI-YAMA industry。日本屈指の霊山、恐山に本拠を置く呪術組織。宇曽利山は恐山の古い呼び名。呪術と科学の融合、そして量産を理念に掲げている。兵器開発部門は剣課と呼ばれ、人道、非人道を問わず、数々の兵器を開発している。剣課の歴史はまだ浅い。主な取引先は防衛省。社中の長と剣課の長は単独で戦争行為が可能とされる。


——宇曽利山通運 宇曽利山社中のフロント企業。物流という世の中の流れに擬態している。運送会社としてもきっちり機能しており、目立つわけではないが、ロゴはなんとなく見覚えがある程度の、地味な中堅。


——江波家 元は巫女の家系。退魔剣士の一族。必ずナニカを降ろした状態で子どもが生まれてくる、異能の血統。異能の家系はその純度を保つため近親婚が多く、やがては衰退する。江波家は血に依らない、呪われた家系。恭子は悪い意味での突然変異。


——鬼 モノ。人が憎悪の果てに変性したもの。質量を持った感情の塊。最初から鬼であったモノは自然神、鬼神として大別される。



  【か】


——神 本作では神話的な神様よりも、土地に根差す自然神や、力を持つ化生を神と呼ぶ場合が多い。


——神隠し 異界送りとも。人や土地を隠す。最上位の神隠しは個人の存在を世界から消し去り、誰の記憶にも残らないほどの異常な術式強度を持つ。土地の場合は、その土地を認識出来ながら辿り着けない場所へと変貌させる、または完全な空白地と化す。


——鬼眼 鬼種の中でも、眼球に鬼を宿す場合を指す。その大半が純鬼種であり、人智を超えた能力を発現する。


——鬼種 鬼を肉体に宿す儀式より生還した者。鬼の精神に打ち勝つ精神力と、その後にやってくる壮絶な拒絶反応に耐えなければならない。宿す鬼に応じた、人を超えた力が発現する。生来の者を純鬼種と呼び、大別される。人の枠から外れた存在。


——鬼神 生まれながらの鬼の中でも特に力を持つモノの総称。敵対した場合、時の朝廷が、あらゆる争い、祭事を取り止めて事にかからなければならないほどの大災害。


——鬼毒 または殺生石とも。負の感情、あるいは穢れた魂の凝縮体。不浄を拡げる瘴気の根本。一言で言えば呪いの一種ではあるが、物理現状化しているものは災害である。


——禁足地 様々な理由により足を踏み入れてはいけない土地のことを指す。神隠しにあった土地のことを指すこともあるが、そもそも辿り着けない場合は不足地と呼ばれる場合もある。


——結界 呪術的な敷居と鴨居、あるいは閉塞。認識の疎外、特定の事象や対象を跳ね除ける、魔を拘束するなど、種類は様々。


——固定式呪術 特定の呪術を固定化し、常に発動出来る状態にしたもの。UA-152改の銃身の他、呪具と呼ばれる物がこれに当たる。簡易の術式は呪力の充電式で誰でも扱える。複雑な工程を固定化している場合は使用者の呪力が必要である。


——護符 なんらかの呪術より身を護るもの。御守り。呪符の一種。携帯式と肉体に埋め込むものがある。基本的には使い切りのため複数を用意する。式神や使い魔、武器を護符の代用とする場合もある。



  【さ】


——屍 魂のない抜け殻。歩く死者。傀儡。作中に登場する〝ソレ〟は、屍であり使い魔、そして、物理現象と化した鬼毒という災害。


——式神 呪術師が主に使役する従者。神とつくだけはあり、強力な戦闘能力や特殊能力を持つ場合がほとんどである。術者本人よりも強力なケースが多く、主に式神を用いて戦闘を行う呪術師を式神使いと呼ぶ。


——呪音 原初の呪い。怨嗟の咆哮とも。怨霊と化したモノや鬼と成り果てたモノが発する、呪詛の音。世界を掻き毟り、耳にするものの魂を砕く、質量をともなったと錯覚するほどの音の波。


