皆さま、いつもありがとう

私と読者と仲間たち


―――


 私がこのカクヨムに小説を初めて投稿したのが2018年5月の事。あれからもう約三年が経つのかと思うと時の流れはあっという間だなとしみじみ感じる。


 あの頃の私はたった一人でもいい、誰かが自分の小説を読んで何かを感じてくれたらいいと思っていた。なので初めてコメントをもらった時、そしてレビューコメントを頂いた時は泣きそうになったものだ。(いや、実際泣いたかも知れない。)


 小説自体は高校生の頃から書いていた。その時は友達数人で書いて読み合いっこするという、完全な趣味というか遊び半分だった。それが本気で小説家を目指すようになったのは、ある事情で仕事を辞めてしばらく経った頃だった。


 部屋の掃除をしていて、高校の時に遊びで書いていた小説が出てきたのだ。改めて読み返してみて顔から湯気が出そうなくらいの下手な文章だったが、凄く懐かしい気持ちになったのを覚えている。遊びで書いていたと思っていたけれど、その時は真剣に取り組んでいたし、曲がりなりにも人に見せるものだから色々と気を使っていた。授業中に書いたり読んだりと不真面目なところもあったけど、思い出して思わず懐かしんでしまうほど私にとっての青春がそこにあった。


 それから私は小説を書く事を再開した。完成したらどこかの新人賞に応募しようとまで考えていた。でも出来なかった。応募する勇気と自信がなかったからだ。あの時みたいに読んで感想を言ってくれる仲間がいなかったからだ。


 もしいたとしても、恥ずかしくて見せられなかったかも知れないけれど。


 結局書いた小説は未完のまま、また汚い部屋のどこかに紛れ込んでいった。


 そしてまた数年後、私は見つけた。あの未完の小説を。読んだ瞬間、無性に続きを書きたくなって一心不乱に書いて完成させた。自分ではまずまずの出来だと思ったが、やはり賞に応募するところまではいかなかった。


 そんな時に見つけた小説投稿サイト、カクヨム。迷ったがなけなしの勇気を振り絞って投稿ボタンを押した。私は今でもその時の自分の勇気を褒めたいと思っている。カクヨムに出会って小説を書いて読者の皆さまに読んで頂き、仲間と呼ぶのはおこがましいけど同じ書き手の作家さんと交流をするまでになった。私の小説は正直自分では面白いのかどうなのか判断出来ないけれど、PV数が増える度、コメントをもらう度、飛び上がるくらい喜んでいる。そしてそれを励みに頑張ってこれまで続けてきたのだ。


 気分に波のある私は書けない時はとことん書けなくなるので、何ヵ月も更新出来ずに放置してしまったり、読む活動も休んでしまう事が多々ある。それでも交流のある作家さんのところにお邪魔した時には暖かく迎えてくれて、久しぶりに更新した時には反対に来てくれる。

 私は本当に読者さまと作家さんのお陰で小説を書き続けていられるし、三年経った今でも変わらずにカクヨムの中で生き続けていけるのだ。


 私の今の存在理由は、小説を書く事。そして誰かに読んで頂く事。その為には努力を惜しまないし、自分の中の情熱を燃やし続ける。余りに本気でやり過ぎてたまにガス欠になる事もあるけれど、読者さまと仲間達がいてくれる事を再認識しながらこれからも私は小説を書いていくのだろう。


 最初は遊び半分で始めた小説を書く事。それがいつしか本気で取り組み、将来の仕事にしたいと考えるようになった。


 それもこれも全部、皆さまのお陰です。


 私の拙い小説を読んでくれた全ての皆さまへ、心からの感謝の言葉を言いたいと思います。



『ありがとう』――



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