単位を犠牲にランキング一位を召喚した俺の話

しゃけ式

単位は取れ

 しゃけ式と申します。現在21歳で大学生の書き手です。最近髪をエメラルドブルーに染めたせいでバイト先のホテルの支配人に怒られました。今はワンデイの黒染めスプレーをぶっかけて出勤しています。


 さて、本題に入る前に私がどういう書き手なのか、順を追って説明させていただこうと思います。


 私は高校二年生の頃にハーメルンというサイトで二次創作を始めました。あそこは作品の評価に評価バーと呼ばれるものが用いられていて、0〜10の平均評価(厳密には評価をくださった方の上位下位それぞれ10%ずつを除いた平均ですが)でバーの色が決まる仕組みになっています。


 処女作は評価すらなくて色も付かないくらいのものでしたが、ありがたいことに徐々に評価が上がっていき、一年半も経つ頃には最高位の赤評価(調整平均8〜10)を頂けるようになりました。日間ランキングでも一位を頂いたことも事実としてはあります。出来は読み返すと序盤以外アレですが。


 まあ端的に言うと調子に乗ってたんですよね。地の文もまともに書けてなかったヤツがふざけやがって。


 ただその頃、ある方と出会いました。


 それまでツイッターも知らなかった私は一人でシコシコ書いてたんですけど、書き手の方がハーメルンのメッセージ機能を使って話しかけてくれたんです。


 そこから紆余曲折を経て一次創作を始めたというのが、私の書き手人生のあらすじですね。


 ところでこのエッセイのタイトルは『単位を犠牲にランキングを召喚した俺の話』です。少々前置きが長くなりました。


 この『ランキング』というのは二次創作専門のハーメルンのものではなく、一次創作専門の小説家になろうのものです。


 私を一次創作の沼に引きずり込んだ方ですが、二次しか書いたことのない私に一次創作を書いている知り合いを紹介してくださいました。


 都合10人はいましたね、今は無くなりましたが大人数の一次創作専門DMに入れていただくことになりまして。


 二次でいけてたし一次でもいけるやろ!wとか調子に乗ってた俺はそこで一度心を折られました。理由は私の書く地の文が何かのっぺりしてると指摘されたからです。


 言われるだけなら全然折れることもないのですが、私の書いた短編を同じストーリーで新しく書き直してくださって、それがまた私のより断然面白そうに見えるんですよね。流石プロの作家達。アマも半分くらいはいたんですけどね。


 そこからはのっぺりしない地の文の猛練習です。


 売り物になってる小説って実は片ページ650文字なんですけど、だから650字で成立する短編などをよく書きました。


 なぜならのっぺりしてるというのは、つまるところ地の文で余計なことを書きすぎているからなんですよね。


 そうして人に見せられるだけの地の文になった頃、あるネタが浮かぶようになりました。


 ジャンルは学園ラブコメ。主人公は心を読める特殊能力があるが過去に人間関係でトラウマを抱え、だけど高校二年生のある日クラスの人気者の女の子に興味を持たれ、その理由は自分彼女自身以外にも心を読める人がいると思わなかったから。そしてこんな能力を持っているのにどうして独りぼっちなのかというものです。


 ここで宣伝です。上記↑の作品『心が見えるのは俺だけだと思っていたら、クラスのヒロインも同じだった件について』。カクヨムでも星は450くらいは頂いています。これから最終章に入るので、よろしければご一読していただけると幸いです。


 それはさておき、これを一次創作の処女作として書こうと思い至りました。


 一話を書き、指摘を頂いて改稿。そうして出来上がったものを投稿したのが、2018年12月の下旬です。


 その頃は先程宣伝したタイトルではなく『彼女と俺のテレコミュ日記』というクソみたいなタイトルをつけてました。クソというのはウェブで評価を貰うことを目的とした場合です。マジで全然読まれませんでした。


俺「全然読まれないんですけどそういうもんすかね?」

師匠「タイトルとあらすじのせいやな。ランキングに載ってる作品のヤツ見て勉強してみ」


 そう言われ、ランキング作品のタイトルあらすじに寄せてみるとあら不思議。PVが初日で30倍になりました。次の日にはラブコメジャンルのランキングに載せて頂いたので80倍にまで膨れ上がりました。2019年1月中旬のことです。


 初めは97位、そして50位。気付けば7位。


 小説家になろうのジャンル別ランキングとは、ある順位を境に二種類に分けることが出来ます。


 それは100位から6位まで、そのジャンルのランキングページを開かないと見れないものと、5位から1位のジャンルを選ぶ際に既に作品が目に映る、いわゆる『表紙』と言われるものです。


 この5位と6位では天と地どころか宇宙とマントルくらい差があり、そこを超えるのが最も難しいとされています。


 さて、ここで話を一度中断します。


 大学生って春休みがバカ長いのは知ってますか?


 国公立と私立の差は当然ありますが、私立大学に通う私は2月の頭から3月末までの2ヶ月の間、まるまる春休みです。


 勘の良い方はお気付きでしょう、1月下旬には単位を賭けたテストがあります。


 ランキングに載ったのは1月中旬。勉強をしなければ単位は落とします。しかし勉強を優先して更新を途切れさせるとランキングは下降の一途です。


 マルチタスク? アホの俺が出来るかいな。


 あなたならどちらを取りますか?


 単位? 読んでくださる読者もいるんだよ?


 ランキング? 学生は勉学が基本だよ?




 ンなもん、書き手たる者ランキングを取るしかねーよなぁ!!!!!




 ということで私は無事ラブコメのランキングトップを頂くことが出来ました。総合だと確か6位か9位でしたね。詳しい順位は忘れました。


 そして私は13単位落としました。とった成績によって算出される下限0から上限4の値のGPAは脅威の0.8でした。GPAって1切れるって知ってた?


 そうそう、単位と言えば現在大学三年生の私もまた単位の結果が出たんですけどね。




 留年確定しました。百万円を犠牲にもう一年遊べるドン!(白目)




 これをオチとして、初エッセイを締めさせていただこうと思います。


 これから大学生になる若人達は俺みたいにはなるなよ!

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