——呪術 まじないによってあり得ざるを引き起こす術。呪殺など負の側面が一般的認識だが、炎熱を発生させるなど、実際は一般人が想像する西洋風の魔法に近い術も多い。雨乞いなども呪術であり、てるてる坊主がそれ。五寸釘と藁人形、縁結びのお札など、本当にその事象を叶えてしまった場合も呪術とされる。


——呪術師 呪術を習得し、呪力を使役する者の総称。基本的には家系。稀に、それとは気づかず一代限りの呪術師もいる。占いは統計学と洞察力の賜物であるが、なかには本物も存在しているのがそれである。


——呪符 固定式呪術の一種。基本的に高い効果はない。呪術師の中には特注の呪符を用いて戦う強力な使い手もおり、これを呪符使いと呼ぶ。


——呪力 心の運動によって生まれ、排気されるもの。感情の熱量。ストレスを溜めやすい人ほど呪力も溜め込みやすい。呪術師としての第一歩は、排気されるだけの呪力を貯蔵する術を身につけることから始まり、それが出来れば呪術師と名乗れる(だけの半人前未満)。呪力の生成量には個人差があり、生成と相性の良い感情も個人個人で異なる。排気される呪力は通常視認出来ないが、「なんとなく怒っているように見える」「なんとなく喜んでいるように見える」など、排気される呪力を無意識に感知している場合がある。喜怒哀楽に富んだ人物ほど多くの呪力を排気している。また、無意識下に呪力の排気を制御している者は男女問わず蠱惑的、性的、カリスマであったりと人心掌握に長ける傾向にある。


——蒐集の鬼眼 命ある者の死を観測し、死因を蒐集し、保管し、他者に与えることが出来る眼。正しくは、砕ける瞬間の魂を観測し、情報として蒐集し、固定化して、他者の運命に上書きする。蒐集した死因を他者に与える(視る)だけで殺害する、無慈悲にして規格外の性能を有する。固定化され保管される情報は死因だけではないため、その気になれば死者の情報との対話も可能である。生まれて、死ぬ。生に意味を求める人間の最期を保管するモノの眼。死を他者に与える能力はあくまでも付属品。


——純鬼種 生来より、人ならざるモノの一部を受肉させた状態で生まれてしまった者。人とは違うモノとして分類される。あまりに強大な力を有するため、その多くは該当部位を切除されるか、それが不可能と判断されれば生まれる前に処理される。呪術組織が医療機関、ひいては日常生活の水準にまで密接に繋がっていることの証左。


——凄絶 陸が作り上げた、人の世を滅ぼすための群れ。人でありながら人を未来に希望を持たぬ者たちの集合体。対外的な呼称が必要になった際、ほとんど陸一人を指して名付けられた。本来、群れに名前はない。陸が抜けた後も集団としては機能しているが衰退の一途を辿っており、根絶の日も近いとされる。構成員と元構成員はすべて殺害対象であるが、一部、殺害が不可能か困難であるため封印対象が存在する。


——摂理の異物 事象は観測出来ても、その原因や過程がわからない力を宿す者の総称。人でありながら、摂理の外、神の力を宿して生まれてしまった者たち。現代では神の存在はほとんど認識出来ないため、人は結果しか観測出来ない。認識外からこぼれ落ちた権能。



  【た】


——超常現象対策研究室 魔性災害対策室の前身に当たる組織。立ち上げは第一次世界大戦の末期。昭和後期、とある研究成果の暴走により一部の生き残りを除いて壊滅した。金ヶ崎正嗣、新咲和嗣の古巣。


——使い魔 情報収集、索敵、伝達を主とする量産可能な魔。伝書鳩などが一般的に知られる使い魔のモデルケース。作中に登場する規格外の〝ソレ〟はこのカテゴリに該当する。


——付喪神 長い年月を経て、物に精霊や霊魂が宿ったもの。それ自体はけっして強力なものではなく、基本的には弱い神。強力な付喪神は千年単位の時間を必要とされるが、何事にも例外は存在する。


