献血

@ungo

 久しぶりに献血に行った。友人を待っている間、たまたま献血会場の前を通ったので、ふらっと立ち寄ってみた。以前にも献血をしたことがあったが、かなり前だったため、どんな感じだったか全然覚えていなかったのだが、意外と時間がかかり、逆に友人を待たせる形になってしまった。

 まず、名前や住所などの情報を紙面に書き入れ、簡単な質問をされる。昼食は何時に取ったか、直近何週間以内にピアスを開けていないかとか、そういった具合だ。その次が医者の問診で、内容はより医学寄りというか、専門性の高いものになってくる。それが終わると、バスの中の看護師のところに行き、血液検査をされる。極小の針で指先を刺されて、その傷から出た一滴の血液によって検査は完了する。次が隣のバスでいよいよ血液を抜かれる段なのだが、針が思っていた以上に太く、血管に刺された瞬間はもちろん、血液を抜かれている間中痛い。針が変なところに刺さりはしないかという恐怖で、抜かれている間は動くことができない。結局400mlの血液を抜かれ、植木鉢に咲いた花をもらってふらふらになりながら友人と合流した。その日は一日中立ちくらみに悩まされた。

 献血とは血液を抜く側も、抜かれる側も中々の苦労があるものだ。私の血液が有効に活用されることを望もう。

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