帰国子女の俺、好きな子に会うために帰国しました。
トマトスコアー
First semester
日本に帰国
『ふぅー、八年ぶりの日本だ。みーちゃん元気にしてるかな。』
俺は親の転勤で八年もの間、アメリカで暮らしていた。最初はまじで泣いてばっかだった。
だけどみーちゃんに守られるんじゃなくて守れるようになるために必死に頑張った。
必死に頑張ったかいもあり、16歳という年齢でシカゴ大学を卒業した。
本当はそのまま研究やらなんやらで向こうに残った方が実りあるものだと思うが、俺は好きな子のために日本の高校に編入することにした。
親は向こうに残っているけれど、大学の卒業資格をとったなら日本に行っていいという条件があったから、戻ってこれた。
今日から一人暮らし、わくわくと期待に胸を膨らまして、マンションに向かいながら八年前のことを回想した。
〜回想〜
『うぅ、や、やめてよ…』
『だまれ、ばーか、ばーか、泣き虫』
『ぼ、ぼくなにもしてないじゃん…』
『本よんでばっかで、ださいんだよ』
いつも僕はいじめられている。公園に行っては、周りの男の子に馬鹿にされて泣いてばっかいる。
そんな時いつも助けてくれる女の子がいる、名前は
『こらー、おとちゃんをいじめるなー』
すごい勢いでこっちに向かって走ってくる。周りの男の子は体がビクッてなった。
『や、やばい。みあがきた。みんなにげろー』
周りにいた男の子達が一目散に逃げていった。
『おとちゃんだいじょうぶ?』
『うん…みーちゃんは、やっぱり強いね。』
『すごいでしょー』
手を腰に当てて胸を張りドヤ顔をかましている。僕はみーちゃんに助けてもらってばっかだ。
だからいつも助けられてばかりの僕は、この日決心した。僕もみーちゃんを守れるようになろうと。
『みーちゃん、僕もみーちゃんみたいに強くてかっこいい男になってみーちゃんを守れるようになるね。』
『なんでー?』
僕は恥ずかしそうにもじもじしながらいった。
『僕が強くてかっこよくてみーちゃんを守れるようになったらけっこんしてください。』
『うん!』
みーちゃんは満面の笑みで答えてくれた嬉しかった。しあわせな気持ちでいっぱいになった。
それだけに、これからも一緒に居られると思っていた。
だけど、この日を境に親の転勤が決まって家族全員でアメリカいきがきまった。
またねも言えずに、僕はアメリカに発った。
〜回想終了〜
なんとも懐かしいことやら、あの告白はたまに思い出すが恥ずかしくなる。
だけど、みーちゃんの満面の笑みは今でも心を癒してくれる。
早く会いたいが学校でびっくりさせようと考えているので我慢している。
『さてと、日本の
俺こと、
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