2021年4月2日(金)『好きでもないことをして生き延びていく』
宝くじに当たって会社を辞めたい。
特筆する何かがあった訳ではない。
たまにこういう衝動に襲われる。
お賃金を貰う立場を社会人になってから度々投げ出した経験があり、やり方も、その快楽も知っている。それゆえ抑え難い衝動ではあるが、その後に控える転職活動の面倒さを思い出すとその衝動は少し弱まる。
そもそも私は、働くという行為に向いていない。
私は本来怠け者なのだ。楽ができるなら楽できる道を選ぶ。努力とか根性という言葉が嫌いだ。もちろんすべての努力や根性を否定する訳ではない。私でもそれなりに人からすれば努力という行為を積み重ねてきた。追い込まれれば安くない根性だって捻出した。ただ、それは将来的に大変な努力をしなければいけない事態を避けるためだけの話だ。怠惰を求めて勤労に行き着いただけなのだ。なにもせずとも生活できる基盤があるなら、それにどっぷり浸かるのも苦ではない。むしろ浸かり過ぎて肌がふやふやになるぐらいには浸かりたい。
日本人はよく宝くじに当たっても働き続けるという意見が多いと聞く。
私からすればあんなの綺麗事だ。
みんな当たる訳がないと思っているからこそ、自分を「私は勤労意欲に溢れた素晴らしい人間です」と自画自賛するのだ。そんなハリボテの言葉で取り繕う人間よりも、私は競馬に一発逆転を賭けてる大馬鹿者の方が好感が持てる。
もし入社面接で本音を聞きだせたら、日本人のほとんどは「金だけくれ」「皆がやるから仕方なく」「生きるため」のいずれかになる私は考えている。
もちろん私は金だけ欲しい。
働くという行為自体が好きな人はいないのだ。もし好きな人がいるのならそれは一切の責任を負わない太い野郎だ。およそ人としての良識が欠落しているに違いない。
だから私は望む。
アイウォント給付金ワンモア!
ベーシックインカム、カムヒア!
せめて週休三日制!
昨日偉そうなことを書いたが人間一皮剥けばこんなものなのだ。私は力を抜いてプカプカ海の上で波に運ばれて生きていく。いつかモンスターハンター主人公のように猫や犬に囲まれて、日長一日遊んで暮らす時を夢見ながら。
ああ、宝くじ当たりたい。
おビール様を飲みたい。
そういえば明日、弟と会うから酒飲めるんだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます