第12話 接近
「かず君は今回のテストどうだったの?」まおがすごく聞きたかったことだ。
「420点位。少し下がっちゃった」かず君は頭を掻きながら応えた。まおにとってこの点数は嬉しくも嫌な点数であった。かず君と点数が50点まで縮んだことは嬉しかった。だが、好きな人の点数が下がって喜んでいる自分に嫌気がさしていた。
「私に勉強を教えたから自分の勉強ができなくて下がったんだよね、ごめんね」今の自分には謝ることしかできない、そうまおは思った。
「ごめん、という言葉には計り知れないほどの価値があるんだから簡単に使って価値を下げちゃダメだよ」かず君がドヤ顔で言った。それを見ていたまおは笑いを堪えるのに精一杯だった。
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