——ツナマヨ とあるヒロインを狂わせた元凶。これを与えた男に罪はない。運命。


——デリカシーのない奴 変なところに気が効く男のこと。


——点P 現代のファンタジー。等速で移動を行う謎の存在。たかしくんの親戚。


——鳥山家 宮本の分家。代々、宮本の護り手の任に着く。式神に該当する従者。肉体的に優れた者を輩出するよう、遺伝的な配合が施されている。大地はある種の突然変異。


——貪食鬼 三代前の宮本家当主によって封じられた鬼。元は強力な鬼ではなかったとされる。喰らっても喰らっても満たされることのない飢餓に苛まれた災厄。喰らった肉を呪力に変えてしまうため、胃に肉が溜まることがない。結果的に力を蓄え続け、その力で肉を貪る暴食と化した。耐え難い飢えに人の肉を喰らおうとし、返り討ちにあっても逃げ延び、死の淵で人を怨んだ者の末路。人を喰らう鬼と成り果てたのは、飢えを満たすことが許されずに虐げられた境遇と、自身の飢えを満たしてくれなかった最初の犯行じんにくへの強い怨み。人を喰っても満たされず呪力に変換してしまうのは、最後の最後まで人を食い物として見れなかった強い倫理観から。



  【な】


——現在該当無し



  【は】


——現在該当無し



  【ま】


——魔性災害対策室・特殊戦略部第三課 通称、特戦三課。金ヶ崎を指揮官とする防衛省直下の実働部隊。宇曽利山社中と最も縁の深い組織。人員はすべての経歴が抹消された、生きた死者。個人の戦闘能力は一級の戦闘従事者に遠く及ばないものの、部隊単位であれば一級の退魔士や呪術師に比肩する。量産が可能で汎用的な呪術兵器の製造を掲げる宇曽利山社中の理念を体現した産物。


——魔性災害対策室・特殊戦略部第四課 通称、特戦四課。構成員はその時々で増減するが、基本的には魔性災害対策室の室長と四〜八名で構成されている。はぐれ者の呪術師、破綻者、才能ある孤児、一代限りの突然変異、人外に至るまで、とにかく実力がある者は見境なく登用する。構成員の実力は非常に高く、一級の戦闘従事者や呪術師と遜色ないばかりか、ある意味ではそれを上回る。彼らの部署は、金ヶ崎曰く「息をする隙間がない」。


——宮本家 退魔呪術の家系。その最高峰とされる御三家の一つ。古い家柄であり、血統主義。定義の呪術を代々受け継ぐ。


——護り手 基本的には宮本家の従者のことを指す。



  【や】


——UA-152 UA-152改の前身に当たるアサルトライフル。恭子は一度だけこの武器を持った部隊と戦闘を行なっている。固定式呪術の施された銃身は発射される弾に特殊な線条痕を刻み込み、呪術的な効果を付与する。付与出来る効果は一種のみ。


——UA-152改 宇曽利山社中・剣課が製造するアサルトライフル。携行武器としては破格の性能を有しており、呪術合金製で銃身の持つ熱をほぼ無視するほどの冷却機構を備える。銃身には固定式呪術が施されており、発射される弾丸に最大で三重の呪術的効果を付与出来る。銃身の交換により様々な局面に対応するが、部隊単位での運用を前提とする。最大火力は、アサルトライフルの連射力と反動での、対物ライフル、またはグレネード弾の掃射。生体認証、精神認証の二重セーフティ。追尾の術式付与があれば明後日の方向に弾を撃っても標的に命中するという点において、誰でも扱える高性能兵装となっている。量産体制に入っているため、一丁のお値段もお手頃(庶民の感覚ではない)。


——UA-153-PTN5 試作型。形状変化呪術合金によって、術式銃身の取り換えなく付与術式を変更出来るかの試み。



  【ら】


——現在該当無し



  【わ】


——現在該当無し

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