このご時世、悪口なんて言われるのが普通と思っといた方がいい。特に転校生のような他のコミュニティーから入ってきた人なら尚更。それで少しでも仲良くしてくれる子に出会えたらラッキーと思えばいい。所詮、みんなと仲良くなろうなんてのは夢物語でしかない。人間だもの。

知らない人が突然クラスに放り込まれたら、困惑と共に「未知の人」ということで興味を持つだろうし、恐れもする。そしたらやはり排除使用とする奴が一人や二人出てくるのも当然のような気がするね。

　当時「原発いじめ」みたいのが社会問題化して、避難した被災者が避難先で差別やいじめにあうということが多発したんですが。ただ「知らない人を恐れる」というのは原発とは関係なくもともとよく起こることで、転校生をいじめる動きは統計化されてなかっただけで昔からあったんじゃないかという予想です(実際僕が小学生の頃も転校生はいじめられる傾向にありましたし)。

　「被災者だからいじめる」のではなく「いじめたいから被災者という肩書を利用する」と言った方が正しいと思っています。だから「被災者は何も悪いことをしてないんだ」とか説得しようとしても無意味ですし、もっと根本的なところを直さなければ解決しません。これは今の差別やいじめ問題にも通じるところかなぁと思います。

　例えば黒人差別も「黒人を差別したい」というよりは「自分が優位に立ちたい」という方が主で相手は何でもいいんだと思います(実際差別主義者は黒人も黄色人種も等しく差別するでしょ？)。カウンター的に「黒人差別は駄目だ！！」という運動をするのも悪いとは言いませんが、「自分が優位に立ちたい」という欲求をどうにかしないと事態は解決しないと僕は思いますけどねえ……。