第六十五話「ビクトリー変身ギア!」
説明しよう!!
“ビクトリー変身ギア”とは、勝利戦隊ビクトレンジャーの
手のひらサイズの
ギミックも
君もいっしょに『ビクトリーチェンジ』!!
「さて、どうしたものか」
林太郎は悩んでいた。
「はぅぅ……
「ビクトリー変身ギアは
「ひぃっ!」
池で飛び跳ねる魚のように、湊のうなじからナイフがコロリンと床に転げ落ちた。
死人が出るという林太郎の言葉は、
それはかつて林太郎が身をもって体験した、まぎれもない事実である。
余計なタイミングで鳴り響いたり、
もっともそれらには、アークドミニオンからの解放を試みた林太郎が
このビクトリー変身ギアには
つまり
湊はその体質ゆえの引きこもりであるため、幸いにも大事には
しかしもし外に持ち出そうものならば、一瞬でヒーローたちに取り囲まれても不思議ではない。
「うーん……タガラック将軍とかならともかく、俺たちが扱うにはリスキーだな」
「そそそ、そうだな……よし捨てよう! 今すぐ捨てよう!」
「まあ待て湊。“使えない”とは言ってないだろう?」
林太郎はそう言うと、
…………。
「反応はこのあたりでござる。
「「「「
黄色いコートを
彼らの名は
レッドではなくイエローがリーダーという、全国的にも
だが彼らが目立っている理由は色だけではない。
冬の太陽をキラリと照り返すその頭部。
リーダーであるシゲを
時代
「ギアを
「「「「
ジキハチマンの五人は広い
もちろん罠の可能性も
彼らの盟友『
「シゲ
「でかしたタカ殿!!」
赤いハチマキを巻いた男が、大きく手を振って仲間たちを呼び集めた。
目的のものは河川敷に乗り捨てられた、二〇年モノの軽自動車の中にあった。
「
シゲはそう言うと運転席側のガラスに
パリンという音と共に、ドカンと
「しっ、シゲ殿ォォォォォォォッッ!!!」
軽自動車が大爆発を起こし、シゲの体は三〇メートルほど舞い上がると背中からベチャッと
そこから現れたのは真っ黒なタイツに身を包み、頭からアリのしょうな
「こっ、これは……囲まれているでござる!!」
「
「「「アリアリィッッ!!!」」」
防御陣形を取るジキハチマンに、触覚の生えたザコ戦闘員が
その様子を遠くから
「
「ザゾーマ様は『結果にたいへん満足している。
「この“ビクトリー変身ギア”で、
アークドミニオンの関東大制圧作戦において、
ザゾーマが率いる
それは戦力の大半を、ザゾーマの
すなわち集団行動をとらざるをえないため多方面展開ができず、神奈川県のヒーローたちを攻めあぐねていた。
そこで林太郎は“ビクトリー変身ギア”を
結果はご覧の通り、わずか一日で四つものチームを壊滅させるという大戦果を挙げていた。
(これでザゾーマ将軍への個人的な
奇蟲将軍ザゾーマに“ビクトリー変身ギア”を
林太郎はひとりでこっそりとほくそ
「では“ビクトリー変身ギア”は確かにお渡ししましたよ」
「
「ええまったく。ザゾーマ様の仰る通りでございます」
「ミカリッキーさん仕事してください。ザゾーマ将軍はなんと?」
林太郎の問いかけに、カミキリムシ風のずんぐりむっくりした男はうやうやしく
「ザゾーマ様は『感謝する』とだけ仰っています」
確実にもっと情報量があったような気もするが、解説を求めたところで答える気はないのだろう。
林太郎は「どういたしまして」とだけ伝えると、その場を後にした。
アークドミニオン
…………。
その日の夜アークドミニオン地下秘密基地では、神奈川方面の戦勝祝賀会も兼ねた盛大な歓迎会が行われていた。
先のヒーロー本部襲撃&壊滅に
そんな彼らを盛大にもてなそうというのが今回の
林太郎も当然のように参加させられていた。
もはや
「ははは、もう慣れたよ……」
「はむはむっ! そんなことないッスよアニキ! はむっ! おせちは三日目が
そう言いながらサメっちはエビフライばかり食べていた。
おせちじゃない件は別にして、やはりサメだけにシーフードは大好きらしい。
「サメっち、食べるか話すかどっちかにしようね」
「はむむぅっ!」
「あーほら、急いで食べるから
林太郎がサメっちの
すぐに目を
「あぁん? てめっコラ! ぁにガンつけてんだオラァン! ッアン!」
今回助け出された怪人の中でも
無数の漢字が書き
それは
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